2024年の商業映画監督デビュー作『
みなに幸あれ』が脅威のスマッシュヒットとなり話題を呼んだ下津優太監督の劇場公開2作目にして、“組体操”をモチーフに、人間の集団心理の恐ろしさを描いた映画『NEW GROUP』。6月12日(金)からの全国公開を目前に、“集団”を導く校長役を演じる
ピエール瀧の怪演が炸裂する本編映像が公開されました。
1作目『みなに幸あれ』は、「幸せは、人の不幸の上に成り立っている」というテーマで描かれましたが、2作目『NEW GROUP』は組体操という「集団行動」における人間の行動心理の根底を、コミカルにそしてシリアスに炙り出したもの。主演を務めるのは
山田杏奈。家族に問題を抱える、引っ込み思案な普通の高校生の主人公・愛を演じます。愛のクラスメイトであり、海外帰りで日本の学校の協調性を重んじる集団行動に馴染めない転校生・優を演じるのは
青木柚。そして、その2人の前に立ちはだかる“集団”を導く謎の校長役をピエール瀧が演じ、人間ピラミッドという誰もが知るモチーフで異色のSFサイコエンタテインメントを繰り広げます。
今回公開された本編映像は、高校の校長室に足を踏み入れるシーンからスタート。人間ピラミッドの奥へ進んだ2人が見つけたのは、一枚のなんの変哲もない扉。その扉を開くと、そこには校長(ピエール瀧)を中心に、生徒たちが組体操の隊形で取り囲む異様な空間が。穏やかな笑顔で2人を向かいいれる校長ですが、その不自然な優しさが、かえって不気味さを際立たせています。校長に挨拶を返そうとしたその瞬間、突然、教頭の「ヤーーー!!」という大声が響き渡り、恐怖に表情を強張らせる2人。校長は、満面の笑みを浮かべながら「ナイス恐怖です」と言い放ちます。続けて「恐怖という感情は、人をコントロールするときに一番大切な感情なんです」「集団はあなた方に幸せを与えますよ」と語りかけ、2人を“集団”へ迎え入れようとしますが、優はきっぱりと拒絶。すると校長は静かに教頭へ視線を送り、教頭の手拍子とともに「個人と、個人が、集まって――集団!!」という妙に心地良いリズムに乗せて“集団”とは何かを説いていきます。
思わず笑ってしまうほど奇妙な状況でありながら、繰り返される言葉は次第に圧力を帯びていき、狂気とユーモアが同居。本作が描く「集団」と「個」、そして集団に埋没することの幸せを問いかけながら、ピエール瀧演じる校長の底知れない不気味さと圧倒的なカリスマ性も炸裂する映像となっています。
“組体操が世界を救う!?”という奇抜な設定の裏で、人間の集団心理の恐ろしさを鋭く描き出す本作。笑うべきか、恐れるべきか。その判断さえも軽やかに狂わせる、不穏な中毒性に満ちた異色作『NEW GROUP』に期待が高まります。
さらに、公開に先駆け、
綾辻行人ら著名人より応援コメントも到着しました。作家の綾辻行人は「大勢の生徒たちが組み体操をしながら襲ってくる!というホラー映画史上前代未聞の場面だけでも、一見の価値がある」と本作ならではの斬新な恐怖を絶賛。怪談師 / 作家の
夜馬裕は「展開が予測できない奇抜で不気味な作品でありながら、そこあるのは紛れもない私たち自身の物語。観る者の心を揺さぶる、新たな社会派SFホラーの誕生に刮目せよ!」とコメントを寄せ、
吉田光希(映画監督『廃用身』)は「何が起きているのかわからないのに、降りられない乗り物に乗せられている感覚。」と異様な没入感を称賛。映画ジャーナリストの宇野維正は「今の日本の現実でしかなかった」とその社会性に言及し、映画感想屋声優の
野水伊織は「同調圧力アポカリプスホラー」と評するなど、本作が描く唯一無二の世界観と、組体操が襲ってくるという前代未聞の映画体験に対して熱いコメントを寄せています。
[コメント]大勢の生徒たちが組み体操をしながら襲ってくる! というホラー映画史上前代未聞の場面だけでも、一見の価値がある。クライヴ・バーカーの傑作小説「丘に、町が」をつい思い出しながら、「おおーっ」と声を上げてしまった。
『みなに幸あれ』から注目している下津優太監督だが、やはり目が離せない。――綾辻行人(作家)校庭の中央に現れた、組体操で作られた人間ピラミッド。
この不気味な出来事はさざ波のように広がり、学校を、街を、世界を静かに覆っていく――。
集団の一員であることの安心と無機質さ。
群れから外れた個人としての不安と自由。
展開が予測できない奇抜で不気味な作品でありながら、そこあるのは紛れもない私たち自身の物語。
観る者の心を揺さぶる、新たな社会派SFホラーの誕生に刮目せよ!――夜馬裕(怪談師/作家)違和感があまりに連続するので、「そこまでやりますか!?」と何度も吹き出してしまいました。
何が起きているのかわからないのに、降りられない乗り物に乗せられている感覚。
不条理を比喩に回収せず、すべてを現実として押し通してしまう。
単なる「集団の怖さ」の映画ではない。いつの間にか集団に属する心地よさまで見えてくる。
その危うさにゾッとしました。これ、IMAXで上映したらどうですか!?――吉田光希(映画監督『廃用身』)『NEW GROUP』を非現実的な作品だと思った人は幸せだ。
自分にとって本作は、最初から最後まで今の日本の現実でしかなかった。
『WEAPONS/ウェポンズ』や『プルリブス』との同時代性にも注目。――宇野維正(映画ジャーナリスト)みんな同じでマジョリティ。同じじゃなければ敵、同じじゃなければ潰す(物理)。
そうして思考を放棄させて“同じ”を強いてくる、これは同調圧力アポカリプスホラーと言えるだろう。
人間ピラミッドが肥大していく様は滑稽だが恐ろしい。それはきっと、その背景に現代社会を感じるからだ。
少数の孤独に耐えるよりも、個を殺して多数派に成る方が幸せなのか。
きっとピラミッドは、私たちのすぐ後ろまで来ている。――野水伊織(映画感想屋声優)「前にならえ」こそ美徳。そんな軍隊式教育の残滓がいまだ息づく日本の教育、ひいては日本社会の気色悪さを穿つジャンルレスな一撃。ぶっ飛んでいるが、それと同時にこれほど切迫感を持った物語を“人間ピラミッド”なんて題材から紡ぐとは。
笑いながら背筋が冷える。下津監督のイマジネーションは一体どうなってんだ!――ISO(ライター)組体操で同調圧力を描く発想とマジで映画化した実現力…
これが作家性だ。そしてこれこそ真の社会風刺ホラーだ。
観たかったの先を行く下津優太監督にまたも震わされた。――SYO(物書き)秩序としての集団、同調、いや諦念としての集団を憎みに憎んだ結果、その忌むべきものに「組体操」と言う狂った姿形を与えてしまった恐るべきビジョン。
こんな映画、他に無いだろう。
搾取構造のピラミッド社会、トゲトゲして角張った世の中に、あの山田杏奈が立ち向かう、僕らの丸い地球のために。
こんな映画、思い付くわけがないだろう。
不確実な時代の二極化社会に血の混じった唾を吐く、それでも「人間の絆」を信じたい魂魄の博愛ホラー映画が誕生してしまった。――末廣末蔵(ジャンル映画大好きツイッタラー)©2026映画「NEW GROUP」製作委員会