2020年12月に亡くなった俳優 / コメディアンの
小松政夫が生前にレコーディングしていた未発表音源が、シングルとして小松の誕生日である1月10日(月・祝)にリリースされます。
3曲の楽曲が収められた同シングルの中で、未発表音源は「赤いポストのように」。作曲したのは
堀内孝雄。小松政夫芸能生活50周年記念として2016年にリリースされたCD「親父の名字で生きてます」の制作時にレコーディングされた音源。小松政夫が、
河島英五の「時代おくれ」のような曲を歌いたいという意を受けて、小松の晩年の音楽面をサポートしていた相田毅が詞を書き、作曲を堀内孝雄に依頼。50周年記念CDには残念ながら収録を見送られましたが、録音して6年の時を経て、ようやく日の目を見ることに。まさに「河島英五 / 時代おくれ」を彷彿させるようなメロディで、小松政夫の滋味溢れる歌声が堪能できます。
同シングルに収められた「親父の名字で生きてます」は、2016年にリリースされた既発表曲ですが、MVは新たに作成されました。出演しているのは、かつて同じプロダクションに所属していた盟友の
伊藤蘭。小松政夫の息子(演: 渡部直也)が喧嘩別れした親父を探し尋ね歩くというハートウォーミングなストーリー仕立てで描かれています。
もう1曲の「エライあんたのロックンロール」は、小松政夫が作詞作曲を手掛けた
エルビス・プレスリーばりのロックンロール・ナンバーで、録音は前述の50周年記念CD制作時。昨年、
しりあがり寿が主宰の配信イベント「さるハゲロックフェスティバル’21」内でMVは公開されたものの、CD音源として収録されるのは今回が初となります。
未発表音源に初CD化音源が収められた小松政夫の最後のシングルは、コムナップ・ミュージックより小松の誕生日である1月10日(月・祝)にリリース。現在は同社サイトでの通信販売で購入可能。2月から各ECサイトでも購入できます。
[コメント]小松政夫さんは、生前から人望のあった方であり、みなさんから愛される人柄は、今を生きる我々の良き模範になる存在だったと思います。
見ている人は、必ず見ている。ただただひたすらに、この先を生きて行きたいと、改めて感じています。――堀内孝雄悪ガキ一家の居間のセットで、収録の合間に色々なお話しをしてくださるのが楽しみでした。
小松さんが昔出会った方達の面白いエピソード…、それがのちに誰もが知るギャグとして生まれ変わった事を知って、人間を見つめるその視線にあたたかい愛情を感じたのを覚えています。
このMVに出演する事で、ずっと小松さんと繋がっていられるような気がしてとても嬉しいです。政太郎(※)も大好きでしたが俳優さんとしても、尊敬しておりました。渋くてシリアスな表情や、存在感が忘れられません。涙が滲むほどの大笑い、時に絶妙に漂うペーソス…小松さん!沢山の豊かな時間、幸せな気持ちをありがとうございました。
(※)政太郎: 番組「みごろ!たべごろ!笑いごろ!」のコーナー"悪ガキ一家の鬼かあちゃん"での小松の役名――伊藤蘭