ニュース

ノワール映画の魅力をつきつめた〈フィルム・ノワール映画祭〉新宿K’s cinemaにて開催

2024/03/08 15:05掲載
はてなブックマークに追加
ノワール映画の魅力をつきつめた〈フィルム・ノワール映画祭〉新宿K’s cinemaにて開催
 フランスのノワール映画を中心に、近年あまり上映されてこなかったノワール映画の魅力をつきつめた〈フィルム・ノワール映画祭〉が、4月27日(土)より東京・新宿 K’s cinemaにて開催決定。上映期間は4月27日(土)から5月10日(金)までです。

 フランスの映画批評家ニーノ・フランクが、第二次大戦中に製作されたアメリカの犯罪映画を“フィルム・ノワール”と称したことから始まったフイルム・ノワールの歴史。源流は1930年代に一世を風靡したギャング映画にあると言われています。フイルム・ノワールはフリッツ・ラングロバート・シオドマクジャン・ルノワールらヨーロッパから亡命した映画作家の再出発の場となり、アンソニー・マンジョセフ・H・ルイスニコラス・レイリチャード・フライシャーらアメリカの若き映画作家たちの登竜門となりました。

 ハリウッド映画史にその名を刻む監督たちが描き出したアメリカの闇は、ゴダールトリュフォーが高く評価したことからフランス映画界に浸透。50年代ヌーヴェル・ヴァーグ以前のフランス映画界に大きな影響を与え、以降多くのフランス・ノワールが製作されます。フランス・ノワールは、アメリカのノワールとはまた違う、独自の世界が繰り広げられます。

 この映画祭はそんなフランス・ノワールを中心に、近年あまり上映されてこなかったノワール映画の魅力をつきつめたもの。上映作品は、まずチャールズ・ブロンソン主演の3作。ルネ・クレマンの情感あふれる映像美、フランシス・レイの華麗な音楽によってメランコリックな雰囲気たっぷりの『雨の訪問者』、イングマール・ベルイマン監督作で知られるリヴ・ウルマンとブロンソンの共演するテレンス・ヤング夜の訪問者』、そして、ブロンソンとアラン・ドロンが金庫破りをする凸凹コンビを演じるジャン・エルマンさらば友よ』。

 そのほか、ジャン=ポール・ベルモンドリノ・ヴァンチュラの共演が嬉しいアンリ・ヴェルヌイユ太陽の下の10万ドル』、言わずとしれた巨匠ジャン=ピエール・メルヴィルの初期と後期を代表する『賭博師ボブ』、『仁義』。コルシカ生まれのセリ・ノワールの旗手ジョゼ・ジョヴァンニが自身の小説を映画化した監督デビュー作『生き残ったものの掟』。同じくジョヴァンニがイギリスのジョン・カリックのベストセラー『禿タカ』を映画化した傑作アクション『ベラクルスの男』。刑務所からの脱走劇を描くジャック•ベッケル』。アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズの音楽が印象的な『殺られる』。そして、人間の暗黒面をこれでもかと見せつける、まさにこれぞフレンチ・ノワールと言うべきイヴ・アレグレ乗馬練習場』。ドイツの亡命監督ロバート・シオドマクがフランスで撮った『』。マカロニ・ウェスタンやアクション映画を多く撮ったドゥッチョ・テッサリビッグ・ガン』。『穴』に続くジョゼ・ジョヴァンニの原作、脚本にしてリノ・ヴァンチュラ、ジャン=ポール・ベルモンド出演のクロード・ソーテ墓場なき野郎ども』。以上、全14作品。映画史の闇から抜け出した知られざる傑作群を、スクリーンで堪能できる貴重な機会となっています。

 なお、4月27日(土)17:00の回の『仁義』上映終了後には、吉田広明(映画評論家)と村山匡一郎(映画評論家)が登壇するトークショー・イベントも開催されます。

フィルム・ノワール映画祭
2024年4月27日(土)〜5月10日(金)
東京 新宿K’s cinema
配給: アダンソニア
最新ニュース
※ 掲載情報に間違い、不足がございますか?
└ 間違い、不足等がございましたら、こちらからお知らせください。
※ 当サイトに掲載している記事や情報はご提供可能です。
└ ニュースやレビュー等の記事、あるいはCD・DVD等のカタログ情報、いずれもご提供可能です。
   詳しくはこちらをご覧ください。
[インタビュー] 佐藤理とゴンドウトモヒコの新ユニットが、聴覚と視覚を刺激するアルバムを発表 LIG[インタビュー] デビュー20周年 再始動を告げる新作EP 音速ライン
[インタビュー] 私は私にできることを歌にしていく ゆっきゅんのニューEP[インタビュー] 来日公演を目前に控え、孤高のソウル・シンガーが発表する17年ぶりの新作『PRAYER』 リアム・オ・メンリィ
[インタビュー] 今春のカルテットでのツアーを録音した『FRAGMENTS - CONCERT HALL LIVE 2025』を発表 松井秀太郎[インタビュー] 友成空の大ヒット曲「鬼ノ宴」が湖池屋とコラポレーション クセになる辛さの「ピュアポテト 鬼ノ宴」誕生
[インタビュー] オーケストラとともに過去・現在・未来を紡ぐ活動40周年記念アルバム『RE-BORN』 千住明[インタビュー] 自らの本名を冠したセカンド・アルバム完成! 今作に込めた想いとは― 粗品
[インタビュー] 千花音×みやけん 豊かな才能の交錯が生みだしたもの[インタビュー] 広分野で活躍するヴァイオリニストが、みずからのレーベルから第一弾アルバムを発表 廣津留すみれ
[インタビュー] 田中彩子 クラシックや映画音楽などでファンタジーの世界を描き出すリサイタル・ツアーを開催[インタビュー] 大好きな街、小田原への愛を込めた「O・DA・WA・LOVE」配信リリース emily hashimoto
https://www.cdjournal.com/main/cdjpush/tamagawa-daifuku/2000000812
https://www.cdjournal.com/main/special/showa_shonen/798/f
e-onkyo musicではじめる ハイカラ ハイレゾ生活
Kaede 深夜のつぶやき
弊社サイトでは、CD、DVD、楽曲ダウンロード、グッズの販売は行っておりません。
JASRAC許諾番号:9009376005Y31015