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メモリアルデー〜5月14日 “ザ・ヴォイス”ことフランク・シナトラ

フランク・シナトラ(Frank Sinatra)   2025/05/14掲載
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フランク・シナトラの人気曲がしりたいです。
 戦前から長きにわたって数多くのミリオンセラーを放ち、さまざまなスタンダードポップスを歌い続けてきた史上最高のポップ歌手のひとりで、“ザ・ヴォイス”の愛称でも知られるフランク・シナトラ。歌手のほか、映画俳優としても活躍した20世紀を代表するエンターテイナーは、1915年12月12日にアメリカ・ニュージャージー州で生まれ、1998年5月14日に82歳で生涯を終えました。

 そのレジェンドのメモリアルな日にちなんで、フランク・シナトラの珠玉の名曲をいくつかピックアップ。偉大なアメリカの“ソングブック”の一片を紹介していきましょう。

 初めてミリオンセラーとなったのが、1939年の「オール・オア・ナッシング・アット・オール」(All or Nothing at All)。ジャズ・トランペッターのハリー・ジェイムスのオーケストラ“ミュージック・メイカーズ”の専属歌手としてデビューし、同曲でヴォーカル参加。その後、トロンボーン奏者のトミー・ドーシーのオーケストラに引き抜かれると、10代の女性を中心にアイドル的人気を獲得。「アイル・ネヴァー・スマイル・アゲイン」(I'll Never Smile Again)や「ゼア・アー・サッチ・シングス」(There Are Such Things)が全米1位とゴールドディスクを記録しています。

 ソロとしては、数々のヒット曲のなかでも、やはり「夜のストレンジャー」(Strangers In The Night)、「マイ・ウェイ」(My Way)、「ニューヨーク・ニューヨーク」(Theme from New York, New York)の3曲でしょう。

 「夜のストレンジャー」は1966年にリリースされ、全米・全英で1位に。グラミー賞最優秀レコード賞、同最優秀男性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンスの2部門を受賞しました。同タイトルのアルバムも1位となると、アメリカで100万枚超を売り上げ、プラチナ・アルバムにも認定。シナトラにとって最も商業的成功を収めた一枚となりました。

 「マイ・ウェイ」は、シナトラの最も代表的な楽曲で、クロード・フランソワとジャック・ルヴォーが作曲したフランス語歌詞による「コム・ダビチュード」(Comme d'habitude)にポール・アンカが新たに英語詞をつけて、1969年にリリースされました。エルヴィス・プレスリーをはじめ、多くのカヴァーが生まれ、ビートルズ「イエスタデイ」に次いで、カヴァーされた回数が史上2位ともいわれています。コンガを加えたアップ・ビートなニーナ・シモン版、スペイン語詞でカヴァーしたジプシー・キングス版、アッパーなパンク・ロックにリメイクしたシド・ヴィシャス版のほか、日本でも美空ひばりヒデとロザンナ尾崎紀世彦らが歌った「やがて私も〜」で始まる岩谷時子訳詞版、前川清野口五郎布施明らが歌った「いま船出が〜」で始まる中島潤訳詞版など、さまざまなヴァージョンが誕生しました。

 「ニューヨーク・ニューヨーク」は、1977年公開映画『ニューヨーク・ニューヨーク』のために書かれた楽曲で、劇中ではライザ・ミネリが歌唱。1979年にシナトラがカヴァーし、翌年夏に全米シングル・チャート入りしました。シナトラが全米チャートに送り込んだ最後のヒット曲となります。MLB(メジャー・リーグ・ベースボール)のニューヨーク・ヤンキースの本拠地、ヤンキー・スタジアムにて試合終了後に流れる楽曲としてや、ニューヨーク州のベルモントパーク競馬場で行なわれる競馬の米クラシック三冠レースのひとつ、ベルモントステークスの競走前に観客が歌う楽曲としてもおなじみ。日本でもキリンビール「キリン 一番搾り」のCMソングや、京浜急行電鉄の生麦駅(キリンビール横浜工場の最寄り駅)の接近メロディに、同曲のアレンジ・ヴァージョンが使われています。

 そのほか、原題は「イン・アザー・ワーズ」(In Other Words)といい、1964年のシナトラのカヴァーのヒットで広く知られるところとなったスタンダード・ナンバー「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン」(Fly Me to the Moon)や「タイム・アフター・タイム」(Time After Time)、「カム・フライ・ウィズ・ミー」(Come Fly with Me)など枚挙にいとまがありませんが、シナトラといえば、ホリデーソングも忘れてはならないところ。「ホワイト・クリスマス」は世界で最も売れたシングルともいわれているビング・クロスビーのヴァージョンが著名ですが、1944年にはシナトラがカヴァーし、全米7位のビッグヒットとなっています。

 ホリデーソングを愛唱していたシナトラとクリスマスソングとの関係性は深く、コンピレーションを含め数多くのクリスマス・アルバムを発表しています。「ジングル・ベル」「ハヴ・ユアセルフ・ア・メリー・リトル・クリスマス」「レット・イット・スノウ!レット・イット・スノウ!レット・イット・スノウ!」「サンタ・クロースが町にやってくる」などの楽曲は、いまなおチャートインするなど、クリスマスには欠かせない存在といえるでしょう。

 スタンダードからホリデーソングまで、さまざまな楽曲をクルーナースタイルの歌唱で魅了するシナトラ・ソングスを、メモリアルな日にしみじみと味わってみてはいかがでしょうか。

(写真は、2015年7月リリースのフランク・シナトラのベスト・アルバム『シナトラ・グレイテスト・ヒッツ』)
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