

倉木麻衣が1stアルバム『delicious way』をリリース。宇多田ヒカルに次ぐ存在としてデビューし、発売する曲はいずれも大ヒット、まさに待望のアルバムだった。デビュー曲「Love,Day After Tomorrow」をはじめ、この時点でリリースしていたシングルはすべて収録、予想通り本作もベスト・セラーとなる。メディアへの露出は最低限に留めていたため、あどけない顔立ちとは裏腹にミステリアスな雰囲気も醸し出していた。

オリコンチャート・シングル部門で、坂本龍一の癒し系インスト「Energy Flow(「ウラBTTB」)が1位を獲得。歌のないインストゥルメンタルがトップを獲得するのは'67年のオリコン集計以来始めてのことだった。また、47歳にしてチャート1位獲得も現役最高齢だったという。その後も癒し系音楽は20代後半から30代以上の人に人気で、『feel』(坂本龍一ほか)『image』(葉加瀬太郎ほか)などがミリオンを突破している。


EMI第2スタジオにて、午後7時から午前4時30分までレコーディング。この日録音された「グッド・ナイト」はジョンが5歳になる息子ジュリアンのために書いたシンプルな子守唄。ジョンは最初からリード・ヴォーカルをリンゴに任せることに決めていた。何度か練習したあと、ジョンのアコースティック・ギターとリンゴのヴォーカルを5テイク録音。各テイクの初めにはリンゴの即興の台詞が入っていた。この日は、まだタイトルが決まっておらず「Untitled」のままレコーディング・シートに記載。ジョンは69年11月に発売したアルバム『ウェディング・アルバム』のなかでこの曲を口ずさんでいる。