この日本語吹替えヴァージョンは、日本盤サントラにも入っていないため、聞けるのも観られるのも現在は劇場だけ。地元を飛び出したバスター(内村光良)らが、15年以上音楽から遠ざかっていたクレイを説得してエンターテインメントの聖地での一世一代のショーを成功させようとするというストーリーの中で、このシーンはクレイがバスターやアッシュ、仲間たちに背中を押され、ついにステージに立つというクライマックス直前の重要な一場面。そして2人が歌うのは、ロック・バンドとしてグラミー賞最多受賞を誇るU2の「I Still Haven't Found What I'm Looking For」(邦題: 「終わりなき旅」)。1987年のアルバム『ヨシュア・トゥリー』からシングルカットされ、Billboard Hot 100の1位にもなったU2初期代表曲のひとつで、『SING/シング:ネクストステージ』オリジナル版の劇中では、U2のボノ(クレイ・キャロウェイ)とスカーレット・ヨハンソン(アッシュ)が歌っています。本曲は約35年前にボノらによって書かれた名曲(※歌詞はボノ / 音楽はU2メンバー)。日本語吹替え版で稲葉と長澤が歌う“歩いてゆこう。ひとつになれたら、なれたら世界は変わる。心の奥に隠している傷あと見せて、風に希望はためいて。終わらない旅をいざゆこう。終わらない旅をいざゆこう。”という歌詞(日本語歌詞監修: いしわたり淳治)は、オリジナルの歌詞を尊重し本作のテーマ「一歩踏み出す勇気、さらなる挑戦」を表現しています。さらに、自らの殻を破り15年ぶりに歌うクレイはもちろん、地元での成功に甘んじることなく上を目指したバスターと仲間たちをも体現しています。そして、この成功の先の未来にも“さらなる挑戦”があることを伺わせる、とても前向きな気持ちになれるワンシーンとなっています。