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綾野 剛らが現地で記者会見、映画『そこのみにて光輝く』モントリオール世界映画祭へ出品

綾野剛   2014/09/01 16:15掲載
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綾野 剛らが現地で記者会見、映画『そこのみにて光輝く』モントリオール世界映画祭へ出品
 絶賛上映中、綾野 剛の主演映画『そこのみにて光輝く』が〈モントリオール世界映画祭〉のワールド・コンペティション部門へ正式出品。現地にて8月31日に記者会見が行なわれました。

  本作は、何度も芥川賞候補に挙げられながらも賞に恵まれず、41歳で自ら命を絶った不遇の作家・佐藤泰志が1989年に発表した唯一の長編小説。短い函館の夏を舞台に、生きる目的を見失った男と愛を諦めた女との出会い、そして底辺で生きる家族を慈しむような眼差しで描き、〈第2回三島由紀夫賞〉の候補となった最高傑作といわれています。 監督は『オカンの嫁入り』で〈新藤兼人賞〉を受賞し高い評価を得てきた呉 美保。主演は綾野 剛、ヒロインに池脇千鶴、その弟を菅田将暉が演じています。

 記者会見では、本作が扱っている“性”というものに対する考え方として、呉監督は、「“性”と言うのは日本語で、“せい”という発音をすると、今回テーマにした男と女のセクシャルな意味があるんですが、もう一つ“生”という意味での“せい”がありまして、そのどちらも描きたいと思いました。そして今回は、原作が男と女の、ものすごく深い部分まで描いている小説だと思いました。ただ、原作が25年前の作品なので、それを現代に置き換えると、どのような男と女の性を描けばよいのかと考えました」と、コメント。

 さらに、「今回はアメリカンニューシネマや日活ロマンポルノなどの時代の、まさに“性”。男と女を描いていたり、そしてそこにストーリーをきちっと描いたり、あとはアメリカンニューシネマでいう男同士のバディものなども参考にさせて頂きました。昔に書かれているだけあって、人の熱量がものすごくあって、今の時代は日本も世界もクールになっている中で、どこまで熱く人を描けるか、男と女を描けるか、をすごく考えながら撮らせてもらいました。そういう意味では、シネマスコープというサイズだったり、そこにはみ出るぐらいの顔のクローズアップだったり、そういうものは私の中でこだわって撮りました」(呉監督)と、語っています。

そこのみにて光輝く

(C)2014 佐藤泰志 / 「そこのみにて光輝く」製作委員会

『そこのみにて光輝く』記者会見より

――最初にこの作品を通じて言おうと思っていた内容が、撮影に至る際にはなにか変わりましたか。

呉 美保監督 「撮りながら変わったということはないのですが、脚本の段階で、ラストシーン、つまり終わり方をどうするかというのをすごく考えて脚本家と話し合いをしました。“救い”が欲しいと思いました。このタイトルで、“そこ”は“Only There”となっていますが、もう一つの意味としては“底辺”という意味でもあるのだなと、途中で気づきました。そういうことを意識しながらも、彼らがラストシーンであそこまで最後に行き着いた、もしかして底辺かもしれないけど、その状況の中で朝がきた、ひとつの“きざし”みたいなものを、段々と自覚しながら描きました」

綾野 剛 「台本を読んでクランクインするまでに決定的に変わったのは、ともに呼吸するということ、ともに太陽を感じるということ、ともに歩んでいくということ。そして役を生きるということ、それが大きく変わりました」

池脇千鶴 「脚本自体が生きていて素晴らしいと思いました。同時に役に対して沢山のイメージが浮かんできたので、そのままをぶつけたという感じです。迷ったところは監督が導いてくれました。自分で千夏がこうなんだろうなと思ってぶつけたことに変わりはありませんでした」
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