琉球王朝時代以降“神の島”と呼ばれてきた沖縄・久高島(くだかじま)を12年に及び追いかけたドキュメンタリー映画『久高オデッセイ』の完結篇となる『久高オデッセイ 第三部 風章』が4月16日(土)より2週間にわたって東京・渋谷アップリンクで公開されます。
昔より、男は海人、女は神人と定められて生きてきた沖縄・久高島。月の満ち欠けに基づいた旧暦の暦に沿って漁や祭祀は行なわれてきたが、12年に一度の午年神女の継承式である“イザイホー”は1978年を最後に現在まで、後継者不足のために中止となっている――。本作『久高オデッセイ』は、2002年の旧正月から2014年のイザイホーの日を迎えるまで、久高島の“今”を撮り続けたドキュメンタリー映画であり、イザイホーは途絶えても久高の祈りは続いていく、その在りようを伝えています。
本作の監督は、岩波映画の助監督となりドキュメンタリーを学んだ後に『黒神』『光りの島』などを製作、沖縄の自然をテーマとする『光りの島』を皮切りに人間と自然との関係性を問う作品を発表し、2002年には沖縄映像文化研究所を設立した大重潤一郎。本作を完成させた直後の2015年7月22日に、肝臓がんのため亡くなっています。
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『久高オデッセイ 第三部 風章』www.kudakaodyssey.com2016年4月16日(土)より渋谷アップリンクにて公開
[Intorduction]
祭祀「イザイホー」は途絶えても、久高の祈りは続いていく
琉球開闢以来の神の島である久高島の“今”を撮り続けた大重潤一郎の集大成
昔から久高島では男は海人女は神人と定められて生きてきた。
そして月の満ち欠けにもとづいた旧暦の暦に沿って漁や祭祀が行なわれてきた。
琉球王朝時代以降「神の島」と呼ばれてきた久高島では12年に一度の午年神女の継承式であるイザイホーが行なわれてきた。
しかしイザイホーは1978年を最後に後継者不足のため途絶えた。
イザイホーは途絶えたけれど地下水脈は流れ続けている。
これは2002年から2014年までの12年間その地下水脈の流れを見続けてきた記録である。
監督: 大重潤一郎
製作: 鎌田東二
音楽: 新実徳英
語り: 鶴田真由
助監督: 比嘉真人
演出助手: 高橋あい
撮影: 堀田泰寛 / 比嘉真人
整音: 市川文武
編集協力: 四宮鉄男 / 森田惠子
出演: 久高島のみなさん ほか
制作: 沖縄映像文化研究所 / 「久高オデッセイ第三部 風章」制作実行委員会(実行委員長: 梅原 猛 / 副実行委員長: 島薗 進)
制作協力: NPO法人 東京自由大学
文部科学省選定 社会教育(教養)成人・青年向け