アース製薬「アース OH!ノーマット」の新CM「アース OH!ノーマット 横山」篇が、4月9日よりオンエア中です。
出演する
横山裕(
SUPER EIGHT)は、蚊に対して“イヤーな感じ”で文句を言い続ける役どころ。製品の特長である360°スリットから、多数の横山の顔が“蚊の撃退成分”のように部屋中へ漂い、「おい蚊、人の血をコソコソ吸いやがって」「そういうとこやで」と、ネチネチと間接的に蚊を追い詰めていきます。さも意地悪そうな表情で嫌味を言い続ける横山の姿は、ユニークでシュール。思わず笑ってしまうCMに仕上がっています。
同シリーズには
横澤夏子篇もあり、こちらも負けじと蚊を煽りまくり。「ちょっと蚊のみなさ~ん? 人の血を吸ってさ~、良くないと思わな~い?」と、横山とは違うテンションで“イヤーな感じ”を全開にしています。
この奇妙でシュールな世界観をさらに際立たせているのが、CMで使用されている楽曲、
エリック・サティ作曲の「ジムノペディ 第1番」です。サティは19~20世紀に活躍したフランス近代音楽の巨匠で、
ドビュッシーや
ラヴェルと並ぶ存在。長調・短調に縛られないシンプルで美しい旋律の反復や、“家具のように日常を妨げない音楽”というコンセプトを打ち出した革新者として知られています。この“家具の音楽”の発想は、後に
スティーヴ・ライヒや
フィリップ・グラスといったミニマル・ミュージックの作曲家たち、さらには
ブライアン・イーノらによる環境音楽・アンビエント・ミュージックへと受け継がれていきました。
「ジムノペディ 第1番」は、サティが若い頃に作曲したピアノ独奏曲。超低速の3拍子で繰り返される、暗すぎず明るすぎないメランコリックな旋律が人々の疲れた心を癒し、1970~80年代には日本でも流行。サティ・ブームの火付け役と言われる
高橋悠治の名演『
サティ:ピアノ作品集』などで親しまれ、現在に至るまでCM・ドラマ・映画などで広く使われています。
特に印象深いのが、2000年代二放送された
岡田准一・
森田剛・
三宅健が出演した「黄金の味」のCM。各人が焼肉への本音を、口には出さず心の中だけで語るという、小市民感を感じさせる哀愁にも奇妙にマッチ。今回の「アース OH!ノーマット」CMのコミカルさとも同じ匂いを感じます。
「ジムノペディ」は第1番から3番まであり、第1番の演奏指示は「Lent et douloureux(ゆっくりと苦しみをもって)」。横山裕と横澤夏子が“イヤーな感じ”で蚊にじわじわ対峙していく今回のCMとも相性抜群です。