2001年に惜しまれながらこの世を去り、もはや寄席や落語会ではその姿を観ることが叶わなくなってしまった昭和の名人・
古今亭志ん朝。2008年に発売された『落語研究会 古今亭志ん朝全集』上・下巻は、各々DVD8枚組というボリュームながら、“あの艶やかで、パッと花が咲いたかのような高座姿をもう一度観たい”と多くの落語ファンから支持を受け、落語商品としては異例の4万5千セット(上・下巻合算)と言う、空前のヒットを記録しました。
今回、4月23日(水)に発売が決定した『落語研究会 古今亭志ん朝名演集』は、その“もっと観たい”という多くのファンのリクエストに答える形で、『全集』に収録しきれなかった映像をDVD7枚にまとめたもの。
TBSテレビ「落語研究会」の解説でもおなじみの落語プロデューサー京須偕充(きょうすともみつ)は、「前作の『全集』は、高座の出来不出来を基準に映像を選択したのではなく、演目重複をなるべく避け、その上で各年代をまんべんなく収録する、という意図のもとで制作にあたったもの。そのために今回のBOXに収録の演目は前作と重複しますが、その時その時で完成形を披露していた志ん朝のこと、収録時期に長期の距りがあるので、また違った趣きでお楽しみいただけることと思います」と語っています。
例えば、今回収録している「文七元結」の1983年版は、コラムニストの中野翠さんが著書『今夜も落語で眠りたい』(文春新書)の中で、「私は完全にノックアウトされたのだった。聴き終わった時は笑いと涙で顔がくしゃくしゃだった」と書かれており、「目からウロコが落ちたかのように」古典落語の魅力に目覚めてしまったヴァージョンだとのこと。
また同じく「紙入れ」は、前作発売後に映像が見つかったため、今回が初収録の演目となっているなど、今は亡き志ん朝の貴重な映像コレクションと言えそうです。
“ミスター落語”古今亭志ん朝の貴重な十五席を、この機会にぜひとも堪能してみては。