アニメーション界の巨匠・
宮崎駿が初めて劇場映画の監督を務めた作品で、『ルパン三世』シリーズの中でも特に人気が高いことでも知られているのが、アニメ映画『
ルパン三世 カリオストロの城』。
モンキー・パンチ原作アニメ『ルパン三世』の劇場版第2弾として、1979年(昭和54年)12月15日に公開されました。
カジノの金庫から盗み出した大金がカリオストロ伯爵家が製造している幻の偽札“ゴート札”だと気づいたルパンと次元が、ゴート札の秘密を探るため、伯爵家のあるカリオストロ公国へ入国。すると、追手から逃げているウェディングドレス姿の少女を見かけたルパンたちは、少女を助け出しますが、実はその少女はカリオストロ公国の公女・クラリスで……というストーリーが展開する同作は、今でこそシリーズ屈指の人気を博していますが、公開当初は劇場版第1弾となった前作『
ルパン三世 ルパンVS複製人間』と比べて興行収入は高くありませんでした。しかしながら、TVでのオンエアが繰り返し行なわれたこともあって、人気が定着。日本テレビ系の映画番組『金曜ロードショー』においては、『
魔女の宅急便』『
天空の城ラピュタ』などのスタジオジブリ作品とともに、定期的に放映されています。
なお、主題歌となったのは、日本の女性シンガーのBOBBY(ボビー)が歌う「炎のたからもの」です。BOBBYは70年代にハードロック・バンドのボビー&リトルマギーとして活動。解散後は
竹田和夫&オールスターズに参加したほか、ミノルタ・センター(現・コニカミノルタ)や栄川酒造のCMソング、TVや映画の主題歌などを歌唱。そして、1979年に『ルパン三世 カリオストロの城』の主題歌「炎のたからもの」を歌うことになります。
(写真は2015年12月リリース、大野雄二による『
「ルパン三世 カリオストロの城」オリジナル・サウンドトラックBGM集』)