監督: ワン・チイ、脚本:
ウェイン・ワン、出演:
門脇麦、
竹中直人による日本・中国・韓国合作作品『ゴースト・オブ・ウエノ』が、8月8日(土)より東京・渋谷ユーロスペース他にて公開となります。日本の上野公園を舞台に、孤独死した“ゴージョー”と呼ばれる男の人生の旅路を辿るヒューマン・ミステリー。この度、
スターダスト☆レビューの「路傍の歌」が本作の主題歌に決定。グループのリーダーで本曲の作詞作曲も手掛けた
根本要のコメントも到着しました。あわせて、この主題歌ヴァージョンとなる第2弾予告編と第2弾ヴィジュアルも公開されています。
一人の路上生活者が亡くなった。彼の本名も、生前に何をしていたのか、どうして公園のテントハウスにたどり着いたのかも、真実を知る者はいません。ソーシャルワーカーのサツキは、ホームレスのトシに助けを借りてその痕跡を追いますが……。
年間8万人以上もの人が行方不明となっている失踪大国、日本。そのうち3万人は孤独死、さらにその約1割は身元不明の無縁仏とされています。日本における失踪問題が世界的にも視線を集める中、かつてはホームレスの人々がテント村を形成していた上野公園が本作の舞台。美術館、博物館、動物園などが点在し、国内外から常に多くの人が集まる“ウエノ”を中心に、一人の人間の生き方としての“失踪”に焦点を当て、すれ違う人と人のつながりに迫るヒューマン・ミステリーが生まれました。
生活困窮者をサポートするNPOの職員にして、自らの生い立ちにとある喪失を抱えるサツキを演じたのは門脇麦。日台合作映画『
オールド・フォックス 11歳の選択』(2024)に台湾人の役で出演するなど、アジアの映画界に活動の場を広げる中、本作では失踪者に“残された”側の孤独と心の移ろいに力強く向き合いました。サツキと行動を共にし、亡き妻の生まれ変わりを信じるホームレスのトシには竹中直人。現在と記憶のあわいを生きるような人物像を繊細かつチャーミングに立ち上げています。
監督は幼少期を日本で過ごし、イギリスで映像を学んだワン・チイ。短編映画『CAOCHANG』(2011)で第62回ベルリン国際映画祭ジェネレーションKプラスコンペティション部門に選出され、長編監督作品『THE BARGAIN』(2021)は第26回釜山映画祭でスペシャルメンション賞を受賞。日本の映画ファンにも根強く愛されている
ハーヴェイ・カイテル主演『
スモーク』(1995)のウェイン・ワン監督が共同脚本に名を連ね、日本・中国・アメリカと世界各国にルーツを持つスタッフとキャストによるコラボレーションが実現しました。
ある日突然いなくなった人々はなぜ家に帰れなくなったのか。都市の再開発が進むのと引き換えに社会から排除されたホームレスはどこへ行ったのか。どんな人も、誰かにとっての友人であり、家族であり、大切な存在だったかもしれない。彼らは姿が見えなくなっただけで、この世から消えたわけではありません。その行方を探す旅は、生と死を超えた魂のつながりへと観る者を誘います。
この度、本作の主題歌がデビュー45周年を迎えたスターダスト☆レビューによる、温もりと哀愁を湛えたバラード「路傍の歌」に決定しました。タイトルの「路傍」は、上野の片隅で名もなく生きた“ゴージョー”の人生と重なり、本作が描く「社会の中で見過ごされてきた人々」への眼差しを象徴しています。また、〈見知らぬ誰かに 助けられて 誰かのために 生きる愛を知る〉という歌詞は、一人の身元不明者の人生を辿ることで、人と人とのつながりや思いやりの連鎖を描く本作のテーマとも深く共鳴します。人生の黄昏時に差し込む優しい光のようなメロディは、映画が描く喪失と再生、孤独と希望を包み込み、観客の心に静かな余韻を残します。
あわせて公開された第2弾予告編(主題歌ver.)では、ソーシャルワーカーとして働くサツキ(門脇麦)が、上野公園の青テントで、“ゴージョー”と呼ばれる身元不明のホームレス男性が遺した日記を見つけます。妻を亡くして自身も公園で暮らしているトシ(竹中直人)とともに、ゴージョーの正体を求めて、この日記を手がかりにホームレスのネットワークを訪ね歩くことに。
さらに、公開された第2弾ヴィジュアルでは、サツキ(門脇麦)とトシ(竹中直人)の2人が、同じ方向を見上げています。柔らかな光と2人の表情から、誰かの人生に灯をともすような温かなメッセージが伝わってきます。
[コメント]不思議な感覚を呼び起こす映画です。
もしかしたら「死」という感情において、日本人にはあまりない感覚かもしれません。
どんな人の人生もドラマです。でも世界中の人が知るドラマもあれば誰の目にも止まらないドラマもあります。
この映画を見て、ふと思った言葉が「人生の彩り」でした。他愛もないことも見る角度によって光り始めるのです。
ウエノに彷徨う幽霊は、誰の人生にもある他愛のないことを、こんなに温かい気持ちで見せてくれました。
手前味噌になりますが、エンディングで流れる僕らの「路傍の歌」はその温かい不思議な感覚を柔らかく心に染み込ませてくれる気がしました。
こんな素敵な映画の一部になれたことに感謝しています。――スターダスト☆レビュー 根本要©2026「ゴースト・オブ・ウエノ」製作委員会