

メタリカのベーシスト、クリフ・バートンが死去した。欧州ツアーの移動中、スウェーデンとデンマークの国境近くでツアー・バスがスリップ、車外に投げ出されたクリフが目を開けることはなかった。バンドはすぐにオーディションを行ない、1ヵ月後にはジェイソン・ニューステッドが加入するのだが、精神的支柱を失ったバンドのショックは想像を絶するものだっただろう。後年、ジェイムス・ヘットフィールドは喪失感のあまりジェイソンに当り散らしていた、と告白している。
2002年にデビュー、ガールズ・ロックの新星として瞬く間に人気を得たアヴリル・ラヴィーンが、カナダのオンタリオに生まれる。家族はカトリックであり、彼女は2歳の頃には母親に合わせて教会歌を唄っていたらしい。10代になるとギターをはじめ、スカウトをきっかけにプロの道へ進んだのは16歳の時。キュートなルックスを持つのにアイドル的な振る舞いは皆無で、爽快にはじけるロックンローラーとして、男女問わず人気を得ている。
前年の東京ドームでのライヴを最後に、無期限活動停止へと突入したBOOWYの布袋寅泰がソロで2枚目の『ギタリズムII』をリリース。湾岸戦争で世界情勢が揺れるなかロンドンでレコーディングされたこの作は、「時空を越える魂の旅」をテーマに2枚組24曲の超大作となった。また、CDに先駆けてLP5000セット限定をリリースしたところ予約のみで完売してしまう、など当時の布袋の人気ぶりもうかがえる。なお2年前の同じ日に、同じくBOOWYの氷室京介も2nd『NEO FACIO』をリリースしている。
hitomiが1stアルバム『GO TO THE TOP』をリリース。モデル仕事の傍ら歌手オーディションを受けたhitomiは、そこで小室哲哉と遭遇。'94年に「Let's Play Winter」でデビューする。以降、同アルバムにも収録された「CANDY GIRL」などをそこそこにヒットさせ、高橋尚子が愛聴するご存じ「LOVE2000」で一気に大フィーバー。ファッション・リーダーとしても注目される彼女は、たとえ忙しくとも、スケジュールをこじ空けショッピングに奔走。夜遅くまで自ら衣装をリメイクすることもあるという。
ドラマ『できちゃった結婚』の劇中挿入歌であったEXILEの「Your eyes only〜曖昧な僕の輪郭〜」が発売。そもそも劇中歌のためだけに書き下ろされたこの曲は、エンドロールに歌手名・曲名も出ないほどであったが、ドラマ放映直後から問い合わせが殺到し、急遽CD化。ダンス・グループ、J Soul Brothersを母体に、ヴォーカル2人が加わり生まれ変わったばかりだったEXILEは、同曲のヒットで、一躍脚光を浴びることになったのであった。


「アイ・アム・ザ・ウォルラス」のオーヴァーダビングを2回に分けて行なった。まず、午後2時30分から第1スタジオでオーケストラのレコーディング。オーケストラの楽器編成はヴァイオリン、チェロ、クラリネット、ホルン。演奏はテイク17のリダクション・ミックスに重ねることになったが、その際、16人の演奏者はジョージ・マーティンのスコアに合わせて7テイク録音。この中のベスト・テイクから再びリダクション・ミックスが行なわれ、新たに1トラック(テイク25)を作成。午後7時からは第3スタジオに移り、マイク・サムズ・シンガーズの16人(男性8人、女性8人の構成)のメンバーとセッション。イージーリスニング系でかなりの経験を積んできているこのヴォーカリストたちは甲高い叫び声をあげるよう要求された。これらはすべてテイク25にオーヴァーダビングされた。