50年前の
ピンク・フロイド(Pink Floyd)初来日公演〈箱根アフロディーテ〉の映像を収録する『
原子心母(箱根アフロディーテ50周年記念盤)』が発売されるなど、開催から半世紀を経たピンク・フロイドの初来日公演があらためて注目されるなか、〈箱根アフロディーテ〉のオリジナル・ポスターが発見され、その復刻版が『原子心母(箱根アフロディーテ50周年記念盤)』の購入者応募抽選特典として限定30名様にプレゼントされることになりました。応募の詳細は
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発見された半世紀前のポスターには、シミ、折れ、皺、若干の色の劣化も見られましたが、最新技術で修復。紙質も当時に近いものを使用し、当時と同じB全サイズで復刻されます。
半世紀前のポスターを持っていたのは、〈箱根アフロディーテ〉の象徴的なイラストを描いたイラストレーターの江口隆雄。江口は「当時はニッポン放送関連の広告デザインなどを担当していたのですが、最初はニッポン放送の事業部の井村さん(当時ニッポン放送事業部主任井村文彦氏・故人)に呼ばれて“箱根でウッドストックのようなイベントをやるから、そのシンボルになるようなものを描いてほしい”と依頼されました。カップルで来れるようなイメージにしてほしいとも言われ、一番最初に“月を掴む手”のイメージが湧き、そこから箱根、芦ノ湖、山、そこに集う人々をどんどんイラストにしていきました。ただ、その時はまだピンク・フロイドが来るという話は聞いていませんでした」と当時を振り返っています。原画はイラストボードに描いたものの、手元に残っていたのは1枚のポスターのみだったとのこと。「実はデザイン的にはパンフレットなどに使われたものよりも、もっと“手”が下の方まで伸びているものがオリジナル。なので、このポスターになっているイラストがオリジナルです」
新聞広告も制作し、会場を訪れたという江口は、公演当日の様子を「彫刻の森のホテルに泊まっていて、前夜までは雨が降り当日どうなることやらと思っていましたが、ピンク・フロイドの時に霧が出て、非常に幻想的だったことをよく覚えています」と語っています。