第38回東京国際映画祭公式出品、
THE YELLOW MONKEYのヴォーカル、
吉井和哉に密着したドキュメンタリー映画『みらいのうた』が、12月5日(金)に公開。このたび、同作の本編映像を含む予告編が公開されています。
公開となった予告編は、吉井が少年時代を過ごした静岡の海、そしてドキュメンタリーの当初のきっかけから綴られていきます。1990年代に「
JAM」「
バラ色の日々」などのヒットで一世を風靡し、独自のグラマラスな世界観と詩的な歌詞で、今も多くの音楽ファンを魅了する不屈のロック・バンド“THE YELLOW MONKEY”。そのヴォーカルとして、深く響く歌詞と圧倒的な存在感で世代を超えて愛されている吉井和哉のミュージシャンとしての人生は、
URGH POLICE(アーグポリス)のヴォーカル“ERO”との出会いから始まりました。当時10代だった吉井は、ベーシストとして加入。しかし、音楽性の違いなどからいつしかバンドは自然消滅。その後、吉井はURGH POLICEを通じて出会った仲間達とTHE YELLOW MONKEYを結成。EROは静岡に残り、地元で働きながらカントリー・ミュージックに目覚め、それぞれの音楽の道を歩みながらも、2人は交流を続けていきます。しかし2021年、EROが脳梗塞で倒れ、音楽活動どころか仕事もできなくなってしまいます。
吉井は、療養中だったEROのために何かできることはないかと思い、「URGH POLICE時代の曲を、また一緒にやらないか?」と40年振りのセッションの約束をし、その様子を追ったドキュメンタリーの撮影を開始。しかし、撮影開始から数ヶ月後、吉井が喉頭がんになっていることが発覚。それでも吉井は、制作作業を続け、試行錯誤の中、ひたすらリハーサルの日々を過ごしていましたが、ある決断をします。そしてついに、スタッフ、ファンの祈りが集まった、東京ドームライヴの“復活の日”を迎えます。さらに、ライヴを終え約3ヵ月後、吉井はEROとの約束を果たしに、静岡に帰郷。URGH POLICE以来、40年振りのセッションへ準備を進めていくのでした。
数々の名曲たちと人生が重なり合い、観る者へ深く響き渡ります。撮影期間3年。吉井が、
エリザベス宮地監督を最初に連れて行った場所は、生まれ故郷・静岡でした。本作は、幼い頃に亡くした父の思い出、母と幼少期のエピソードについて、今も続いている旧友との交流も収められ、“吉井和哉”という人間と音楽のルーツを辿っていきます。さらに、病を告知されてから、2024年東京ドームで復活ライヴまでの裏側が克明に記録され、宮地監督だからこそ捉える葛藤、不安に向き合いながらも一歩ずつ前進していく姿が映し出されています。
本作は、2001年活動休止前の東京ドーム公演の「JAM」、2024年感動的な復活を遂げた東京ドーム公演〈THE YELLOW MONKEY SUPER BIG EGG 2024 “SHINE ON”〉の「バラ色の日々」「悲しきASIAN BOY」など、熱いライヴ・パフォーマンスも収められています。また、吉井が作詞・作曲・プロデュースを務め、THE YELLOW MONKEYのメンバーが演奏に参加した
BiSHのラスト・シングル「
Bye-Bye Show」制作過程や、彼女たちの東京ドーム解散公演、バックヤードの様子。そして、早すぎる死に日本のロック・ファンが悲しみに暮れた
チバユウスケという存在、絆についても語られます。『みらいのうた』は、知られざる名曲の裏側にあるこれまでの軌跡を辿ることで、さらに音楽を、深く楽しめる一作に仕上がっています。
©︎2025「みらいのうた」製作委員会