8月14日、〈SUMMER SONIC 2026〉が東京・大阪公演ともに開幕しました。2000年の初開催以来、海外勢を中心に多彩な音楽を楽しめる“夏フェスの代表格”として成長してきたサマソニは、今年で25周年。3日間開催の今回は、デヴィッド・バーンやジャミロクワイ、JENNIE、さらにAdoやL'Arc-en-Cielなど豪華アーティストが集結し大きな話題を呼んでいます。東京公演は豪雨により開催が危ぶまれましたが、2日目は完売となるなど、音楽ファンの気合いがしっかり伝わる幕開けとなりました。
そんな8月第3週(8月10日[月]~8月16日[日])の注目作は、サマソニ東京公演初日のヘッドライナーを務めるNYの5人組、ザ・ストロークスの通算7枚目のアルバム『リアリティ・アウェイツ』(8月12日発売)です。2000年代ガレージロック・リヴァイバルの旗手として注目を浴びた彼らは、2001年のデビュー・アルバム『イズ・ディス・イット』で提示した端正なロックで、2000年代の新たなクールネスを象徴。ヴェルヴェット・アンダーグラウンドに通じるデビュー曲「The Modern Age」をはじめNYパンクの再来とも騒がれる一方、隙間の多いミニマムなサウンドは、UKのフランツ・フェルディナンドやアークティック・モンキーズへと派生し“踊れるロック”のスタンダードとしても数えられています。
彼らが、サマソニ来日直前に放つ『リアリティ・アウェイツ』は、初のグラミー受賞となった2020年作『ザ・ニュー・アブノーマル』から引き続きリック・ルービンがプロデュース。とりわけ、ポール・サイモンの伝説的MVをオマージュしたMVが話題を呼んだ、リード曲「GOING SHOPPING」は煌びやかなギターと淡々とした疾走ビートがからみあい爽快感満点。ギターソロへと滑り込むパートは心を高ぶらせ、ライヴでも盛り上がることでしょう。消費文化への皮肉と諦念を歌った歌詞はジュリアン・カサブランカ(vo)らしく、今後の代表曲となること請け合いです。そのほか、ポストパンク的なギターにジュリアンのメランコリックな歌唱が映える「DINEN'DASH」や軽やかなギターと“ほろ苦メロディ”の対称がストロークスらしい「LONELY IN THE FUTURE」、2本のギターが織りなすリフに初期を彷彿とさせる「GOING TO BABBLE ON」など、イケイケの楽曲が並ぶ『ザ・ニュー・アブノーマル』と比べてじわじわ沁みてくる楽曲が満載。最近のライヴでも、この最新アルバムより「GOING SHOPPING」は頻繁に演奏されており、フェス後の復習としてもお薦めのアルバムとなっています。
サマソニ出演の日本勢として、堂本剛のソロ・プロジェクト“.ENDRECHERI.”もフェス直前にニュー・アルバム『new chapter purple』(8月12日発売)をリリース。BREIMENをフィーチャーした「Thinking Time」やレニー・クラヴィッツにも通じるブラックロック「Just be you and just do you」、初回盤B / 通常盤のみに収録される「Don't Stop」など、彼のファンク愛が炸裂する楽曲が並びますが、異彩を放っているのが「ASTRA BEAT」。広がりのあるギターが印象的なロック・チューンで、フェスの空気にぴったり。壮大なサウンドに溶け込む堂本の歌声が心を揺さぶるでしょう。
堂本剛の大先輩、木村拓哉も2年ぶりのニュー・アルバム『Checkpoint』も8月12日(水)にリリースします。移籍後初となるオリジナル作で、“未来への道標”を掲げた意欲作。新世代のギター・ミューズ、Reiが木村の色気を引き出すロック・チューン「BLACK DENIM」やTaka(ONE OK ROCK)が提供した心温まるミドル・ナンバー「光の中で」ほか、明石家さんま、奥田民生、木村充揮(憂歌団)、山崎まさよしら豪華ミュージシャンたちを迎えた楽曲が並び、木村拓哉の多彩な魅力にさまざまな方向から磨きをかけています。木村の新たなルートを示す本作は、キャリアの転換期を象徴する重要な一枚と言えるでしょう。