『GLOCAL BEATS』刊行記念企画 CLASSICS of GLOCAL BEATS Selected by Hajime Oishi

M.I.A.   2011/04/13掲載
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 “ゼロ年代以降のボーダレスな音楽を集めた世界初のガイド本”として各方面で話題を呼んでいる『GLOCAL BEATS』。その発刊を記念して、監修者のひとりである大石始氏に、本書をより楽しんでもらうべく“CLASSICS of GLOCAL BEATS”として選りすぐりの11曲を選んでもらいました。

【introduction】

GLOCAL BEATS
税込価格1,890円
 “グローカル・ビーツ”とはグローバル(GLOBAL)とローカル(LOCAL)をかけ合わせた言葉で、80年代から環境問題や政治・経済の分野で使用されてきたターム。本書『GLOCAL BEATS』においては、各種クラブ/エレクトロニック・ミュージックがグローバルに浸透した90年代以降、世界各地で発展してきたローカル・ミュージックを指すものとして使っています。多少強引に言ってしまえば、“クラブ世代の民族音楽”、もしくは“ポスト・ワールド・ミュージック”。ヒップホップやハウスを聴いて育った各国の表現者たちが創出した新しい表現を(重箱の隅をつつくように!)紹介しているのがこの本です。

 以下では、その『GLOCAL BEATS』のダイジェスト的に11曲の動画を紹介。ただし、あくまでも筆者(大石)の考えるグローカル・ビーツであることをご了承ください。共同監修者の吉本秀純さんや本書執筆陣であれば違ったセレクトになるでしょうし、そもそもグローカル・ビーツとは特定のジャンル/スタイルを定義するものではありませんから、人それぞれのグローカル・ビーツがあるべき、と僕は考えます。……などと小難しいこと抜きに楽しめるであろう11曲。では、よい旅を。(大石始)


「Bird Flu」(2007年)
M.I.A

リベリアやジャマイカ、インドなど世界各地で録音を行った2作目『Kala』収録曲。インド西部チェンナイでレコーディングしたドラムパターンを使ったインド風ダンスホール・トラック。PVに込められた“ザワザワ感”もハンパないです。

「Disko Partizani」(2007年)
Shantel

バルカン半島のブラス・ミュージックがクラブ文脈で再解釈されるようになったのはゼロ年代に入ってからのことでしたが、そうした動向を象徴する1曲としてこの曲を。バルカン・ブラス特有の哀愁系祭グルーヴと絶妙のユーモアがクセになる!

「Politic Kills」(2008年)
Amazigh Kateb&Manu Chao&Tiken Jah Fakoly

グローカル・ビーツ時代のアイコン、マヌ・チャオの曲は何かセレクトしないと。ということで、ここではあえて元グナワ・デフュージョンのアマジグ・カテブ、コートジボワールのレゲエ・ウォリアー=ティケン・ジャー・ファコリーとの感動的な競演ライヴを。

「Karibu ya bintou」(2010年)
Baloji feat Konono No.1

ベルギー在住のコンゴ人ラッパーが故郷コンゴ民主共和国へと乗り込んで作り上げた傑作『Kinshasa Succursale』収録曲。キンシャサの町並みを捉えたPVも強烈なインパクトを放つこの曲では、同郷のコノノNo.1をフィーチャー。

「Nwa Pfundla」(2010年)
Tshetsha Boys

これまでも南アフリカ原産の異形ダンス・ミュージックとしてはクワイトが注目を集めてきたけれど、近年話題となっているのがシャンガーン・エレクトロ。超高速でありながら妙な軽やかさを持った、まさに異次元の近未来型ダンス・ビートが衝撃的!

「Fuego」(2009年)
Bomba Estereo

システマ・ソラールらと共にコロンビア新世代を代表するボンバ・エステレオの決定的名曲。チャンペータやクンビアなどのローカル・ミュージックをダンスホール・レゲエやヒップホップのフィルターを通して表現する彼らの底力が発揮された一発!

「Festa Funk」(2008年)
DJ Malboro

リオデジャネイロのファベーラで熟成され、M.I.Aが自身の楽曲に採り入れたことなどで広く知られるようになったバイリ・ファンキ。この映像はファンキDJのマルボロがTVで行ったDJプレイの模様。さらにエグい映像は映画『Mr.カトラ』でどうぞ。

「A Night in Buenos Aires」(2008年)
ZZK

アルゼンチンの首都、ブエノスアイレスを拠点に活動するレーベル、ZZKは“デジタル・クンビア”なるスタイルを打ち出して世界進出中の新興レーベル。その荒唐無稽でカラフルな世界は、USツアー用のこのプロモ映像でも触れることができます。

「Leh Jani」(2007年)
Omar Souleyman

シアトルの異端レーベル、サブライム・フリークエンシーズによって世界へと紹介されたシリアのオマール・スレイマン。ダブケなるサイケデリック中東ポップスのエグさはこちらの衝撃映像でチェックを。オーディエンス(?)のダンスもヤバイです。

「Rock El Casbah」(2007年)
Rachid Taha

80年代から活動を続けるマグレブ・ロックのスターが04年に発表した『Tekitoi』から。言わずと知れたクラッシュの名曲(にしてディスコ・クラシック)「Rock The Casbah」を熱くカヴァー。グローカル・ビーツ大定番曲!

「LIVE & LOVE IN BANGKOK」PV
(2011年)
Rojo Regalo

書籍のほうでは掲載できなかったけれど、大阪を拠点に活動するこのユニークなクンビア・バンドを最後に紹介しておきたい。これはタイのバンコクで行われたパフォーマンスの映像で、その模様はライヴ盤『LIVE & LOVE IN BANGKOK』にも収録。超オリジナルな歌謡クンビアにグローカル・ビーツの未来が見える!
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