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沖仁、第2回カハソル国際フラメンコシンフォニー作曲コンクールにて特別顕賞を受賞

沖仁   2026/10/13 12:39掲載
沖仁、第2回カハソル国際フラメンコシンフォニー作曲コンクールにて特別顕賞を受賞
 スペイン・カハソル財団(Fundación Cajasol)が主催する、世界で唯一のフラメンコ交響曲(シンフォニック・フラメンコ)に特化した国際作曲コンクール「カハソル国際フラメンコシンフォニー作曲コンクール」において、フラメンコギタリスト / 作曲家として国内外で活躍する沖仁の作品『Círculos[シルクロ]~円~』が、特別顕賞(Mención Extraordinaria)を受賞しました。

 このコンクールは、たんに「スペイン風」「アンダルシア風」の雰囲気を持つ楽曲ではなく、厳格なフラメンコの形式・伝統に根ざしていることが応募の条件。さらに、編成ではフルオーケストラに加え、フラメンコ歌手(1名以上)とフラメンコギター2名を含むことが必須とされるなど、フラメンコの深い専門性とクラシックの高度な管弦楽法を高い次元で両立させなければならない、世界中の作曲家にとってきわめて難易度の高いコンテストです。

 コンクールの公式サイトには、沖の作品について「審査員は、この作品の巧みな自伝的構想を高く評価した。一つの音楽主題が東洋からスペインへと旅をし、フラメンコに近づいていく。その道のりは長く、一直線に見えるかもしれないが、異なるアイデンティティを持つ人々と交わることで、実際には“円”を描きながら進んでいく。それは、自分自身の本質に出会うために、行きつ戻りつする絶え間ない旅である。作品を通じて主題は、それらの円の中で変容し、姿を変えて戻ってくる。そしてついに、フラメンコが、自らのアイデンティティーと調和する唯一無二の場として姿を現す。そこは、アンダルシアと日本という二つの感性が一つの世界の中で共存し、あらゆる違いを乗り越えて、一つの声として結ばれる場所である」とあります。

 なお、コンクールでは、アレハンドロ・マルコ・ゴメス・ロペラの作品『Te di el cielo(君に空を捧げた)』が優勝。カナダ人作曲家ダニエル・レニエによる、ミゲル・デ・ウナムーノの詩文を歌詞とした管弦楽作品『Dolor común(共通の痛み)』が特別賞を受賞しました。

[コメント]
この作品は、フラメンコをめぐる終わりのない旅がテーマになっています。
母国である日本を出発し、スペインのグラナダでフラメンコの歌に出会い、ヘレスの地で繰り広げられるロマの人々の宴の中に、幼少期に親しんだ和楽器に通じる要素を感じ取り、それを再びフラメンコへと還元していく。
人生の旅は、真っ直ぐに進んでいくようでいて、実際には「円」を描いているのかもしれません。
道のりの中で、さまざまな人と出会い、生まれた場所へ戻り、そして再び新たな旅に出る。
その旅は決して完結するものではありません。新たな縁を結びながら、円を、螺旋を描くように続いていく。
この作品を通じて、フラメンコギタリストとしてだけでなく、作曲家としても新たな出発点に立つことができたと感じています。
今後、公演やレコーディングを通じて、皆さまにこの作品をお聴きいただける機会を持てることを願っております。
本作の制作にあたり、管弦楽法に基づくアレンジ補正、スコアリングに多大なるご尽力をいただきました川崎龍さんに、心より感謝申し上げます。川崎さんのお力添えなくして、本作は完成しませんでした。この場を借りて、厚く御礼申し上げます。

――沖仁

■カハソル国際フラメンコシンフォニー作曲コンクール
fundacioncajasol.com
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