アーバンメロウなサウンドで架空のヨコハマを描き出す、トークボックス2人組、LUVRAW & BTB

LUVRAW   2010/08/24掲載
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 2008年末に7インチ・シングル「On The Way Down」がジャンルを超えたアンダーグラウンド・ヒットを記録したPan Pacific Playa(以下、PPP)所属のデュオ、LUVRAW & BTB。くわえたチューブ越しに口を動かすことでキーボードの音色をコントロールするトークボックス使いの2人組が1stアルバム『ヨコハマ・シティ・ブリーズ』をリリース。ギャングスタ・ラップやディスコ、フュージョンなど、さまざまな音楽をアーバン・メロウなサウンド・テクスチャーに溶かし込んだ全16曲は、クレイジーケンバンドが描いていない、みなとみらい以降のヨコハマを脳内クルーズするための素晴らしい夏のサウンドトラックだ。夏の潮風と瞬く夜景に誘われてトリップした先に待っているものとは果たして?


――2人が出会ったのは?
 BTB 「3、4年くらい前ですね」
 LUVRAW 「5〜6年前に脳a.k.a. YAMASTA THUGRAWさんの弟分になって、PPPに入って、みんなと出会っていったんです。その頃はPPP=16連打みたいな感じでした。DJはそれ以前からやっていて、音楽遍歴は紆余曲折するんですけど、昔ハマってたガバとかハードコア・テクノが自分のなかである程度落ち着いて、いろんな音楽を聴き漁ってる時期に恵比寿みるくの<BASS OF BASS>ってパーティで、やけさん(やけのはら)とミスター・メロディに出会ったんです。そういう現場で初めて横浜の人たちと遭遇したこともあって、一緒にDJをするようになって。それから少ししてPPPに入ったんですけど、当時聴いてたウェッサイものとかチカーノ・ラップに加えて、脳さんに湯村輝彦が出した『甘茶ソウル百科事典』と『ギャングスタ・ラヴ』って本を見せてもらったり、その辺の衝撃からトーク・ボックスに興味を持つようになっていったんです。単純に音や曲だけではなく」



LUVRAW & BTB



――それから、BTBはLUVRAWくんと活動を始める以前に“特攻”という名義でエレクトロ・ヒップホップ・ユニットのレッキンクルー(別メンバーのK404は後にCRYSTALTRAKS BOYSを結成)に参加していましたよね。
 BTB 「レッキンクルー時代に、脳 a.k.a. YAMASTA THUGRAW、LATIN QUARTER a.k.a. 空手サイコ、KESだったり、PPPのメンバーをだいたい知ってて。一緒に恵比寿みるくでパーティをやってたりしてたんです。当時、LUVRAWのことは知らなかったんですけど、脳を通じて知り合って。彼は当時mixiでG皿のコミュをやってて、マニアックなジャケをアップしたりしてたんですけど、お互いトークボックスを始めたばかりだったんで、まずは一緒にライヴをやろうってことで、まったく曲がない状態からお互い頼りにしつつ(笑)」
――PPPの面々もそうですけど、2人はヒップホップだけじゃなく、テクノだったり、ハウスだったり、いろんな音楽が好きじゃないですか? その感覚は海外ではありえないハイブリットなものですよね。
 LUVRAW 「10代の頃は、ヒップホップだったら、ヒップホップだけを聴かなきゃダメなんだろうなって思い込んでて。当時、俺はパンクが好きで鋲ジャン(背中はONE WAY SYSTEM)とか着てたんですけど、2パックも好きで、“ああ、俺、全然ダメだー”って思ったし、そういう感覚を分かってくれる人もいなくて、そういう面ではずっと孤立していたんです。でも、ずーーっと遊んでいるうちに、いろんな音楽を聴く自分を肯定できるようになったというか、PPPに入ってからは、いろんな音楽を聴く人たちに出会えて、ホント感動しましたね。例えば、脳さんには山下達郎さんとか、JOE MEEKとか、イタロ・ディスコをサンプリングしたチカーノ・ラップとかいろいろな音楽を聴かせてもらって、そこで得た新しい旨味やツボが気持ちよすぎて、ワケが分からないまま、“これはイケる!”っていう衝動に突き動かされて、トークボックスでライヴをやっていくうちにそういうハイブリッドな感覚がより自然なものになっていったっていう」
――レッキンクルーもテクノやハウスの影響が色濃く反映されていて、ヒップホップ・シーンにあっては異端的なグループでしたよね。
 BTB 「そうですね。俺の場合は同世代の16連打に影響を受けつつ、彼らが影響を受けた上の世代の人たち、MOODMANさん、COMPUMAさん、ロスアプソン周りの人たちだったりにも影響を受けたこともあるし、レッキンが作品を出していたのもCRYSTALたちとやってたレーベル「ALL NIGHT THING」でしたしね。ただ、レッキンに関しては、自分も若かったし、当時の風潮に対するアンチなスタンスだったんですけど、LUVRAW & BTBに関しては、あくまで自然にやった結果なんです」
――そんな2人がトークボックスに本格的に取り組み始めたのは?
 BTB 「俺もLUVRAWもトークボックスの曲、例えば、ZAPPとか、Gラップに入ってるトークボックスの曲はずーっと好きで。ただ、そういう曲って、少ないし、入ってたとしてもちょっとだけだったりするので、単純にもっと聴きたい!っていう思いがずっとあって。そんな時にLATIN QUARTERから“YAMAHAのDX100を使ってるらしいよ”っていう情報を得て、“じゃあ、やるか!”っていうことになったんです」


――トークボックス入りのヒップホップってことでいうと、ロジャー(トラウトマン)が参加したDr.ドレの「California Love」が真っ先に思い浮かぶわけですが。
 LUVRAW 「思い返すと、子供の頃に聴いた「California Love」が異常に好きすぎたってことはありましたね。“あのホースは一体何だ?”っていう疑問が10年くらいずっとあったんじゃないかな」


――ただ、トークボックスを手に入れても、すぐには弾けないですよね。
 BTB 「全然できなかったです。そもそもキーボードも弾けなかったですし。だから、最初はギター少年的な感じで1日5時間とか、とにかく練習しまくりましたね」
 LUVRAW 「ただ、それでも弾けないから、挫折しかけた時期もあったんですけど、BTBもいたから、お互い情報交換しつつ。で、ちょうど、その頃、FINGAZZっていうウェッサイのトークボックス使いが出てきて、“上手すぎる!”って衝撃を受けて。あまりにレベルが高すぎて、参考にならなかったんですけど、それに近づきたくてやってるわけじゃないし、やってるうちに“気持ち良ければいいんじゃないか”って」
 BTB 「で、1曲なんとか弾けるようになった頃にライヴが決まって。“決まったからにはやらないと”ってことで練習してライヴに臨んだら、評判が良くて、またライヴが決まってっていう流れになって」
 LUVRAW 「アルバムを作る前まで、何も考えずにずっとそんな感じでしたよ(笑)。最初はただ下手なやつが演奏してる感じで、“これ、いいのかな”って自分でも思ってたし、みんな、物珍しくて盛り上がってただけだったので、そういう状況に違和感をずっと感じつつ」
 BTB 「まぁ、最初は“トークボックス買いました!”っていうレベルの発表会ですよ(笑)」
 LUVRAW 「ただ、ホント図々しい話なんですけど、そういうレベルであっても、人前でやらないとって思って、外に出ていったことで鍛えられた部分はありますね。このアルバムでやりたかったことは当初から頭の中にはあったんですけど、それを形にするスキルがなかったし、曲もなかったので、できることからやっていって、それがこのアルバムでようやくまとまった感じですね。遅すぎです」
――今回の作品に関して、アルバム・タイトル『ヨコハマ・シティ・ブリーズ』の“ヨコハマ”が象徴するものに関して、おうかがいしたいのですが。
 LUVRAW 「その“ヨコハマ”感に関してですけど、まず言っておきたいのは、ヨコハマを俺たちがレペゼンしているわけではないということですね。PPPが“ヨコハマ”って言ってるのは、メンバーがヨコハマ周辺に住んでるっていうこともあるんですけど、いろんなヨコハマがコラージュされているPPPの1stコンピのジャケに象徴されるものなんですよ。トークボックスとかやってると、ヨコハマだからウェッサイ、みたいな感じでイメージ先行で来られることもありますけど、全然そんなことなくて、ヨコハマに合いそうな音楽を想像しているというか、自然に」
――つまり、LUVRAW & BTBやPPPが打ち出しているのは毒の部分を含めた妄想のヨコハマ・サウンドというか。
 LUVRAW 「そういうヨコハマの宇宙感を伝えられたらなって思いますね。全然現実じゃないというか、具体的なメッセージがあるわけじゃなく、レイドバック・ミュージックであればいいと思ってるので」
――夜景が綺麗なんだけど埋め立て地の人工的な感じだったり、その一方には泥臭い長者町があって、それが同じフレームに収まってる歪みというか。
 LUVRAW 「あのコントラストや歪みがホント好きなんですよね。それを俺らはポップにくるんでいるというか」
――そういう意味で、ゴールデンカップスに象徴される東京より進んでいた60年代のヨコハマ、彼らに憧れたクレイジーケンバンド、さらにヒップホップやテクノ・ハウスを経由したLUVRAW & BTBというヨコハマの大きな流れを感じました。
 LUVRAW 「勝手な意見なんですけど、クレイジーケンバンドの存在がなければ、PPPも今のようには動いてなかったと思いますね。まずPPP自体ないんじゃないかと。俺、こないだ昼寝してて、CKBの前座でPPPがライヴをやる夢を見て、泣いて起きたんですけど(笑)、CKBを掘り下げていくと、好きなものがつながる瞬間も多かったり、いろんなことに気づくし、俺たちがポップに振る舞えるのもCKBに憧れすぎてるからなのかなって。CKBのヨコハマがみなとみらい以前のものであるのに対して、俺らはみなとみらい以降っていう決定的な違いがあるからこそ、本牧に象徴されるものに憧れ続けているというか。昔と今の本牧は違うかもしれないけど、でも車で足を運ぶ、みたいな」
――その流れを汲んだ和モノ感もLUVRAW & BTBには存在するというか、例えば、LUVRAWくんなんかはカシオペア好きを公言していますよね。
 LUVRAW 「ああ。俺がこういう音楽を作りたくなったのは、一時期フュージョンにハマりすぎていたこともあるんですよね。ディスコとか、いろんな音楽を経由して、例えば、R&Bの鬼バラードで悶えるほど溶ける感覚を知ったことで音楽の聴き方が変わって。2005、6年くらいは日本のフュージョンばかり買ってたんですけど、その辺の音楽はGファンクにもつながるし、テクノにもつながるし、最初はギターが好きで、いろいろ追いかけていったら、途中からシンセサイザーになって、その延長にトーク・ボックスもあるんですけど、フュージョンって、とにかく演奏上手いし、音もいいし、溶けまくってて、誰も見向きもしないからレコードも安いし、そうやって受けた影響をどうにか自分のものにできないかなって思いがLUVRAW & BTBの根底にはありますね」
――しかも、海外のものと違って、日本のフュージョンって、味付けが醤油味というか、いなたいじゃないですか。
 LUVRAW 「はははは。ダセえと思いつつ、その臭い部分が好きなんですよね」
――クラブ・ミュージックって、どうしてもリズム主体になりがちだと思うんですけど、そういう、いなたいメロディ・センスが2人にはあると思うんですよ。
 LUVRAW 「実はリズムよりもメロディを作る方が好きなんですけど、それはたぶんフュージョンのせいですね(笑)。フュージョンやAORにハマってた時は、DJやりながら“こんないいメロディなのに、なんで、みんな踊らないんだろう?”って思ってたんですけど、ある時、“決めが多すぎるし、リズムがダメなんだ”って気付いたというか。そういう意味で俺はフュージョンのメロディを聴いていたというか、そういう部分は今回の作品にも反映されていそうですね」
 BTB 「あと、キーボードが弾けるようになって、メロディを弾くのが楽しいっていうこともあると思いますけどね」
――それから、このアルバムのテンポ感も絶妙ですよね。つまり、ヒップホップやR&Bが好きな人もディスコやハウス好きな人も入っていけるテンポっていう。
 LUVRAW 「そうですね。PPPで二見(裕志)さんなんかと一緒にパーティすると、90から100ちょいのテンポの曲をずっとかけてて、“こういうことになるんだ”っていう発見もあったりして。だから、ここ2、3年はそのテンポ感を意識しつつ、自分の聴いてきた音楽を筋を通すとなると、そういうテンポになるんですよね」
――そして今回の作品では、サイプレス上野ZEN-LA-ROCK、やけのはら、S.L.A.C.K.といったラッパーをゲストでフィーチャーしてますね。
 BTB 「女性ヴォーカリストとも一緒にやりたかったんですけど、今回は気軽に出来る人が周りにいなかったっていう」
 LUVRAW 「そういう意味で、今回参加してくれたのは説明しなくても分かってくれてる人たちですよね。自然な流れで声をかけていったんですけど、後から考えてみたら、すごくいいバランスというか、超いいラッパーたちだなって」
――なかでも、CIAZOOのTONOとHI-DEFの参加は意外な印象を受けました。
 LUVRAW 「彼らとはPPPとは別のところで知り合ったというか、DJのPKくんが関内のボデガってレゲエのクラブにNOBUさんとか呼んでパーティしてて遊びにいったのが最初で。それからガバとかハード目のパーティでプレイしてもらったり。その後、BUSHMINDも好きで聴いてたこともあって、一緒に遊ぶようになって。CIAもライヴを観たら、すごく良かったので、今回、参加してもらったんです。SEMINISHUKEI周辺の人たちはヒップホップやハードコア・パンクはもちろん、ハードコア・テクノからメロウなものまで幅広いけど、メチャクチャじゃなくて自然。そういう面で近いものを感じるんですよ」
 BTB 「あと、去年の2月にゆらゆら帝国とか高橋透さん、ALTZさんなんかが出た<生き物万歳>ってイベントにグラスルーツのQさんに誘っていただいて出させてもらって、そこからブッキングの幅が広がって。瀧見(憲司)さんが「On The Way Down」をかけてくれたり、二見さんにしても最初のコンピに入れた曲に反応してくれて、一緒にパーティやらせてもらったり」
 LUVRAW 「分かってくれる人たちが周りにいてくれたことがホントに大きかったというか、最初の頃のライヴを観に来てくれてたのは巨匠ばっかりだったので、常に緊張状態だったというか(笑)。でも、そういう経験があったからこそ鍛えられたところはありますね」
――今後の野望は?
 BTB 「パーティにもっと人が来たらいいですね。あと、今回のアルバムからもれた曲は2ndアルバムに入れたいですし。
 LUVRAW 「止まらずにずっと作品を出したいなと思いますね。あとライヴをやるのは好きだし、超大事だと思ってるんですけど、MCでしゃべるのが苦手というか、しゃべれないから鍵盤なのにって思いつつ(笑)」
――でも、トークボックスを通せば、しゃべれたり、歌えたりするんじゃないですか?
 BTB 「そうですね。照れは半減するけど、何言ってるのかは分からないっていう(笑)」
 LUVRAW 「まぁ、もっと練習しろっていう話なんですけどね(笑)」
取材・文/小野田 雄(2010年7月)



 【コラム】
 ハマの異能集団Pan Pacific Playaとは?
 渋谷から東急東横線で27分。横浜の街は東京とは異なる文化圏を形成してきた。こと音楽に限って言えば、古くは東京を先取っていたGSバンドのゴールデン・カップス、90年代以降ではクレイジーケンバンドやレゲエ・クルーのマイティ・クラウン、ヒップホップ・ユニットのDS455やサイプレス上野とロベルト吉野など、港湾都市らしい先取り気質やレイドバックした空気感をまとったアーティストを輩出。そして、かつてはフェンス越しのアメリカと呼ばれた本牧や元町中華街、1979年以降に再開発が始まったみなとみらい21、長者町周辺に広がる歓楽街など、古今東西の要素がミックスされた横浜の街でじわじわと勢力を拡大しているのが、アーティスト集団、Pan Pacific Playa、略してPPPだ。サイプレス上野とロベルト吉野のトラックを手がけるLATIN QUARTERやLUVRAW & BTBを擁する彼らは、ギャングスタ・ラップからガバ・テクノ、ディスコやハウス、メロウ・ソウルやフュージョンなど、クロスオーバーというにはあまりに暴力的な音楽の融合と解体から、新しい音楽の響きを追求している。


LATIN QUARTER
 「PPPが始まったのは2004年ですね。もともと、僕と脳 a.k.a. YAMASTA THUGRAWとKESの3人で“16連打”っていうユニットをやってたんですけど、レーベルを作ろうって話になったんですね。で、RNDっていうレーベル名で、まず自分の『Light House』ってアルバムを出したんですけど、当時、俺は神奈川に住んでて、KESは本牧、脳はずっと気になってた横浜に引っ越すってことで、拠点を横浜に移して、名前もPan Pacific Playaにしようってことになったんです。ホントのハマっ子はKESだけで、音楽活動は横浜と、まったく縁がなかったんですけど、ミスター・メロディーがやってる<HEY MR.MELODY>ってパーティにKESがDJに誘われたことで接点が出来て。そこでLUVRAWとも出会ったし、そうやってみんなと会うタイミングが合わさったことでPan Pacific Playaは生まれたんです」

 そう語るのはPPPの中心人物、LATIN QUARTER。つまり、PPPとは、横浜に生活しながらも音楽的に縁がなかった面々が、妄想上の横浜に触発され、甘くも毒々しいサウンドスケープを紡ぎ始めた異能集団ということらしい。


 「PPPの中核には俺と脳、KESが中核にいて。脳はサーファーズ・オブ・ロマンチカのメンバーでもあるんですけど、G-FUNK好きで、『SWEET MEMORIES』っていうメロウなテクノ・アルバムを出していて。あとKESもドンキホーテを通過した日本のゲットー・テックって感じのアルバムをCD-Rで2枚出してます。それからLUVRAW & BTB以外のメンバーでは、KASHIFとJINTANAっていうギタリストが2人いて、KASHIFはSTRINGSBURNっていうソロ・ユニット、それからPALM STREETっていうユニットをやっていて、それはKESがR&Bだったりソウルだったりをどんどんミックスするうえで、メロディをなぞったり、アドリブを弾くっていうギター版無茶振りカラオケですね(笑)。それからDJのミスター・メロディーはやけのはらくんと長者町のBar Moveで<HEY MR. MELODY>ってパーティをやっているし、カメラマンとか外人のマイケル・リーとか、合計12人いるのかな。メンバーが勢揃いしたのは2006年のRAW LIFEなんですけど、最近だと、Back Drop Bombでギターを弾いてる(田中)仁さんも飲み屋での会話の流れで、PPPに入ったらしいんです(笑)」



Pan Pacific Playa


 PPPの間ではある種のメロウネスが共有されている。ただし、そのメロウネスは中毒性が高く、頭が溶けるような刺激の強さも実にたちが悪いのか、はたまたいいのか。


 「結局、PPPには、どこにも属せなかった、入ろうとも思ってなかった人やジャンル的なカテゴライズが無理だった人、iPodを見ても何が好きなのかよく分かんなかったり、曲を作るたびに出てくるものが違うとか(笑)、そういう人たちが上手いこと集まったっていう感じがすごいしてて。みんなバラバラなんですけど、コンピレーションを聴き返すと、なにかしら共有しているものがあるんだなって思いますし、誰か一人欠けてもPPPは成り立たないですね。ただ、みんな仕事をしてるので、全員が集まるのは、年に何回かやる自分たちのパーティとかお洒落をしてアーティスト写真を撮る時(笑)、あとコンピを出して入ったお金でやる忘年会ですね。それは毎年楽しみにしてますね(笑)」



 


 そんな彼らは2007年の『Pan Pacific Playa』と2009年の『Pan Pacific Playa 2』という2枚のクルー・コンピレーションをリリース。現在はやけのはらやTRAKS BOYSのCRYSTALといった親交の深いアーティストをフィーチャーし、第5弾を数える7インチ・シリーズのリリースを進行しながら、新たなコンピレーションを準備中ということだが、PPPが思い描く今後の野望とは?


 「そろそろ、次のタームに入って、なんとなく完成しつつあるPPPの絵をちぎろうかなって思ってて(笑)。メロウな感覚は僕らの根っこにあるものだと思うんですけど、それが第一ではないですからね。横浜ってことで言えば、ぱっと桜木町は見ても、赤線街は見てない人は多いわけじゃないですか。でも、俺らにとっては、両方あっての横浜ですから。その部分は僕らが出してるコンピレーションに色濃く表れていると思うので、その点が伝わるとうれしいですね」
取材・文/小野田雄(2010年7月)




Stussy Presents Stones Throw Japan Tour 2010 Vol.2
feat. Madlib & J Rocc Supported by Wax Poetics Japan


●日程:8月27日(金)
●会場:代官山UNIT
●時間:開場&開演 / 23:00
●料金: 前売3,000円 / W.FLYER 3,500円 / 当日4,000円
※未成年者の入場不可・要顔写真付きID
●スペシャル・ゲスト:MADLIB (Medicine Show - Exclusive DJ / Beat set -) / J
ROCC (Cold Rocc - Special DJ set -)
●スペシャル・ゲストDJ:Egon (Stones Throw / Now Again)
●ライヴ:ZEN-LA-ROCK×LUVRAW & BTB×DJ NK-SUNSHINE×MR.MELODY×STRINGS BURN
●DJ:breakthrough (DJ JIN×Ladi Dadi×Masaya Fantasista×FREEDOMCHICKEN)
DJ SARASA a.k.a. Silverboombox
[SALOON (B3F) ]“Wax Poetics Japan Lounge”
●DJ:Dazz、Killer Tunes Broadcast、C-Ken

※チケット発売中
チケットぴあ 0570-02-9999 [P]114-792
ローソン [L]70872
e+
STORE
[渋谷]
● diskunion 渋谷 CLUB MUSIC SHOP
● HMV渋谷
● Jazzy Sport Music Shop Tokyo
● Manhattan Records
[新宿]
● diskunion 新宿 CLUB MUSIC SHOP
[お茶の水]
● diskunion お茶の水 CLUB MUSIC SHOP
[下北沢]
● diskunion 下北沢
● JET SET 下北沢
[恵比寿]
● WE NOD

PAN PACIFIC PLAYA Presents A.D.U.L.T

●日程:8月28日(土)
●会場:江ノ島OPPA-LA
●時間:開場&開演 / 23:00
●料金:2,000円(1ドリンク付き)
●ライヴ:LIVELOVES、LUVRAW&BTB、PALM STREET
●DJ:COMPUMA、FUTAMI HIROSHI、Mr.MELODY
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