ルインズの吉田達也、ROVOやボンデージフルーツの勝井祐二、鬼怒無月、ALTERED STATESのナスノミツル、そしてボアダムスや羅針盤の山本精一。勝井と山本は昨年12月にアルゼンチン音響派とのセッション作『Chichipio〜ブエノスアイレスセッション Vol.#1』（写真）を発表したばかりですが、そんなクリエイティヴな5人が結集し、オルナタ、ポスト・ジャズ、プログレ、ダンス・ロック……あらゆる音楽をクロスオーヴァーさせた、“世界遺産”という名も凄まじい新プロジェクト、The World Heritage（ザ・ワールド・ヘリテッジ）が始動します。

　4月26日に発売されるデビュー・アルバム『The Tropic of Cancer』(MTCJ-3030 \2,500(税込))は、2度にわたるレコーディング・セッションを元にした作品。前半に収録されている「北回帰線」「巨石文明」「獣形神」「桃源郷」は、東京・吉祥寺で鬼怒(g)、勝井(vn)、ナスノミツル(b)、吉田(ds)の4人で行なったもの。また後半の「空中都市」「円形劇場」「神聖文字」「地下迷宮」は、編成を変えて青山で行なわれた山本(g)、勝井(vn)、ナスノミツル(b)、吉田(ds)によるセッション。それぞれの音源を吉祥寺にある吉田達也のプライベート・スタジオに持ち込み、ミックスしたものが本作です。

●『The Tropic of Cancer』収録曲
01. 北回帰線
02. 巨石文明
03. 獣形神
04. 桃源郷
05. 空中都市
06. 円形劇場
07. 神聖文字
08. 地下迷宮

　ミックス・ダウンを行なった吉田は、石写真家としても膨大な石の写真のコレクションを所蔵していることでも有名。本作でも、石仏、巨石、石の遺跡……その中から吉田自身が厳選した石写真を使ったアートワークが予定されているとか。5人の打ち立てる前代未聞の“巨石文明”、その迫力を存分に味わってください！