人工知能を開発するアメリカのベネフィット・コーポレーションのオープンAI(OpenAI)は、対話型生成AIサービス「ChatGPT」の日本初のブランドキャンペーンを2026年8月より展開。転勤をきっかけに新しい生活を形づくるため、地方の駅に降りるサラリーマン、新たな顧客を呼び込む看板ドーナツを試案しながら、海辺でキッチンカーを開くカフェオーナー、事務作業をChatGPTに問いかけながら任せて音楽に集中するミュージックバーのチームという、それぞれ3つのストーリーを描きながら、「ChatGPT」が日常生活において一歩先に踏み出すための助けをもたらす“相棒”となることを表現しています。
CMで使われている3つのストーリーのうち、「Donut」篇で用いられている女性が歌う“夏っぽい楽曲”は、
杏里 の「Windy Summer」です。同曲は1983年12月リリースの杏里の6thアルバム『
Timely!! 』(写真)に収録された楽曲で、
角松敏生 が作詞、作・編曲を担当。タイトルどおり心地よい風が吹く夏の季節を想起させ、昨今のシティ・ポップ・ムーヴメントで再評価されています。
『Timely!!』は、杏里のブレイクとなったアニメ『キャッツアイ』の主題歌「CAT'S EYE」の別テイクや「悲しみがとまらない I CAN'T STOP THE LONELINESS」といったシングルをはじめ、「STAY BY ME」「YOU ARE NOT ALONE」「SHYNESS BOY」「DRIVING MY LOVE」などシングル曲以外でも良曲が詰まっており、自身初となるアルバムチャート1位を達成したほか、翌1984年には年間トップ10入り。全編のプロデュースを手掛けた角松のプロデューサーとしての出世作にもなりました。
作家陣には
林哲司ら も参加し、スタイリッシュなAORやダンス・サウンドを展開。デビュー当初はいわゆるニューミュージックや叙情派フォークポップス路線だった杏里が、1983年の「思いきりアメリカン」あたりから模索してきた夏や海などのリゾート感やアーバンなイメージを定着させた、ターニングポイントとなった作品ともいえます。その後、海外でのシティ・ポップ、あるいは80年代サウンドのブームも手伝って、当時のアナログ・レコードやカセットテープは高額で取引される人気銘柄となり、アナログ・レコードは再発もされています。
なお、「ChatGPT」のCMでは、「Donut」篇の杏里「Windy Summer」のほか、地方転勤のサラリーマンを描いた「Transfer」篇では
團伊玖磨 「宮本武蔵」が、ミュージックバーのチームが登場する「Hifi」篇では
環ROY 「Offer」が、それぞれ使われています。
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