没後50年を迎え、世界中の公演で取り上げられている英国の作曲家
ベンジャミン・ブリテン。彼のオペラの代表作『ピーター・グライムズ』が、11月23日(月・祝)から12月5日(土)まで、東京・新国立劇場 オペラパレスで上演されます。
『ピーター・グライムズ』は、1945年にロンドンで初演され、ブリテンの名を一躍有名にした傑作。ブリテンの故郷オールドバラを思わせる英国東海岸の漁村を舞台に、孤独な漁師ピーター・グライムズが徒弟の少年殺害の疑惑を村人たちにかけられ、追い詰められていく物語です。貧困や児童虐待を題材に、集団と個の対立を軸として、孤立と集団心理、希望と絶望を緊張感の中に描きます。力強さと美しさを兼ね備えたブリテンの音楽は海のうねりや嵐を雄弁に描写するとともに登場人物の心理描写を巧みに表現、圧倒的に劇的な力で観る者の心を掴みます。
今回、新国立劇場 オペラパレスで上演される『ピーター・グライムズ』は、
ロバート・カーセン演出により2023年10月に伊・ミラノ スカラ座で初演されたもの。グライムズの内なる情動とエスカレートする集団心理の暴力性を現代的なタッチで浮き彫りにし、絶賛されました。このプロダクションのスカラ座での初演にも出演した世界的テノール、ブランドン・ジョヴァノヴィッチをタイトルロールに迎え、エレンには欧州主要劇場で活躍し、各地でエレン役を歌って称賛を集める
サリー・マシューズ、バルストロード船長にワーグナー歌手として国際舞台を駆けるジョーダン・シャナハンと強力な歌手が揃います。指揮は新国立劇場のオペラ芸術監督を務める
大野和士です。
写真はミラノ・スカラ座公演より Photo:Brescia and Amisano (c)Teatro alla Scala