コールドプレイ ロンドン・ライヴ・レポート 2008年6月16日@イギリス・ロンドン ブリクストン・アカデミー

コールドプレイ   2008/07/16掲載
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 発売されるやいなや本国イギリスをはじめ、世界各国でチャート1位を獲得! 国内盤も25万枚を売り上げるなど、脅威的なセールスを記録しているコールドプレイの最新アルバム『美しき生命』。今回は、そんな彼らが6月16日にイギリス・ロンドン ブリクストン・アカデミーにて行なったライヴの模様をレポートします。「コールドプレイ『美しき生命』スペシャル“ロンドン・コンサート・プレゼント”」当選者からのレポートも同時掲載。SUMMER SONIC'08での来日公演に向けて、今から気分を盛り上げましょう!


 6月16日、コールドプレイの最新作『美しき生命(原題・Viva La Vida or Death and All His Friends)』のリリースにあわせて行なわれた特別コンサートに出掛けてきた。会場になったのはロンドン南部にあるブリクストン・アカデミー。約4,500人収容という大型ホールだが、コールドプレイというバンドのスケールを考えると、この会場は小さすぎるほど。何しろ、3作目『X&Y』は、全世界で3,300万枚以上の売り上げを記録するなど、コールドプレイは世界的なスーパー・バンドに成長を遂げている。今や彼らのライヴはアリーナ級の会場やスタジアムでしか観られないほどだから、今夜ここで彼らのライヴが観られるのは大変にラッキーなことなのだ。しかも、チケットの一般販売はなく、ファンクラブ会員などの招待オンリー。さらに、この夜のライヴは、BBC Radio 1で生放送されるという、コールドプレイのファンなら泣いて喜ぶ、特別の一夜になっていた。


 午後8時45分、ついにコールドプレイの4人がステージに姿を現す。以前、音楽紙『NME』の撮影セッションのときと同様に、フランス革命時の軍服からアイディアを得たというミリタリー調の服装を全員着用。アルバム1曲目のインストゥルメンタル「天然色の人生」でライヴはスタート。いかにもコールドプレイらしいメロディが光る「ヴァイオレット・ヒル」の後は「クロックス」「イン・マイ・プレイス」とお馴染みのヒット曲だ。新曲「美しき生命」では、早くも観客との大合唱になり、大変な盛り上がりをみせる。時折、ヴォーカルのクリス・マーティンが、曲間にジョークを交えた軽妙なおしゃべりで観客を笑わせながら、演奏は進んでいく。「ストロベリー・スウィング」の後、一旦ステージから退場。アンコール第1部では、何とクリスが2階席に飛び入りして、アコースティックで「イエロー」を披露するシーンも。その後、再びステージに戻った4人は、アンコール第2部で「フィックス・ユー」「ラヴァーズ・イン・ジャパン」を演奏し、ライヴを締めくくった。色とりどりの紙吹雪が観客の頭上を舞うという壮麗なラストだった。


 『美しき生命』は、イギリス本国では、発売3日間で30万枚のセールスを記録したという。タイトルはメキシコの女性芸術家フリーダ・カーロの作品名から取り、U2などを手掛けた鬼才、ブライアン・イーノらによるプロデュース、そして、良質のメロディはそのままに、ラテン調の要素を取り入れ、拡がりのある音作りを展開するなど、新たなる音楽性を追求した内容。これまでのコールドプレイのイメージを「改革する」かのようなコンセプチュアルな野心溢れるアルバムに、バンドの大変な意気込みが感じられる。このバンドは一体どこまで大きくなっていくのだろうか、考えるだけでも心躍る。コールドプレイは私たちの予想を遥かに超えたところへ進化していく。そして同時に、彼らの音楽は生きることの美しさをこれからも私たちに実感させてくれるのだろう。バンドと観客が一体化したブリクストン・アカデミーの会場で、私はそれを確信した。


(在ロンドン音楽ライター/名取 由恵)

 

●セットリスト
01.天然色の人生 (Life In Technicolor)
02.ヴァイオレット・ヒル
03.クロックス
04.イン・マイ・プレイス
05.美しき生命(Viva La Vida)
06.Chinese Sleep Chant
07.ゴッド・プット・ア・スマイル・アポン・ユア・フェイス
08.42
09.スクエア・ワン 
10.トラブル 
11.ロスト!
12.ストロベリー・スウィング
〈アンコール1〉
01.イエロー 
02.堕ちた天使(If I Should Fall From Grace With God ※ザ・ポーグスのカヴァー)
〈アンコール2〉
01.フィックス・ユー
02.ラヴァーズ・イン・ジャパン






2008年4月から5月にかけて開催されていた、コールドプレイ『美しき生命』スペシャル“ロンドン・コンサート・プレゼント”当選者からのレポートを掲載!

 なんと! 本場ロンドンでコールドプレイを観られるツアーに当たるとは本当に運がいいと思いながらロンドンへ。街中がコールドプレイの広告ばかりで、さらにテンションが上がりながら会場へ。これが、あまり大きくない会場でまさにプレミアム・ライヴ! 新しいアルバムからの曲はもちろん「イン・マイ・プレイス」など過去の曲も披露!! 前にフジロックで観たときよりバンドとしてのスケール感がUP。そして、アンコールでは「イエロー」の大合唱。堪能しました! 次は我が日本、サマソニでの大合唱が楽しみです。
(東京都:ユウスケさん)





 ロンドンもコールドプレイも初めてで、緊張ばかりの体験でした。ライヴは当たり前ですがイギリス人ばかりでした(笑)。会場も日本には、あまりないような2階席のバルコニーなど、そんな周囲の雰囲気ばかり気になってたら、コールドプレイが登場。改めてクリスの声が素晴らしいと実感。新しい曲から馴染みのある曲まで聴けて大変に満足でした。特にiPodのCMの曲「美しき生命」が良かったです。帰りにロンドンでCDを買って帰りました。
(東京都:SAWAさん)
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