ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターを務めるヴァイオリニスト
樫本大進と、14歳でバークリー音楽大学に入学してジャズを学んだというユニークな経歴を持つピアニスト、キリル・ゲルシュタインのデュオ・リサイタルが、2021年1月に全国8ヵ所で開催されます。またゲルシュタインのソロ・リサイタルも2ヵ所で開催されます。
2人のデュオ・リサイタルが日本で開催されるのは、大好評を得た2018年以来2年ぶり。1月12日(火)に開催される東京・サントリーホール公演では、「プロコフィエフ:5つのメロディー」「フランク:ヴァイオリン・ソナタ」「武満徹:妖精の距離」「ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番〈クロイツェル〉」が披露される予定です。
[コメント]2年半ぶりのキリルとのツアーになります。今回のプログラムは、異なる国の作曲家たちの曲を選んだ“ビュッフェ・スタイル”構成です。プロコフィエフ、フランク、武満徹、ベートーヴェンを取り上げますが、1曲1曲の内容は濃く、素晴らしい曲たちです。お客様のお一人お一人に、ご自分のお気に入りを見つけていただけると思います。演奏する立場としては、1曲ずつ空気を変えていくのはチャレンジです。でも、隣に並べることで見えてくる曲の新たな魅力があると思います。例えば、ベートーヴェンの「クロイツェル」ソナタを、オール・ベートーヴェンのプログラムの中で演奏して聴いた時と、武満徹の後に演奏して聴いた時とでは、その味わいはきっと異なるはず。僕自身、それをとても楽しみにしています。
また僕は、これまで日本で、「クロイツェル」ソナタも、フランクのソナタも、キリル以外のピアニストたちとも演奏してきました。例えばフランクは、フランス人のエリック・ル・サージュとのフレンチ・プログラムの中でも演奏しましたが、エリックとだからこそ表現できたフレンチらしいピュアな美しさのほかにも、この曲には沢山の側面があります。今回のキリルとの演奏では、この曲のそういった異なる表情も出すことができるだろうと思います。同じ曲を色々なピアニストと演奏できることは、とても幸せなことですね。
20代の頃からの親しい友人であるキリルですが、お互いに年齢を重ね、人生で色々なことを経験してきました。彼はいまや世界で活躍するスターソリストです。僕も、ソリスト活動に加えてベルリン・フィルにも入り、彼と異なる経験を沢山積んできました。お互いに親にもなりました。そういった人生における変化や経験を、2人の音楽にプラスに作用させたい。前回の共演でも充分にその手ごたえを感じましたが、今回もさらに良いものが作り出せたらと思います。――樫本大進日本の聴衆のみなさまのために演奏すること、素晴らしい日本という国をお訪ねすることは私にとっていつも特別な喜びです。
大切な友人であり、仲間でもある樫本大進さんとベートーヴェン、プロコフィエフ、フランクの音楽を演奏することを楽しみにしています。
また日本の偉大な作曲家・武満徹さんの作品が私たちのプログラムにあることを私は特に嬉しく思います。 2021年に会いましょう!
みなさまのご健勝とご多幸をお祈りしています。――キリル・ゲルシュタイン©Keita Osada(Ossa Mondo A&D)
©Marco Borggreve