UKエレクトロ・ロック・バンドのエンター・シカリ（ENTER SHIKARI）が、ニュー・アルバム『A KISS FOR THE WHOLE WORLD』を4月21日（金）に発表します。アルバムのリード・シングル「（pls）set me on fire」が公開中。また、ヨーロッパと北米で行なわれるツアー・スケジュールを発表しています。

　メンバーのラウ・レイノルズ（vo, key）が「当時は、ミュージシャンである俺たち自身が、バンドの死を経験しているような気がしていた」と語るコロナ禍を経て、2021年の〈Download Festival Pilot〉でのライヴをきっかけにバンドは復活を遂げました。「正直、もうダメだと思った。自分の魂、目的、精神からこれほど切り離されたと感じたことはない。2年近く曲作りをしなかったんだ。それ以前は最長で2週間だった。俺は壊れていた。まるで、俺の脳が“もし共有できないのなら、音楽に何の意味があるんだ？”と問いかけて、スイッチを切られたかのようだった。その絶望感から生まれたのが〈（pls）set me on fire〉だ。この曲はポジティブなエネルギーが吐き出されたものだ。2年間俺の中に閉じ込められていたすべての感情が、ついに解き放たれた」。

　2022年の春にバンドは海岸沿いの町チチェスターの荒廃した農家を訪れて環境を整え、太陽光発電でレコーディング。レイノルズは新作について「原点回帰だ。このバンドは親友たちと、人里離れた古い農家に集まった。自分たちを再発見する準備ができたんだ。このアルバムは、太陽系でもっともパワフルな物体である太陽からパワーを得ている。そして、それはかならず伝わると思う。エンター・シカリとは何なのか、爆発的な再接続を表現した曲のコレクションだ。俺たちの第2幕の始まりだ」と語っています。

　また、エンター・シカリは、今春、毎月同じ都市の同じ会場でライヴ行なうUKでのレジデンシー公演を開催します。「何か違うことをしたかったんだ。俺たちはUKの5つの都市のローカル・バンドになるんだ。戻ってくるたびにショウがどう進化していくのか、面白くなると思うよ」とレイノルズはコメント。このレジデンシー公演に続き、ヨーロッパと北米でのツアーを予定しています。


Photo by Jamie Waters