コロンビア出身、現在カナダで活動をしている気鋭の作曲家 / ヴォーカリスト / ピアニストの
イシス・ヒラルドによる、2015年にBandcampでDL音源のみ販売されていたアルバム『パドレ』(JTNC-2 2,315円 + 税)が
世界初CD化され、11月23日(水・祝)に音楽ライター / ジャズ評論家の柳樂光隆が監修する「Jazz The New Chapter Records」よりリリースされます。
イシス・ヒラルドは1989年生まれ。カナダの大学で音楽を学び、カナダの小さなシーンで活動。アメリカなどの大きなシーンやレーベルと交流をもたず、ひっそりと発表していた彼女の音楽を、音楽評論家の高橋健太郎が発見し、今回初CD化。ジャズだけでなく、クラシックや教会音楽、さらにはインディ・ロック、ビートミュージックといった様々な音楽要素が響きあうジャンルや時代を超えた内容となっています。
はっきり言ってこんな音楽は今までに聴いたことがない。ジャズの素養がなければできない演奏が詰まっているが ジャズではない。音響的な配慮やリズムの解釈、個々の演奏のテクニックや作曲の手法など、ディテールはどこまでも現代的だが、時折、まるでバロック音楽、もしくは遥か昔から歌い継がれているフォークミュージックを聴いているような瞬間さえある。ジャンルや地域性だけでなく、太古の昔から現代まで時代性をも 自由に行き来する彼女の音楽は、今、アルメニアのティグラン・ハマシアンが奏でているのと同じ“ジャズミュージシャンが奏でるまだ名前のついていない新しい音楽”といえるだろう。――柳樂光隆