sugar plantが、デビュー30周年を締めくくるニュー・アルバム『one dream, one star』を3月18日(水)にリリース。
Spotifyの月間リスナーが8万人を超え、アメリカを中心に新たなファンを増やしているsugar plantの満を持しての新作となります。
また、1月14日(水)にはアルバムから2曲目となる新曲「calling」の配信もスタートしています。
[コメント]1995年のアルバム・デビューから30年を迎えたsugar plant。2025年の30周年には1996年リリースの名作『after after hours』のリマスター再発、井の頭レンジャーズによる『rise / happy』のシングル・リリースを行なった。そしていよいよ30周年のラストを飾るニュー・アルバムが完成。この数年でSpotifyでは月間リスナーが急増、主に北米とヨーロッパでの20代、30代の新しいリスナーを惹きつけている。そのドリーミーなサウンドを今作ではさらにアップデートし、日本発のオルタナティブ・ポップを世界に向け発信する。
80年代中旬の日本には、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドやザ・ドアーズを熱心に聴く高校生や大学生が、少なからず存在していた。いま振り返れば特殊な状況だったのかもしれないが、この時代、パンクもニューウェーブも日本の若いリスナーを強く惹きつけていた。そんな高校生だったシュガー・プラントの二人は、90年代のインディー・ロックが盛り上がるタイミングと出会い、バンドを結成する。
90年代初頭、イギリスのインディー・シーンが多くの人々を魅了するなかで、彼らはギャラクシー500やヨ・ラ・テンゴといったUSインディーに強く惹かれていた。デモを録音した彼らは、7インチを中心にリリースする海外の小さなレーベルへと音源を送り始める。やがて数枚の7インチのリリースが決まり、そのひとつであるボストンの〈ポップ・ナルコティック〉から1995年にアルバムを発表、初のアメリカ・ツアーを行った。
アメリカで現地のシーンを体感して帰国した彼らを待っていたのは、日本のレイヴ・シーンの黎明期だった。世界的にインディー・シーンが活況を呈していた90年代中旬、メジャー/インディー、ダンス/ロック/ポップといった枠組みを越え、さまざまなサウンドが花開くなかで、シュガー・プラントもまた新たな音を鳴らし始める。1996年、フィラデルフィアのスタジオ・レッドで録音された『after after hours』は海外で高い評価を受け、続く『trance mellow』『happy』へと、その進化はさらに深まっていった。2000年にはアンビエント・ソウルとも言える名作『dryfruit』をリリース。その後、長いレコーディングのブレイクを経て、2018年発表の『headlights』からバンドの新たなフェーズが始まった。
「サイケデリックなシャーデー」とも例えられた、緩やかで流れるようなサウンドはさらに研ぎ澄まされ、静寂すら感じさせる音像が、絶妙なバランスで響き合う。新作『one dream, one star』は、彼らの30年を凝縮し、見事に昇華させた作品となった。
30年で8作と、決して多作とは言えないが、ひとつとしてシュガー・プラントらしくないアルバムが存在しないことは、稀有なことだろう。ここ数年で大きくリスナーを増やしたSpotifyの再生カウンターには、さまざまな時代の楽曲が並んでおり、その事実を雄弁に物語っている。海外の音楽に憧れて始まったバンドだが、本作では「日本の音楽」であることが自然と滲み出ているようにも感じられる。それはこれまでの作品にはなかった感触であり、この不思議な感覚はきっと聴く者にも伝わるはずだ。そしてこのアルバムは、世界中からさらに多くのリスナーを連れてきてくれるに違いない。――与田太郎