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ジェームス・エリス・フォード、急性骨髄性白血病の経験から生まれた新作アルバムを発表

ジェイムス・エリス・フォード   2026/07/07 16:23掲載
ジェームス・エリス・フォード、急性骨髄性白血病の経験から生まれた新作アルバムを発表
 アークティック・モンキーズブラーデペッシュ・モード、War Childのチャリティ作品『Help(2)』などのプロデュースを手掛け、シミアン・モバイル・ディスコのメンバーでの活動でも知られるジェームス・エリス・フォード(James Ellis Ford)が、2ndアルバム『Lost In Another World』を8月14日(金)にリリースすることが決定。これに先駆け、アルバムからの先行シングル「Overtones」がヴィジュアライザーとともに公開されています。

 本アルバムは、2025年初頭、わずか2週間強という短期間で、ジェームズが急性骨髄性白血病(AML)という白血球の攻撃的な癌の診断を受け、過酷な化学療法の合間に病棟で制作されました。

 9ヵ月の治療で生存率はわずか30%という診断の重大さを理解しきれていなかったというジェームズは、ロンドンのバーツ病院に病床が確保されて2回目の治療中に、この経験についてのソロ・アルバムの制作に着手。仮想スタジオを入れたノートパソコンと安価なマイクを使い、音楽のスケッチを作り始めました。その後、妻のセリーンが折りたたみ式のIKEAのベッドサイドテーブルとシンセサイザーを買ってくれたことで、それらのスケッチはすぐに楽曲へと発展。病院スタッフも、彼が横になってヴォーカル録音している間に、血圧を測ることにも慣れていったとのこと。

 ジェームズは「フィルターは一切なかった。頭に浮かんだ最初の言葉をそのままラップトップに歌っていた」と言い、「それは自分への励ましだった。大丈夫だと自分に言い聞かせていた。存在的不安に対処する方法のひとつだったし、それが戦うための武器にもなり、気を紛らわせてくれた」と当時を振り返っています。

 そうして完成した『Lost In Another World』は、決して自己憐憫的ではなく、むしろ愛の祝祭のように感じられることさえある作品となりました。テープループとシンセを軸にアンビエントと実験ポップが交錯し、内省的なエレクトロニック・ポップ作に仕上がっています。

 アルバムのいくつかの曲は死への明確で切実な恐怖と向き合っている一方で、がん病棟の静けさが作品に穏やかさをもたらしています。「とても静かで、まるで宇宙旅行をしているような感覚になることがある」とジェームズ。しかし、どれほどサイケデリックで宇宙的な音であっても、歌詞には自身が直面した現実であり、恐ろしい体験が反映されています。ジェームズは「今はプロセスを信じている/でも本当にクソみたいに痛い/そしてこの毒が/むしろ悪化させているんじゃないかと思う」と語っています。

 また、帰宅後に手直しをする誘惑があったにもかかわらず、基本的にそのまま作品にしたことについて「このアルバムは写真のようなものだ。タイムカプセルなんだ」と説明しています。

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photo by Dan Wilton

■2026年8月14日(金)リリース
ジェームス・エリス・フォード
『Lost In Another World』

beatink.com/products/detail.php?product_id=15898

[収録曲]
01. Overtones
02. People Just Don’t Know
03. ‘Til Our Days Are Gone
04. Here Today
05. Parallel Dimension
06. Silver Lining
07. I Believe In You
08. This Too Shall Pass
09. Homesick For Another World
10. The Ever After
11. Did You Ever Want To Go To Your Own Funeral?
12. This Will All Be A Memory Soon
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