ガイドコメント
アグレッシヴなパフォーマンスで人々を魅了し続けるバンドの強力なサード・アルバム。ライヴでの人気曲をギッシリ詰め込み、自宅でも十分コンサート気分を味わえる内容となった。
収録曲
01S.H.R.〜セクシーヒーローレヴォリューション〜 (Album Version)
7thシングルのアルバム・ヴァージョン。重厚なリズム・ギターあり、ファンキーなロックンロール・フレーズあり、ラップ調のヴォーカルありと、聴きどころが満載のナンバー。歌詞もカタカナ英語の連呼やハイ・トーンでの「おかわりChang」など、実にユーモラス。原曲とはイントロのベース音の有無以外、大きな違いはない。
02みどりのおばちゃん
SYPANに代わって加入したClutch.J.Himawariのドラム・フィルで始まるミディアム・ナンバー。サウンドは、ジャーマン・メタル的様式美系ギター・フレーズとストライパーの「In God We Trust」を足して2で割ったような正統派ヘヴィ・メタル。Anchangの圧倒的な歌唱力が光る。
03狼とキリギリス
04パンチ DE love ♥ Attack
クラシカルなギター・フレーズで始まる直球ど真ん中のメタル・チューン。「レレレのレ〜」や「自分にパンチ!」など、相変わらずユーモラスな言葉が並ぶ一方で、ヴォーカルもバンド演奏もしっかりしているので、聴き手には言葉の奥底にある真剣な想いが伝わってくる。リズム・ギターの極めてヘヴィなサウンドにも注目。
05Death
3rdアルバム『バーベキュー★マイケル』の中で唯一Clutch.J.Himawariが原曲を書いたナンバー。これまでのマシンガンズにはないほどヘヴィな一曲で、タイトルどおりデス・メタルの域に達している。ゴシック風のバッキング・コーラスやドロドロのヴォーカルが魅力。3分に満たない曲の短さも好印象。
06愛こそすべて (Album Version)
2001年1月リリースの6thシングルのアルバム・ヴァージョン。いわゆる“チョッ速”の豪速球メタルで、愛と恋の違いや愛とはそもそも何なのかといった本質的な事柄を問うた極めて真面目なナンバー。AnchangとドラムのClutch.J.Himawariがスタジオで演奏しているうちにこの速さになったとか。
07フェロモン
Anchangの“オリエンタルな曲が作りたい”というアイディアが発端ででき上がったナンバー。テスタメントやメタル・チャーチにも通じる王道的メタル・フレーズも一部あるが、曲全体は極めてオリジナルなサウンドに仕上がっている。なかでもアジアン・テイストのギターとヴォーカルによるユニゾン・フレーズが印象的。
08とうちゃん
「Progressive おじいちゃん」にも通じるAnchangのユニークな視点が光るシンプルなパワー・メタル曲。タイトルどおり“とうちゃん”への応援歌で、最初から最後までひたすら「頑張れ」とエールを送る。身近なトピックやユーモアあふれる言葉、技術に裏打ちされたタイトな演奏など、マシンガンズらしい一曲だ。
09サラリーマン嵐
デス風ダミ声全開のスピード・メタル。実際にメジャー・デビュー前にサラリーマン生活を経験したAnchangならではのリアリティあふれる歌詞で、会社勤めによるフラストレーションを爆発させる。王道的スラッシュ・ギターの合間のモダンなフレーズが聴きどころ。マシンガンズ流“サラリーマン応援ソング”でもある。
10食べたいなめたい危険地帯
11Fire
1stアルバム発表前から存在し、ライヴではしばしば演奏されてきたマシンガンズの定番曲。2ndシングル「Burn〜」にも通じる王道的パワー・メタルで、16分音符のスラッシュ系リフや怒濤のツー・バスなど、パワー・メタルのツボを押さえている。Anchangが日本屈指のメタル・シンガーであることが実感できる。
12全国大会
3rdアルバム『バーベキュー★マイケル』のラストを飾る明るいパワー・メタル。曲前半が意図的にロー・ファイなサウンドに処理されているのはライヴ感を出すためで、30秒の空白もステージでのアンコールっぽさを出すためらしい。いわゆる“一発録り”の録音なので、彼らの演奏技術がいかに高いかがうかがい知れる。