演劇界の巨匠、蜷川幸雄がメガホンをとった映画『青の炎』。嵐の二宮和也、松浦亜弥という2大アイドルの競演も話題となりました。しかしストーリーは、義父を殺した少年と、少女の心の交流を描いた重く切ないもの。2人の瑞々しい演技に驚かされた方も多いのではないでしょうか。
　さて、お問い合わせいただいたオープニング＆エンディングに使用されている楽曲ですが、こちらはピンク・フロイドの「ザ・ポスト・ウォー・ドリーム」という曲で、83年に発表されたアルバム『ファイナル・カット』に収録されています。同アルバムはロジャー・ウォーターズ（b、vo）のソングライターとしての側面がフィーチャーされたもので、メンバー間に亀裂を生む結果となった問題作。この作品を最後にロジャーはグループを脱退しています。
　「ザ・ポスト・ウォー・ドリーム」について触れておきますと、これがかなり絶望的で救いのない歌詞。この映画のために書き下ろされた曲では？ と思えるほど、作品の世界観と重なるものがあります。御一聴いただく際には、ぜひ対訳にも目を通して下さいね。