1枚目『フリー・アソシエイション THE UNHEARD EDITION』は、ランチャーズが1968年に発表した1stアルバムに最新リマスタリングを施し、初出リハーサル・デモ音源、初出スライドフィルムDVDを加えたデラックス・エディション。ビートルズ『リヴォルヴァー』の影響を隠さない喜多嶋修によるソング・ライティングとアイデアにあふれたアレンジとサウンド・クリエイティヴィティが爆発した名盤として知られます。当時の日本のポップスには全く存在しなかった曲調や、バロック調と喜多嶋修独特のコード進行、また『サージェントペッパーズ』を意識した効果的なSEに、業界中が度肝を抜かれたという弦楽四重奏の起用など、本作が持つそのポップスの実験性と特異性は海外で高く評価されています。
2枚目『OASY王国 THE UNHEARD EDITION』は、ランチャーズが1969年9月に発表した2ndアルバムの最新リマスタリング盤に、石坂浩二のナレーション含む初出リハーサル・デモ音源を加えたCD2枚組のデラックス・エディション。ビートルズ『サージェント・ペパーズ』を意識し、架空の王国の国歌に始まり、国歌で終わる早すぎたトータル・コンセプト・アルバムで、1stアルバムから1年も経たずに発売。1stと同じく全て喜多嶋修の作曲で音楽的実験を試みた斬新で尖鋭的なクリエイティヴィティ、これぞアートと言うべき多彩な音世界が創出されています。ヴォーカル録音が1日だけだったというくらいオケ録りに大幅な時間を費やしたこだわりのスタジオ・ワーク、その過剰な創作意欲は怖ろしいほど。録音エンジニアは本作から吉野金次で、喜多嶋修とのコンビは、その後の世界的名盤『弁才天』(1976)まで続き、その音響は、はっぴいえんどなどに影響を与えました。