ニュース

flumpool×BLUE ENCOUNT、埼玉・狭山市市民会館での対バン・ライヴ・レポート公開

flumpool   2026/09/30 12:48掲載
flumpool×BLUE ENCOUNT、埼玉・狭山市市民会館での対バン・ライヴ・レポート公開
 flumpoolが、9月19日に埼玉・狭山市市民会館にて、BLUE ENCOUNTと初の対バン・ライヴをお行いました。

 flumpoolは現在、自身初となるワンマン・ライヴと対バン・ライヴを織り交ぜた形での〈flumpool tour 2026「ここからの歌」〉を開催中。9月12日に地元大阪・オリックス劇場のワンマン・ライヴで開幕し、対バン形式としては本公演が初日となりました。

[ライヴ・レポート]
 先攻はBLUE ENCOUNT。オープニングSEが爆音で流れる中、田邊駿一(vo,g)、辻村勇太(b)、江口雄也(g)、高村佳秀(ds)がステージへ。田邊はギターを掻き鳴らしながらフェイクを歌い大歓声を巻き起こすと、「袖で先輩と話してて。SEがすごい大きい音で流れ出した時、皆引いてるんじゃないかな? うるさ過ぎないか?って(笑)。いつも通りのものしかお出しできませんけど、準備できてますか?」と、”先輩”バンドであるflumpoolのホームに招かれた“後輩”として、観客に礼儀正しく呼び掛けていく。7月にリリースしたばかりの新曲「未完成」を放つと、すぐに観客は拳を突き上げて「Oi Oi!」という勇ましくコール。音量の大きさだけでは説明のつかない、圧倒的なエネルギーで場内を満たしていく。「埼玉、よろしく!」(田邊)と短く叫んで曲を終えると、すぐに「Survivor」へ突入。凄まじい疾走感で観客を巻き込み、次曲「VS」では江口と辻村のコーラスに観客もシンガロング。田邊の煽りに対しファンが「やっちゃって!」と返すお約束のパートも気持ち良く決まった。

 「皆さんすごくウェルカムですね、ありがとう!」と田邊は感謝を述べると、「(阪井)一生先輩に、“flumpoolのお客さんはどんなお客さんですか?”って訊いたら、阪井さんは”SEちょっと小さくしたほうがええな”って」とアドバイスされたことを明かし、後に詳しく語られるが、阪井と親交のある辻村が「今日あの人、上からなんだよね(笑)。いつもはそんな人じゃないのに」と訝しみ、対バンツアーで気合いが入っているからだろうか?と原因を考察。こういった先輩・後輩の上下関係をベースとした発言が、後に新喜劇のようなMCへと繋がる伏線となっていく。

 田邊が「ありがたいことに60分いただいているので」と持ち時間を明かすと場内は大歓声。「俺たち22年このバンドをやってるので、いいところを全部今日持ってきたつもりです」とセットリストに期待を持たせ、始まったのは「coffee,sugar,instant love」。横揺れのノリを誘発するダンサブルなビート感で、序盤とは全く異なるムードを醸し出した。続く「アマリリス」はファルセットを駆使したメロディーラインで惹き付け、織り成すサウンドは場内を優しく包み込んでいく。しっとりとしたバラード「終火」はスポットライトの下、田邊のアコースティックギター弾き語りで始まり、やがて3人の音が加わって生まれたアンサンブルはエモーショナル。色とりどりの花火のような照明も相まって、恋の終わりの情感を美しく表現していく。ギターを奏で叫ぶように田邊が歌い始め、高村のカウントから「プロメテウス」がスタート。辻村の怒涛のスラップ、江口の歯切れの良いカッティングも心地良い。宣言通り、ブルエンの様々な“いいところ”を次々と見せていくような、多彩な曲たちを繰り出していった。

 「やーばい、すごく楽しい」と興奮を抑えきれない様子の田邊。彼らは多くの対バン経験を持ち、相手によってパフォーマンスに様々な工夫を凝らしてきたエピソードを語りながら、「自分たちの音楽が一番いいように届けられるように、なるべく入ってきやすいように頑張るんだけど、今日はそんなの要らなかった。本当にflumpoolを愛してる皆さんは最高だと思います、ありがとうございます!」とflumpoolファンを讃えた。田邊から「flumpool側に行くの早かったよね」と指を指されたのは辻村。大阪のラジオ局FM802の年末イベント〈FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY〉で、辻村と阪井は、豪華ボーカリストの面々を迎える“レディクレ・バンド”のメンバー同士なのだと明かした。田邊から「誰とやったか言いなって!」と振られると石田は誇らしそうに「GLAYのTERUさん、ゆずのお二人、ウルフルズ、イエローモンキー。緊張した舞台裏の一生さんを皆に見せたかった。いつもの二分の一ぐらい小さかった」と評して観客を笑わせ、「(阪井は)戦友ですよ」とうれしそうに語った。この対バンで再会を果たした辻村と阪井は、まるで生き別れのバンドメンバーに久々に会ったような様子だった、と田邊は羨ましそう。

 そんな田邊は、高橋優に誘われた飲み会で山村隆太と3人で会い、カラオケを歌った仲だと明かした。コロナ禍の2020年には、BLUE ENCOUNTが立ち上げた、震災及び水害に見舞われた地元・熊本をサポートする復興プロジェクトSTAY HOPEに山村が参加した縁もあり、「何回も呑んで、2人でご飯食べて」と親しい間柄になったことを語り、「隆太さんとしゃべりた過ぎて、ずっとしゃべってて、(コース料理の皿が)俺の皿がどんどん残っていって」という微笑ましいエピソードも開陳。続けて、20歳で上京してきた当時の想いをこう語り始めた。「熊本から上京して、渋谷の専門学校に通ってました。その時ちょうど渋谷のハチ公口を降りたら上にドーン!と、flumpool先輩のデビューの年のアー写が並んでて」と回想、「正直毎回“チクショー!”と思いながら、悔しいと思いながらも、“曲がカッコいいからそらそうだよな”と思いながらも、うれしい……やっと対バンできました、ありがとうございます!」と感慨深そうに語ると大きな拍手が送られた。「なので気合十分なんですけど、行けますでしょうか、皆さん?」と呼び掛けて、「本番前に阪井さんが僕らのところに来て“お前ら、分かってるだろうな? 先輩だぞ、俺たち。ちょっとは手加減しろよ”って言われたんですよ(笑)。でも関西の人って、“フリ”って言うじゃないですか? だから逆に、こっちはやりまくるしかないです。あなたが今日来たことを後悔させません、最後までよろしく!」と宣誓した。

 紫の照明が妖しく光る中、江口の不穏なギターリフから始まったのは「囮囚」。序盤とも中盤とも異なるダークな一面を覗かせ、圧倒するセットリストである。踊るような足取りの田邊はハンドマイクで前へ出てきて、カリスマ性を溢れさせるパフォーマンスを見せた。「バッドパラドックス」では田邊、江口、辻村の3人がグッと前へ出て、互いに立ち位置を入れ替わったり花道へ出て行ったり、田邊が高村のドラム台に乗ったりしながら、ダイナミックにパフォーマンス。「痛みの中で 僕らは出会えたんだ 信じて」というフレーズの“僕ら”を“flumpoolと”に換えて歌うと、場内は大いに沸き立つ。ロングシャウトを響かせて大拍手が起きる中、再び田邊はギターを構えて「ポラリス」へ。この曲でもflumpoolの名を歌詞に盛り込み、リスペクトを絶え間なく示しながら盛り上げていくブルエン。観客はどちらのバンドのファンか、という区別などもはや無関係に盛り上がり、拳を突き上げていた。

 「俺らは上京したての時にflumpoolのポスターを見たり、flumpoolの音楽を聴いたりした時、そっち側に早く行きたいなと。何の動員もないバンドが思ってて。その時は早く音楽で夢掴んで、幸せになりたいとしか思ってなくて。時間が掛かって、今やっと一緒のステージ立てるようになって、“遅いかな?”とか思ったんだけど、まったくそんなことはなくて。今見てる景色が一番いいんで」と語った田邊。「幸せというのは案外時間掛かって廻りまわって来るものだから、掴んだ時にちゃんと胸張って喜べるのかな?と思います」と切々と語っていく。「俺たちもホールツアー始まるからさ。この幸せをどうか一緒に体感してほしいなと思います。これからもアホみたいに一緒に音楽やれたら、と思ってるだけ、そんな4人です。これからもよろしく、ありがとう! BLUE ENCOUNTでした」と挨拶し、辻村、江口、高村は田邊に賛同するように音を鳴らした。「全身で幸せになっていこう、そんな歌をあなたに」との言葉から、ひときわ力強く真っ直ぐな歌を放った「ハミングバード」。「歌う!」という歌詞の前に、“これからもあなたに”という言葉を付け加えて目の前の観客に捧げた。BLUE ENCOUNTはこの秋、10月12日(月・祝)にレグザムホール(香川県県民ホール・小ホール)で開幕する、自身初のアルバム完全再現ツアー〈2015-2018「still B.E. coming」〉へと向かっていく。

 転換の後、洗練された電子音のSEに乗せてflumpoolが登場。大きなクラップ音からファンの期待が伝わってくる。山村隆太(vo,g)、阪井一生(g)、尼川元気(b)、ライヴ活動を当面の間休止中のメンバー小倉誠司(ds)に代わってサポートするのは神宮司治(ds / レミオロメン)、ピアノ&ギター&コーラスに杉本雄治(ex.WEAVER)という豪華布陣。逆光の中、両手を挙げて煽る山村のシルエットが浮かび上がる。「Because…I am」が始まると場内には歓喜の叫びが響き、のっけからまるでスタジアムライブのような熱気が立ち込めていく場内。歌い出しの山村のロングトーンの張り方、歯切れの良いシャープな歌い方は、いつもよりロック色の強いflumpoolを感じさせた。

 挨拶に続いて「ブルエンから最強のバトンをもらって、皆さんに音楽、最高のライブをお届けします。付いてきてくれるか?」(山村)と呼び掛けると、「ビリーバーズ・ハイ」へ突入。山村はギターを構え、前へ歩み出て生き生きと歌を届けていく。阪井のギターリフで始まった「覚醒アイデンティティ」では尼川と杉本が頭上クラップを先導して盛り上げ、観客はコーラス・パートをシンガロング。次曲「Blue Apple & Red Banana」にもファンの熱いコーラスが力を吹き込み、会場が一体となってうねりを生み出していく。山村は「埼玉!」「もっと!」などと煽るだけでなく、自ら熱いシャウトを繰り返し、パフォーマンスに没入していた。

 アコースティック・ギターを爪弾きながら山村は「今日はflumpoolの対バンに皆さん来てくれてどうもありがとう」と改めて感謝を述べた。ブルエンのライブを「素晴らしかったな」と振り返り、「カッコ良過ぎてロック過ぎて。その影響で今日は俺もしゃべり方がロックな感じ(笑)。気合い入ってるな。一生、ね?」と呼び掛けると、阪井は同意しつつも「いじっとったな?」とブルエンのMCで自身がネタにされていたことに言及する。山村は「いじってるというか、話題にしてくれてた」とマイルドな表現に“翻訳”したが、阪井は「年下やんな? “手加減してくれ”って言ったんやけど」と先輩風を吹かせ、「あのマイクスタンド垂直過ぎやろ」と突然いちゃもんを付け出して、山村は「カッコええやん」とフォロー。この日flumpoolを初めて観るお客さんもいることを気遣って、「普段は優しい、ほんまにええ子なんで」と山村は阪井のこともフォローした。

 「年上なんで映像(LED演出)を使わせてもらってます。年上の特権。ブルエンには言ってへんから、“使える”って。年下やから」と、何かと“年下やから”を連呼する阪井に場内は爆笑。そんなムードを軌道修正するように、山村はブルエンへの想いを語り始め、田邊がflumpoolとの出逢いを語ったMCへのアンサーとして「実は俺も影響受けてたんですよ」と明かした。それは、山村が20代の時に観て「カッコいい」と思ったという、田邊の熱いMC。「感情が高まって時には涙も流す、みたいなさ。感情を出すって恥ずかしい、感情をこぼすってカッコ悪いとか、弱く見られると(以前は)思ってたんですよ」とかつての考え方を明かしながら、「熱くなれる、素顔になって鎧を取ってガーッと行くのはめちゃくちゃ勇気が要ることだし、すごく感動した。そこから僕もパフォーマンスを変えてMCもできるだけ感情を出すようにしたのを覚えてます。それが今の自分たちの礎になってる」ともコメントした。

 「今日改めて同じステージでやってみて、悔しくなるぐらいカッコいいなと思いました」とブルエンのライブを讃えた後、ここで再び田邊を呼び込み。田邊は「先輩、今日もお疲れ様です!」と山村の背後を通って阪井に突進。田邊は「何なんですか?! “これ(とLEDを指して)、俺ら使ったった”みたいな、新しいマウントの取り方やめてくださいよ(笑)」とクレームを入れ、コントのような小競り合いに場内からは笑いが起きる。田邊は後ろを向いて神宮司に「明日ロッキン(〈ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2026〉にレミオロメンもブルエンも出演)でよろしくお願いします」とお辞儀、杉本に向かってもお辞儀して「同期なんです」とコメント。flumpoolのライブに対しては「涎が出ました、最初の4曲」と感想を述べた田邊。そこにいる誰もが互いにリスペクトし合っていることが伝わる光景だった。

 山村は、この後セッションする曲は、熊本支援チャリティー特番『project STAY HOPE』で披露したことに触れながら、「歌詞の中ではすごく孤独に一人で戦ってる人を描いた曲なんですけども。今もいろんな災害であったり、今日来てくれている人の中にも“一人で戦ってきた”という人もいると思いますので、そんな人たちに、今日は2人でお送りしたい歌です」と選曲理由を熱く語った。奇しくもこの日は大雨。「Over the rain~ひかりの橋~」とタイトルコールすると、場内にどよめきが起きた。

 アコースティックギターを奏でながら山村が出だしを歌い、続けて田邊が歌い、Bメロは再び山村、と交互に歌い、サビでは声を重ねた。2番では田邊が先に歌い出し、次は山村、と逆の順序で歌い繋いでいく。「夢だけを信じ 歩いていこう」と歌うラストでは田邊と山村が向き合い、魂をこもった歌声を互いにぶつけ合うように熱唱。演奏も熱を帯びていき、昂っていくアウトロの中で、終わりの瞬間を先延ばしするかのように2人はフェイクの応酬を響かせた。「ヴォーカル、田邊駿一!」と山村が紹介して送り出すと、ステージは暗転。余韻の中、始まったのはflumpoolを代表するバラード曲「証」。NHK全国学校音楽コンクールの課題曲として書き下ろされ、図らずもその年に起きた東日本大震災の被災地では、離れ離れになった友を思う心情に寄り添う曲として広がっていった、特別な歴史を持つ1曲。15年を経て、今のflumpoolが歌い奏でるこの曲は、ファン一人ひとりの心に様々な感情を呼び起こしたのではないだろうか。エモーショナルな歌唱、呼吸の合ったアンサンブルで曲をしっとりと締め括ると、盛大な拍手に包まれた場内。山村がお辞儀をすると、その音は更に大きくなった。

 「ここから後半戦に行きたいと思います」と山村は告げると、杉本の奏でるシンセをBGMとして語り出し、「田邊くん、ものすごいエネルギーあるよね。何事にも真剣」などとコメント。「午前中からリハやってて、あんなに声出てるのにまだ声出す気?って。心配性なのか、でもやっぱり闘ってるんだと思うんだよね、俺は」と想いを推し量った。真剣に向き合うことはエネルギーが要ることだと語り、「人と向き合う、自分自身と向き合うっていうのはものすごく傷付くよね。今日みたいな対バンでぶつかると、自分たちの未熟さが出て、傷付いたりもしたんだよ。でも、エネルギーを持って生きるというのはそういうことで。何かに向き合ってると、悔しくて眠れない夜もあると思います。向き合いたいのか逃げ出したいのか分からなくなるような、そんな矛盾を書いた歌です」との言葉から放ったのは、「夜は眠れるかい?」だった。綺麗に形を整えることよりも、エネルギーに満ちた音の塊として投げ掛けよう、という気迫を感じさせるロックバンド然とした歌と演奏に強く心を揺さぶられた。

 間髪入れずに「reboot~あきらめない詩~」を放ち、更に昂っていくバンドのテンション。場内に鳴り響くクラップの音も更に大きくなっていく。手ぶり身振りを交えて表情豊かに山村は歌い、阪井も尼川も自由に動きながら気持ち良さそうにプレイしていた。迷いを振り切って全力疾走するようなポジティヴなエネルギーで会場を満たすと、ハンドマイクを握って山村は前へ出て「袖でブルエンを観させてもらって、皆の顔を見てました。めっちゃ嫉妬した」と笑い、「俺たちのライヴ以外でこんなに楽しんでるなんて(笑)」と心境を吐露すると、ファンも笑った。「でも今日やってみて、ほんまに良かったと思います。こんなに悔しい想いをして、でも“まだまだ悔しがれるんだ自分”というのが正直うれしい」とコメント。「flumpoolも大人になって、どこか“もういいかな、もう大人だしな”という言葉で諦めそうになることが増えてきました。思い描いた自分じゃないことに、“ま、しょうがないか”って。理想に見てたロックバンドの姿と自分が違うことに、“ま、こんなもんか”と」 そんなリアルな告白に続いて、「でもやっぱり心の中ではまだ! 自分にしかできないことを探してます、あがいてます」と率直に語っていく。同じように大人で「自分にしかできないことなんて、もうなくなったな」と、どこかくすぶりながら過ごしているあなたへ、と語り掛け、新曲「STAR EXTRA」を披露した。

 まさに山村が語った通りの「すぶっている心に寄り添ってくれるような明るく清々しい曲で、案外希望はあるかな」という絶妙な温度感の歌詞はリアルで、説得力があった。「もう一度 ここから 精一杯 歌うよ」というフレーズはきっと、ツアータイトルとリンクしているのだろう。歌い終えてマイクを突き上げた山村の姿は、強い覚悟を感じさせた。タオル回しで盛り上がった「World beats」では尼川もセンターへ歩み出てきて、山村は「もっと!」と煽りながらステージを下手、上手と動き回っていた。神宮司のドラミングに乗せて「女子!男子!埼玉!」と山村が叫びコール&レスポンスをした後、あの人気曲のイントロが鳴り始め場内はざわめいた。「今のあなたへの想い、君に届け~!」と叫び、代表曲「君に届け」を放つ。メンバーはそれぞれ自由に、伸びやかに動きながら喜びに溢れる名曲を響かせた。

 アンコールではまずflumpoolが登場し、田邊を呼び込み。田邊はflumpoolのツアーTシャツを着て登場すると、中盤の“新喜劇”の続きを演じるかのように、阪井へ向かって突進していく。Tシャツをネタにした先輩・後輩の小競り合いに観客は笑ったが、「もっとシュッとしたやつやろうよ。こんな新喜劇みたいになってしまって……(笑)」と苦笑しながら仕切り直す山村。セッションするのはflumpoolの曲でいいか?と尋ねる山村に、「もちろんです。これを歌いたかったです」と田邊はうれしそう。「歌っちゃうと終わっちゃうんだな、と思うと寂しくて。でもまた一緒にやってくれますよね?」と尋ねる田邊に、「イエーイ!」と沸き立つオーディエンス。山村は「次はもっとデカいところでやろう」と応じ、田邊は「やりましょう!」と声を弾ませた。

 神宮司のカウントから始まったのは「星に願いを」だった。星空のLED映像を背にして、交互に歌い繋いでいく田邊と山村。終盤では向き合って指さし合い、ボーカリスト同士の真剣勝負を繰り広げた2人は、ラストの「行かなくちゃ」で声を合わせてロングトーンを歌い遂げ、熱く握手を交わした。掻き回しの後、田邊は「あと4回やりたいです」と興奮冷めやらぬ様子。山村は「皆さんありがとうございました、ブルエンのメンバーも!」と全員を呼び込み。山村が「ごめんな、大事なヴォーカルを……」とコントに巻き込んだ(?)ことを謝ると、辻村が「うちのメガネがお騒がせしました」と逆に頭を下げて笑いが起きた。山村がメンバー紹介をしていくと、杉本をコールしたタイミングで田邊が杉本に直接語り掛け、「なかなか呑みにいけなくて」などと会話し始めると、「それあとでやってくれる(笑)?」とツッコみを入れた山村。「俺にもツッコんでや~」と寂しそうに阪井が呟くと場内は爆笑。しょんぼりと肩を落とす阪井を杉本がなだめていたのも貴重な光景だった。何度軌道修正しようと試みても、新喜劇のノリに戻っていく無限ループ。山村は「今日のSNSの感想が怖いわ」と心配そうにしていた。ライヴは真剣勝負、MCは人間味溢れる笑い満載の対バン。山村は「またやりましょうね」とブルエンに語り掛けると、観客からは大きな拍手が起きた。

 flumpoolとBLUE ENCOUNT、一見タイプの異なるバンドのようで、根底にある人としての熱さ、楽曲のメロディーラインの美しさには共通点があり、互いのファンにとっても親和性の高い対バンだったのではないだろうか。まるで新喜劇のような呼吸の合った笑いが生まれる相性の良さも実証され、互いにリスペクトし合う良好な関係が感じ取れるハッピーな一夜だったことは間違いない。8都市11公演を行なうflumpoolのホールツアー、次なる開催地は千葉・森のホール21大ホール。10月3日(土)にmiwaとの対バン・ライヴ、10月4日(日)にはワンマン・ライヴが控えている。


拡大表示


拡大表示


拡大表示


拡大表示


拡大表示

取材・文: 大前多恵
撮影: 渡邉一生


■flumpool tour 2026「ここからの歌」
2026年9月19日(土)埼玉・狭山市市民会館

[SET LIST]
BLUE ENCOUNT
1. 未完成
2. Survivor
3. VS
4. Coffee,sugar,instant love
5. アマリリス
6. 終火
7. プロメテウス
8. 囮囚
9. バッドパラドックス
10. ポラリス
11. ハミングバード

flumpool
1. Because... I am
2. ビリーバーズ・ハイ
3. 覚醒アイデンティティ
4. Blue Apple & Red Banana
5. Over the rain ~ひかりの橋~(with 田邊駿一)
6. 証
7. 夜は眠れるかい?
8. reboot~あきらめない詩~
9. STAR EXTRA
10. World beats
11. 君に届け
―ENCORE
12. 星に願いを(with 田邊駿一)

■flumpool ツアー特設サイト
www.universal-music.co.jp/jp/flumpool-kokokaranouta/#tour
最新ニュース
※ 掲載情報に間違い、不足がございますか?
└ 間違い、不足等がございましたら、こちらからお知らせください。
※ 当サイトに掲載している記事や情報はご提供可能です。
└ ニュースやレビュー等の記事、あるいはCD・DVD等のカタログ情報、いずれもご提供可能です。
   詳しくはこちらをご覧ください。