ニュース

鈴木亮平主演&宮沢氷魚共演で贈る映画『エゴイスト』、プレミア上映会を実施 先行特別上映の開催も

2023/01/20 13:02掲載
はてなブックマークに追加
鈴木亮平主演&宮沢氷魚共演で贈る映画『エゴイスト』、プレミア上映会を実施 先行特別上映の開催も
 数々の名コラムを世に送り出してきた高山真の自伝的小説『エゴイスト』。主人公の浩輔役に『孤狼の血 LEVEL2』で第45回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞ほか、俳優として栄誉ある受賞が続く今最も勢いに乗る鈴木亮平、浩輔の恋人となる龍太役には『騙し絵の牙』や『グッバイ・クルエル・ワールド』『レジェンド&バタフライ』、NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』など話題作への出演が続く宮沢氷魚、さらに浩輔の父親役に柄本明、龍太の母親役に阿川佐和子を迎えて映画化。2月10日(金)より劇場公開されます。この度、本作のキャスト主演の鈴木亮平、共演の宮沢氷魚、阿川佐和子、ドリアン・ロロブリジーダ、監督の松永大司が登壇する「プレミア上映会」を実施しました。

[イベント・レポート]
 先日「アジア全域版アカデミー賞」と言われるアジア・フィルム・アワードにて、主演男優賞・助演男優賞・衣装デザイン賞の3部門でのノミネートが発表された映画『エゴイスト』。1月19日にテアトル新宿にてプレミア上映会が行われ、主演の鈴木亮平、共演の宮沢氷魚、阿川佐和子、ドリアン・ロロブリジーダ、監督の松永大司が登壇した。また最後には、アジア・フィルム・アワードノミネートを記念して、急遽テアトル新宿にて2月4日(土)、2月5日(日)に『エゴイスト』を先行上映することが発表された。

 ステージに登壇した鈴木は「いろんな意味で美しい映画ができました。ドキュメンタリータッチなんですけど、本当にすべての場面、色も美しくて。僕たち二人が一緒にいる空間に、ずっと一緒にいたいなと思うような映画になっていると思います」とあいさつすると、宮沢も「この作品を撮ったのは一昨年の夏ごろでしたが、ようやく観てもらえるということで。今日の日を楽しみにしていました。とにかく美しくて、グッとくる作品なので、ひとりでも多くの人に観てもらいたい」と続けた。

 個性豊かなキャスト陣が集まったこの日の舞台あいさつ。「だいぶアクが強い人が集まりましたね」と笑う松永監督だが、「今日は久しぶりにみんなと顔を合わせて、あらためていいチームで映画を作れたんだなと思いました。昨年の東京国際映画祭でお披露目した時にもいろんな方に観てもらいましたが、その後にアジア・フィルム・アワードの3部門でノミネートされることになったというのが本当にうれしくて。なぜ選ばれたのかというのも、映画を観ていただけたら分かると思います」と自負すると、会場からは、祝福の拍手が送られた。

 そんな本作に鈴木が出演した決め手は何なのか。「とにかく原作が素晴らしくて。おこがましいですが、原作を書かれた高山さん、そして劇中の浩輔がちょっと自分に似ているなと思ったんです。作者の方と共通点があるということで、これはやるべきご縁じゃないかなと。それが決め手でした」と語る鈴木は、「書かれている小説に、自分を客観的に見ている自分の心情とか、なぜ自分がこういうことをするのかということが事細かに書かれているんですが、それが、心の声が使えない映画になった時にどういうものになるんだろうという興味・好奇心がありました」と付け加える。

 対する宮沢も「『エゴイスト』の話をいただいた時に台本と原作を読んで、なんて美しい物語なんだろうと思って。もし自分が関わることで、ひとりでも多くの人にこの作品が届くのであれば、絶対に出たい」とコメント。この日を迎え、「夢のような瞬間です」としみじみ付け加えた。

 一方、龍太(宮沢)の母親役として出演した阿川は、「すてきな方だと思っていた」と語る松永監督たっての希望でオファーされたという。「わたしは演技の経験がものすごく少ないんですが、監督とプロデューサーからお話をいただいて、面談した時に監督がカッコよくて。プロデューサーもセンス良さそうなすてきな人だなと思って。わたしは一緒に仕事をするのは、この人と一緒に仕事をしたら面白そうだなということで決めていて。まだイエスとも言っていないのに、髪を伸ばした方がいいですかね、とかやる気満々でしたね」と笑いながら振り返った阿川。

 だが後々、阿川が監督について調べたら、『ハナレイ・ベイ』の監督だと気づいたという。「(同作主演の)吉田羊さんから厳しい監督だったと伺っていたので。ドキドキしながら現場に行ったんですが、実際には鮮度の高さを感じたというか。こうやってものを作っていくのか。こうやって演者の心を開いていくのかとか、演出のひとつひとつが面白くて。楽しく過ごしました」と笑顔で振り返った。

 そして本作が映画初出演となるドリアンだが、実は原作者・高山真と交流があったという。「彼は2020年に亡くなっているんですけど、亡くなるまでの3年間は本当に濃密な時を過ごしました。『エゴイスト』の原作が出たのは、彼と会うずっと前なんですけど、その時からこの原作を読んでいて。すてきな作品だなとずっと思っていたんです。だからこの小説が映画化されるとご連絡をいただいて、絶対に出ますと申し上げました」と振り返ったドリアン。

 鈴木も「ドリアンさんとは長い付き合いになりましたね。原作者の高山さんはどのような人だったのかということをお伺いするような、ヒアリングの会を開いていただいた時に初めてお会いしたので。ここの場所に一緒に立てるのが光栄です」としみじみ。

 劇中では恋人役を演じることになった鈴木について、「不思議なもので、現場にいるときは(鈴木)亮平さんという感じではなくて、そこに浩輔さんが常にいたんです。それは支度をしている時も、お昼休憩の時も常に、僕は中村龍太という人物でそこにいて。(鈴木は)浩輔さんとしている。だからその関係性というか、信頼関係ができていたので、もちろん亮平さんに助けていただいたところもたくさんあるんですけど、僕は浩輔さんに救われた、引っ張ってもらったという感覚の方が強いかもしれないですね」と語る宮沢。

 鈴木も「松永さんの今回の映画の演出方法がけっこう特殊で。台本にないことをしゃべってもいいし、しゃべらなくてもいいし。けっこう自由というか、こういう気持ちでここに向かってくれれば、浩輔なりのやり方でいいと言われた」と振り返ると、「だからお互いがお互いを俳優として見ないというか。龍太は龍太だし、浩輔は浩輔として見ているという関係性が必要だったので。だから最近です。氷魚くんを氷魚くんとして見られるようになったのは」と振り返った。

 この日のキャスト陣からは口々に松永監督の演出が特殊だったというコメントが飛び出したが、実際にキャスト陣の自然な表情を捉えるため、時にはキャストにサプライズで違うセリフを投げかけて、素の表情を引き出したり、待機時間中にそっとカメラを回したりしたこともあったという。松永監督も「ドリアンや阿川さんらも含め、自分であるということを持っている方たちを(役として)どうやったら僕たちが引き出せるか、ということを考えながら映画を撮っていたように思います」という。

 そのひとつの例として宮沢は、歩道橋で二人が歩くシーンで、龍太から呼ばれた浩輔が、振り向きざまにふいに龍太からキスをされるというシーンでの演出について語り始めた。「あれも何回かテイクを重ねていて。毎回、『浩輔さん』と言っていたんですけど、4テイク目か5テイク目で、監督から『浩輔さんじゃなくて亮平さんと言って』と言われて。それで本番で『亮平さん』と言ったらすごく驚いた顔をしていて」という宮沢は、「やはり何回もテイクを重ねるとなれちゃうというか。それは監督が新鮮な反応を求めてということだったと思うんですけど、そういう指示を出してくれる監督があまりいないので、ビックリしましたね。でもそれもあって、それまでのテイクにはなかった新しい浩輔さんの表情が見られた」と述懐。

 それを聞いて「でも後半になるとそういうことが多いんで。だんだん慣れてきましたけどね」と笑った鈴木は、「やはりサプライズが多いんですよね。普通に待ち時間にボーッとしていたら、なんだか静かだなと思っていたら、いつの間にかカメラで撮られていたりとか。後から聞くと、スタッフだけで(撮るぞという)合図を決めていたらしくて。面白い演出でしたね」とコメント。

 松永監督も「ドリアンや阿川さんらも含め、自分であるということを持っている方たちを(役として)どうやったら僕たちがカメラの前で引き出せるか、ということを考えながら映画を撮っていたように思います」とその意図について明かした。

 そんな本作について宮沢が「この作品の中には、日常のささいなしあわせがたくさん詰まっていて。僕はこの作品を観たときに、心から温かいものを感じて。なんてしあわせな気持ちなんだろうと思いました。この作品を通してあらためて愛とは何か、愛とはエゴなのかと考えるきっかけになると思います。ぜひ一人でも多くの人に観てもらえたら」と語ると、鈴木も「本当に僕にとっても大切な作品です。できあがるまでにいろんなことがありました。この映画は、最初に『エゴイスト』というタイトルが出て、最後に『エゴイスト』というタイトルが出て終わります。その時に、最初に感じたエゴイストという言葉の印象と、最後に感じた印象が変わっていたとしたら、皆さんに何かしらの影響を与えられたのではないかなと思っています。もし何かを感じましたら、ぜひまわりの方に話してください。今はSNSがありますので、僕たちも見ています。『エゴイスト』だけに、僕たちも“エゴサーチ”をしますんで」と笑いながら付け加えた。


拡大表示

© 2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会

『エゴイスト』プレミア上映会
2023年1月19日(木)
東京 テアトル新宿
17:00〜17:30(本編上映前・観客有り)
登壇者: 鈴木亮平、宮沢氷魚、阿川佐和子、ドリアン・ロロブリジーダ、松永大司監督(敬称略)

『エゴイスト』先行特別上映
2023年2月4日(土)、5日(日)
東京 テアトル新宿
料金 1,900円均一
※1日1回上映
※タイムテーブルは決定次第発表致します
※ゲストの登壇はございません

ttcg.jp/theatre_shinjuku/topics

『エゴイスト』
2023年2月10日(金)全国公開
egoist-movie.com
製作幹事・配給: 東京テアトル
最新ニュース
※ 掲載情報に間違い、不足がございますか?
└ 間違い、不足等がございましたら、こちらからお知らせください。
※ 当サイトに掲載している記事や情報はご提供可能です。
└ ニュースやレビュー等の記事、あるいはCD・DVD等のカタログ情報、いずれもご提供可能です。
   詳しくはこちらをご覧ください。
[インタビュー] 魚返明未 日本の新世代ジャズを牽引するピアニストが、新たなトリオでアルバムを発表[インタビュー] みやけん 人気ピアノYouTuber 『俺のヒットパレード!』第4弾リリース!
[インタビュー] Billyrrom 注目の新世代バンドに聞く新章突入と〈HEADZ 〜NEW HOT WAVE〜〉出演への思い[インタビュー] 町あかりの歌謡曲・春夏秋冬 春のテーマは「ディスコ」!
[インタビュー] Arvin homa aya  実力派シンガーの話題曲 アナログで連続リリース[インタビュー] ジェイコブ・コーラー × kiki ピアノ 凄腕師弟コンビ
[インタビュー] 文坂なの \[インタビュー] 人気ジャズ・ピアニストが立ち上げた新レーベル 第1弾は田中裕梨とのコラボ・シングル
[特集] いよいよ完結!? 戦慄怪奇ワールド コワすぎ![インタビュー] you-show まずは目指せ、新宿制覇! 新宿発の楽曲派アイドル・グループがデビュー!
[インタビュー] 想像を超えた創造。タフでラフでラブな一枚 崇勲×ichiyonのジョイント・アルバム[インタビュー] 千住 明、オペラ・アリアをヴァイオリンで 千住真理子とともに20年以上前の編曲スコアを再録音
https://www.cdjournal.com/main/cdjpush/tamagawa-daifuku/2000000812
https://www.cdjournal.com/main/special/showa_shonen/798/f
e-onkyo musicではじめる ハイカラ ハイレゾ生活
Kaede 深夜のつぶやき
弊社サイトでは、CD、DVD、楽曲ダウンロード、グッズの販売は行っておりません。
JASRAC許諾番号:9009376005Y31015