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世界に広めよう友達の輪! 海外から日本へ“楽曲提供”を追う

2007/02/09掲載
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音楽は国境を越える!とばかりに、ジャンル不問の無国籍音楽コラボレートが繰り広げられる現代社会。こんな人とあんな人が? 思わず興味深々で聴き入ってしまう「海外アーティストからの楽曲提供」音源を徹底リサーチ! 何の気なしに聴いていたそのアルバム、ブックレットを熟読のうえ今一度ご確認を。
 ここ最近のニュー・リリースで“話題”の逸品といえば、木村カエラの3rdアルバム『Scratch』。シングル「Magic Music」 (會田茂一(FOEEL-MALO))、 「TREE CLIMBERS」(渡邊忍(ASPARAGUS))、「Snowdome」(ヒダカトオル(BEAT CRUSADERS))はもちろん、mito(クラムボン)、A×S×E(NATSUMEN)、蔦谷好位置、亀田誠治根岸孝旨NIRGILIStoeといった国内アーティストが多数参加、見事に素材の素晴らしさを引き出しているわけですが……! なかでも彼女のキュートな一面を捉えた1曲「Ground Control」! イギリスの4人組パワー・ポップ・バンド“FARRAH”のフロントマン、ジェズ・アシャースト(ヴォーカル/ギター)が作詞/作曲を手掛けました。

 この曲は東芝「ギガビート」CMソングとして大量オンエア、ポップに突き抜けるサウンドと英語詞の響きがピッタリはまったお散歩うきうきソング! 木村カエラ自身もFARRAHの大ファンとのことで、彼らのテイストをがっちりキャッチの上、抜群の返球をホームへ一直線に届けてくれました。日本ツアーも大盛況に終わったFARRAHは、アルバムからのシングル・カット曲などを収めた来日記念盤『NO REASON WHY』を先月リリース。この作品では、逆に木村カエラをヴォーカルに迎え録音された「no reason why feat Kaela Kimura」なる音源を収録! どちらのファンも抑えておきたい1枚なのでは。

 話題の作品といえば、アニメ化にUSツアーと、今やワールドワイドで活躍するPUFFYのファン投票ベスト・アルバム『Hit&Fun』も忘れてはいけないところ。オフスプリングのヴォーカルであり、インディ・レーベル“NITRO RECORDS”社長でもあるデクスター・ホーランドが作詞・作曲を手掛けた「Tokyo I'm On My Way」を皮切りに、彼女たちの名付け親であるアンディ・スターマー(元ジェリーフィッシュ)作曲「赤いブランコ」(彼が全面プロデュースを担当したアルバム『NICE.』にも収録)など、ゆるやかなPUFFYの存在感を生かしたノリ良しサウンドが粋ですねえ。

 気の合う男子5人組の放課後トークがすべて実現してしまった稀有な例といえば、TERIYAKI BOYZ『BEEF or CHICKEN』。ファッション・ブランド“A Bathing Ape”を主宰するNIGOを中心に、ILMARIとRYO-Z(リップスライム)、VERBAL(m-flo)、そしてソロ・デビューを間近に控えたWISE(風の人)、どこを見渡しても強力なこのメンバー、その妄想もかなり強烈! 「DJ SHADOWのトラックに乗っかってラップしねえ?」の一言から、ネプチューンズダフト・パンク、アドロック(ビースティ・ボーイズ)、マーク・ロンソンダン・ジ・オートメーターDJプレミア、ジャスト・ブレイズ……数え切れないビッグ・ネームがワラワラと集まる奇跡! 俺も歯にダイヤ入れたい! と叫ばずにはいられない逸品。

 ある意味逆輸入?ともとれる異文化交流の新たな形を提示してくれたのは「2000年に仙台で結成された、カナダ人と日本人による混成バンド」MONKEY MAJIK。最近ではコラボレート企画シングル3部作(まずはm-floとの「Picture Perfect」を2月7日発売!)をスタートさせるなど、外へのアピールも欠かさない彼らは、SMAP 『Pop Up! SMAP』に楽曲提供(収録曲「Everybody」コーラスは倖田來未が担当)、メンバーのブレイズ・プラント(ヴォーカル/ギター)がBENNIE K『ザ・ベニーケー・ショウ〜on the floor編〜』に参加。カナダ〜仙台〜ジャニーズ〜エロカワ〜弁慶と幅広くも面白い対戦を続けるMONKEY MAJIK、公式サイトで購入可能な「ニホンゴワカリマセン Tシャツ」もイイ感じ!

 ほんの少し過去を振り返れば、実生活でのパートナー・片寄明人GREAT 3)とのコラボレーション第2弾『Tropical』の発売も迫るショコラは、4thアルバム『Chocolate notes』にて今をときめくスコット・ヘレン(PREFUSE 73)を起用していた覚えも。そんなスコットさんは、AFRAのプロデュースに続き、ラッパーTwigyとの共演アルバムを3月に発表することが決定とか。 これまた期待!

 本場の音を再現するぐらいなら、本場の人にお願いしてしまえ! ある意味もっとも分かりやすく簡潔な思考回路が導き出した「海外直輸入サウンドに、日本産ヴォーカルを乗せる」逆カリフォルニア・ロール的音源の数々。日本人向けアレンジに慣れてきたら、オリジナルへ向かうのも楽し! プレイヤー / リスナー、どちらの可能性をも広げてくれるに違いありません。
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