ロマンティックで官能的なメロウ・サウンドでソウル・ミュージック・シーンに名曲をもたらした
リオン・ウェア(Leon Ware)は、2月16日が誕生日です。
1940年にアメリカ・ミシガン州デトロイトで生を受けたウェアは、幼少から教会の聖歌隊やドゥー・ワップ・グループに参加。その後、作・編曲家としてモータウンに入ると、同レーベル傘下のアーティストに多くの楽曲を提供。マーサ&ザ・ヴァンデラス「テル・ミー・アイル・ネヴァー・ビー・アローン」(Tell Me I'll Never Be Alone)や
ライチャス・ブラザーズ「ソウルド・アウト」(Souled Out)などを提供した後、1967年に
アイズレー・ブラザーズの「ゴット・トゥ・ハヴ・ユー・バック」(Got To Have You Back)が全米R&Bチャート47位となり、ソングライターとして成功を収めました。
70年代に入ると、
ジャクソン5にも楽曲を提供し始め、1972年に
マイケル・ジャクソンへ提供した「アイ・ワナ・ビー・ホエア・ユー・アー」(I Wanna Be Where You Are / 邦題「ボクはキミのマスコット」)が全米R&Bチャート2位となり、ソングライターとしての躍進のきっかけとなりました。同時期にはデュオとして高い人気を博す一方、夫婦仲に亀裂が生まれていた
アイク&ティナ・ターナーのアルバム『ナフ・セッド』(Nuff Said)にて数多くの楽曲を共作。また、ソロ・デビュー・アルバム『
リオン・ウェア』をリリースしています。
その後も
ミラクルズ、
アイザック・ヘイズ、
ダニー・ハサウェイ、
クインシー・ジョーンズ、ミ
ニー・リパートン、
ボビー・ウーマックほかへ楽曲提供を続け、1976年には
マーヴィン・ゲイの代表曲のひとつ「アイ・ウォント・ユー」(I Want You)を提供。全米R&B / ヒップホップ・チャート1位、全米15位を記録したベストセラーで、ソングライターやプロデューサーとしての評価を確実なものとしました。1996年には当初はマーヴィン・ゲイのフォロワーとして注目され、その後ネオソウル・シーンの中心的人物となった
マックスウェルに「サムシン・サムシン」(Sumthin' Sumthin')を提供するなど、幅広い年代のアーティストとのコラボレーションも行ないました。
ソロとしてもコンスタントに作品を発表し、1976年の『
ミュージカル・マッサージ』(Musical Massage / 写真)や1982年の『
夜の恋人たち』(Leon Ware)など、多くの名盤を遺しています。
ちなみに、ウェアの来日公演というと、2002年の大阪が初来日。この時はバック・バンドに10代だった
サンダーキャットとその兄ロナルド・ブルーナーがいたそうです。東京ではその7年後の2009年にコットンクラブで公演を行なっています。2012年にはブルーイ率いるアシッドジャズの雄、
インコグニートの日本ツアーにヴォーカルとして参加した後、12月に自身の音楽生活50周年を記念したステージを開催。
シャンテ・ムーアと
アンプ・フィドラーをスペシャルゲストに招いたリオン・ウェア&フレンズとして、ソウルラヴァーズたちを酔わせました。
ウェアは2017年2月23日に77歳でこの世を去りますが、彼が手掛けたメロウでセクシーな楽曲は、いまなお多くのアーティストやファンに愛され続けています。