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4月23日生誕!〜 男らしさとやさしさにあふれた歌手 河島英五

河島英五   2025/04/23掲載
河島英五さんの「酒と泪と男と女」以外の人気曲をおしえてください。
 フォークソングと歌謡曲を織り交ぜた曲に乗せて、人生の悲喜こもごもを情趣豊かに描き出した詞を、力強くも温かい声で歌い上げた歌手の河島英五は、4月23日がバースデー。心の響く独自の世界観とグッと染み入る声色で共感を呼び、「酒と泪と男と女」をはじめとした珠玉の名曲で、多くの人たちを魅了し続けてきました。

 河島は、1952年(昭和27年)に大阪で生まれ、花園高等学校在学中にフォークソングを歌い始めました。高校卒業後にフォーク・グループのホモ・サピエンスを結成。清水国明と原田伸郎を中心とした(結成当初は笑福亭鶴瓶も在籍していた)フォーク・グループ“あのねのね”のバックバンドや前座を務めたりもしました。しかし、ホモ・サピエンス名義や河島英五とホモ・サピエンス名義でレコードを発表するも、セールスはふるわず。1976年にシングル「酒と泪と男と女」でソロ・デビューを果たしました。

 「酒と泪と男と女」は、当初は河島英五とホモ・サピエンス時代の1975年に「てんびんばかり」のB面曲として、また、デビュー・アルバム『人類』に収録された楽曲で、ソロでの初の楽曲として歌いなおした形に。河島が18歳の時に法事で親戚が飲食している様子から着想して綴ったこの曲は、グループ時代からじわじわと支持を得て、ソロでヒット。ロングセールスとなり、フォーク歌謡の名曲として長く親しまれることとなります。清酒「黄桜」のCMソングに起用されたほか、萩原健一をはじめ、森進一天童よしみ細川たかし五木ひろし八代亜紀吉幾三島津亜矢などの演歌勢や、西城秀樹柏原芳恵?橋真梨子大友康平EXILE ATSUSHIなど幅広いジャンルのアーティストがカヴァーを披露しています。

 ソロ・シングル「酒と泪と男と女」のカップリングとして収録された「てんびんばかり」もグループ時代の楽曲。国民的ドラマとなった『3年B組金八先生』第1シリーズの第1話に、海援隊「贈る言葉」とともに挿入歌として使われていました。ちなみに、『3年B組金八先生』第1シリーズでは、その後に海援隊の楽曲のほか、アリス「チャンピオン」「秋止符」、岸田智史「八十八夜」、甲斐バンド「特効薬」、友川かずき「トドを殺すな」「犬」、オフコース「さよなら」などが挿入歌となり、ドラマを彩りました。

 1984年にはデビュー10周年記念盤として「野風増〜お前が20才になったら」を発表。“野風増”(のふうぞ)は岡山県を中心とした中国地方の方言で、「生意気」「つっぱる」といった意味を持ちます。もともとは岡山県の北部で鳥取県と接する苫田郡鏡野町(旧・上斎原村)出身の作曲家、山本寛之が1980年の38歳の時に発表した楽曲で、河島をはじめ、橋幸夫出門英財津一郎デューク・エイセス堀内孝雄ダイアモンド☆ユカイ、吉幾三、三山ひろしなど多くのカヴァーを生みました。河島ヴァージョンのシングルには「お前が20才になったら」という副題がつき、B面には「酒と泪と男と女」が収録されています。

 1986年には「時代おくれ」を発表。阿久悠作詞、森田公一作曲という、和田アキ子「あの鐘を鳴らすのはあなた」のコンビが手掛けています。酒場を舞台に自身の人生を自問自答する姿を描いたこの曲は、白鶴酒造のCMソングとなったことと、「酒と泪と男と女」と同様に男と酒という要素もあいまって人気を博し、河島の代表曲のひとつに。同曲で1991年末の『NHK紅白歌合戦』に初出場も果たしています。こちらも数多のカヴァーが生まれており、岩崎宏美玉置浩二、堀内孝雄、山崎まさよし、吉幾三などの歌手はもちろん、志村けんなどが愛唱していたことでも知られています。

 そのほかでは、グループ時代の楽曲で河島英五とホモ・サピエンスとしてのメジャー・デビュー曲となった「何かいいことないかな」や、1979年にリリースした「どんまいどんまい」、サッポロビールのCMソングに起用された「竜馬のように」、時代劇ドラマ『木枯し紋次郎』主題歌の「だれかが風の中で」、国際証券イメージソング「ろまんちすと」、加藤登紀子に書き下ろし、自身でも歌って赤井英和主演映画『ありがとう』主題歌になった「生きてりゃいいさ」など、多くの楽曲が愛聴されています。

 河島は2001年4月16日に、誕生日を目の前にして48歳の若さで急逝。その年末の『NHK紅白歌合戦』では、河島が歌う姿の映像をバックに堀内孝雄が「酒と泪と男と女」を歌唱したことも話題となりました。

 いまなお老若男女に愛され続けている河島の楽曲は、『旧友再会〜ベスト・オブ・河島英五〜』(写真)『ゴールデン☆ベスト 河島英五 ヒット全曲集』『ヒット全曲集 ゴールデン☆ベスト』などのベスト・アルバムや、本人とカヴァー・アーティストたちの歌唱を交互に収録した企画アルバム『河島英五セルフ・アンド・カバー』、未発表楽曲集『河島英五未発表録音集』、ナット・キング・コールナタリー・コールの「アンフォゲッタブル」よろしく次女・亜奈睦との父娘仮想デュエット曲も収録した河島英五・河島亜奈睦セルフ・アンド・カバー2016〜生きてりゃいいさ〜』といった作品で楽しむことができます。
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