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松任谷由実、40枚目アルバム『Wormhole / Yumi AraI』発売 全国ホール・ツアーもスタート
松任谷由実(荒井由実)
2025/11/18 12:21掲載
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松任谷由実
が、40枚目となるオリジナル・アルバム『
Wormhole / Yumi AraI
』を11月18日(火)に発売。さらに、発売日前日にあたる11月17日より、東京・府中の森芸術劇場どり〜むホールを皮切りに全72公演に及ぶ全国ホール・ツアー〈THE WORMHOLE TOUR2025-26〉がスタートしました。
53年にわたりシーンの第一線を走り続ける松任谷由実が、「私のキャリアの最高傑作です!」とまで言い切った、最新アルバム『Wormhole / Yumi AraI』。“AIと人間の共生”をテーマに制作され、過去の声〜現在の声をAIにラーニングさせて“第三の声=Yumi AraI”を生成、さらに今の生声をコラージュする試みから生まれた、40作目となるオリジナル・アルバムです。その作品を携え、全72公演におよぶ全国ホール・ツアー〈THE WORMHOLE TOUR2025-26〉が開催されています。
[ライヴ・レポート]
コンサートは「ジャコビニ彗星の日」で幕を開ける。ユーミン自身が1972年に実際にジャコビニ流星群を目撃した経験から生まれた曲だ。そして最初のMCで、異なる時空や多次元をつなぐトンネル“ワームホール”について説明し、今回のツアーのテーマは「私が私に逢いに行く夢」だと告げる。
時空の意識を示唆する曲「不思議な体験」から、新たな衣裳でユーミンが中央に立ち、本題『Wormhole / Yumi AraI』の1曲目「DARK MOON」へと壮大に展開していく。ワームホールを想起させる円形の舞台装置も楽曲もプログレッシヴ・ロックの先駆者ピンク・フロイドを想起させ、しかも「不思議な体験」を収録した『VOYAGER』のアルバムジャケットを手掛けたのはピンク・フロイドの盟友ヒプノシスと、その縁までも浮かび上がる。“昔のままじゃない”と歌う「キャサリン」へ続くと、観客は現実と非現実の波間へと誘われていく。
次のMCで「我々は一体どんな世界に存在しているのでしょうか」と宇宙を語り、バブル期が懐かしくなる楽曲が登場。曲が終わるごとにユーミンがしばし静止して動かなくなる演出は、タイムワープ状態を象徴するかのようだ。MCやメンバー紹介を挟み、衣裳を変えつつ、懐かしい曲が続く。
中盤のMCでは、今回のアルバム制作の核心が語られる。レコーディングには“第三の声=Yumi AraI”が参加していたものの、「残念ながら、ライブでそれを表現するには、今のテクノロジーでは間に合いません。だから今回はAIはなし」と、今回のコンサートツアーでは今の自分の声で歌うことを明かす。聞くところによれば、驚くべきことに、この制作過程でユーミンの音域は約1オクターブ半をカバーするまでに戻ったという。
90年代を意識して制作された「岩礁のきらめき」では、第三の声の部分をバッキングコーラスに委ねる部分もあるが、サビの高音部は自分の声でしっかりと歌って魅せる。一方、荒井由実時代を思わせるメロディが心地よい「天までとどけ」では、アルバムではAI+生歌が担う部分をコーラスと重ねながら、穏やかに歌い上げる。さらにはプロコル・ハルムを彷彿させるハモンドオルガンの音色が、時代のレイヤーを緩やかに超えて響く。
丁寧に語りかけるMCもユーミンのライブの魅力の一つだ。地球温暖化の話で現実を引き寄せつつ、1980年前後の夏と冬を彩るシティポップ感溢れるナンバーでタイムワープする。
「CINNAMON」では、アコーディオンやマンドリンも交えて東欧的オリエンタルな色合いを出し、“私はずっとあなたを探し続けている”と歌いながら、ユーミンは軽やかに踊る。続く「ベルベット・イースター」は、中学3年の頃から弾きはじめた原点の曲。先日の〈PREMIUM視聴会&トークライブ〉で彼女はこう語っていた。「(新たな声の使用で)曲を作りたいと思った10代の気持ちが蘇った」。そのため、このピアノの弾き語りはユーミンの初期衝動を象徴すると言っていい。イントロの音色は、まるで尊い光を放つように響いた。
続くMCでは、「私はあの頃、どんな少女だったのか」と、当時を回想しながら静かに語りはじめる。「私が私に逢いに行く夢」というテーマが示すように、ここでの言葉は会場の多くの観客に沁みたに違いない。センセーショナルだったデビュー時の代表曲「ひこうき雲」では、当時の荒井由実がスクリーンに映り、ハモンドオルガンの音色が過去の時間を柔らかく浮かび上がらせる。
終盤は会場の照明が一気に明るくなって手拍子が起こり、ユーミンの歌声が伸びやかに広がる。歌詞が次々と世界観をつなぎ、本編最後の「そして誰もいなくなった」で、ユーミンは宇宙の映像の中へと吸い込まれていった。「それでも私の魂は時間の扉を開けて、きっとあなたに逢いに行くのだと思う」というモノローグで幕を閉じた。
アルバムではサイケデリックな宇宙観に聴き手を引き込むオーバーチュアで始まり、ディストピアの先の希望を歌った曲で最後を締めるが、このステージで松任谷由実が選んだのは“今の自分の声で歌い切る”という明確な意思だった。自らがワームホールとなったその姿は、むしろ未来に向かう光を象徴しているように見えた。
アンコールのMCで宣言する。「少しでも心に響いてもらえたら嬉しいです。……時間の中で変わらないということは変わり続けるということ、肉体は変わっても、私はユーミンのままであり続けます。そのためにはVRでも何でもやろうと思うけれど…。やっぱりライブのこの会場のこの瞬間は、毎回思うけど、宝物のようにいつまでも記憶に留めておきたいです。本当にありがとう」。その直後、会場はアンコール曲に合わせて総立ちとなって沸き立ち、ユーミンも観客も、“今この瞬間”を確かに共有し、記憶に揺るぎなく刻んだ夜となった。
『Wormhole / Yumi AraI』は、これまでのキャリアの総まとめではない。むしろ、ユーミンが歌で伝えてきた代々の“声”を自らの中に共生させ、今の松任谷由実と向き合わせることで生まれた、未来へ向かう作品だ。そして、それをステージ上で再解釈するこのツアーでも、新旧の楽曲に新たな生命が吹き込まれる。演出で自在に時空間を結ぶ松任谷正隆の手腕、プログレやシティポップの源流というべき“TOKYO”のロック、AORなど、変幻自在に色調を変える7人のバンドメンバーの磨かれた技術が、この超人ユーミンを支える。
ここから72公演、時空を超えた音楽宇宙がどのように拡がっていくのか、楽しみでならない。
ライヴ・レポート: 伊藤なつみ
写真: 田中聖太郎
■
松任谷由実『Wormhole / Yumi AraI』特設サイト
yuming-wormhole.jp
■
〈THE WORMHOLE TOUR2025-26〉
yuming.co.jp/information/wormhole-tour
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