SML や
ジェフ・パーカー ETA IVtetでの活動でも知られ、
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ の
フリー のソロ作でもプロデューサーを務めたプロデューサー / サックス奏者の
ジョシュ・ジョンソン (Josh Johnson)が、10月23日(金)に最新作『Animative』をCDとLPでリリースすることが決定。11月10日(火)にはストリーミング配信も開始されます。あわせて、先行シングル「Reece」が公開されました。
自身のソロ名義では3作目、「International Anthem」からは初のアルバムとなる本作は、ジョンソン自身とポール・ブライアンが共同プロデュースし、
ミシェル・ンデゲオチェロ 、マシー・スチュワート、
マーキス・ヒル 、ベン・ラムズデインらが参加。作曲家としての卓越した才能と、テクノロジーへの飽くなき探究心を融合させた、エレクトロ・アコースティック作で、骨格の際立ったソウル・ジャズ、ポスト・バップ、エレクトロニック・ミニマリズム、ドリーミーなアンビエンスが交差する、魅惑的な音楽世界を描き出しています。
ジョシュ・ジョンソンは、サイドマン / コラボレーターとしても活躍し、ジェフ・パーカーが率いるETA IVtetのサウンド形成に貢献。また、SML、Openness Trio、そして
サム・ウィルクス と
グレゴリー・ユールマン とのコレクティヴなど、オールスター的なクリエイティヴ・アンサンブルの共同リーダーも務めています。加えて2023年にはミシェル・ンデゲオチェロのグラミー賞受賞作『
The Omnichord Real Book 』、2026年にはフリーの2026年作『
Honora 』でもプロデューサーを務めました。
本作『Animative』は、ジョンソンが2020年のフルバンド作品『
Freedom Exercise 』、そして2024年の没入型ソロ・アルバム『
Unusual Object 』で芽生えさせてきた、ハーモニー豊かでループを取り入れたサウンドの集大成ともいえる作品。全体を通して、ジョンソンは高度なテクノロジーを駆使し、しばしばサックスそのものをサンプラーやドラムマシンのコントローラーとして使用し、ループやエフェクトに変化を加えています。これは、卓越した技術を披露すること自体が目的となってしまうことに陥らないようにするため。
「もっと人間らしく感じられるものを作りたいんです」と語るジョンソンは、同じシカゴ出身のサックス奏者であり、音楽だけでなくあらゆる領域から芸術を考えるエディー・ハリス、そして偉大な異才ピアニスト、
マル・ウォルドロン を、自身の形式を打ち破り、演奏の身体的な要素を強調するアプローチへの影響として挙げています。
また、思慮深く控えめな性格からは意外な『Animative』と言うタイトルについて、ジョンソンは「何人かにこの名前を伝えたら、“Animatedっていうのは、君を表現する言葉じゃないよね”って言われたんです」と笑い、「でも僕が考えているのは、何かを動かすこと、生命を与えること、あるいは精神とつながること、という意味なんです」と語っています。
かつて師のひとりだった
ウェイン・ショーター は、ジョシュ・ジョンソンに神秘的なものへの畏敬の念を植え付け、ミュージシャンには「呼び起こし、運ぶ(conjure and transport)」という役割があることを強調しました。
一方、ジョンソンは西アフリカの哲学者マリドマ・ソメの著作と、そこに示される「時間と存在についての非西洋的な考え方」からもインスピレーションを受け、独創的な短編小説で知られる
イタロ・カルヴィーノ からも影響を受けています。
ジョンソンのアプローチに見られる幅広い影響、明確な意図、そして確かな技術への自信は、『Animative』において見事に結実。「Aughts Hymnal」では、精神的でさすらうような楽曲に、ハードウェア・テクノロジーによる独特な過剰処理を加え、「High Step」では、異世界の深海生物が放つ光のような輝きを帯びた、よろめくようなファンクが脈打ちます。「Jazz Chord Possession」では、シュルレアリスティックなダンスフロア向けの楽曲を展開。そして「Upstairs 2021」では、シューゲイズ的なサックスによる霞がかったコラージュを聴かせます。こうした作品群がひとつにまとまることで、『Animative』は奇妙でありながら美しい全体像を形成。それは、作者としてのジョンソン自身を寛容かつ魅惑的に映し出した作品でもあります。
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photo by Atiba Jefferson