気仙沼在住のシンガー・ソングライター、
熊谷育美が、自身初となるワンマン・ライヴを10月18日に東京・青山の月見ル君想フで行ないました。
このライヴは翌日の19日に発売となった1stアルバム
『その先の青へ』の発売を記念し開催、さらに、昨年から“満月の夜”に彼女が東京・神谷町にある光明寺で行なってきた定例ライヴ<花鳥満月>の10回目ともなる節目の夜に。
デビュー以来、弾き語りライヴで全国を廻ってきた熊谷、バンド編成でのライヴは今回が初! 「いつも一人で歌ってきたので今日は心強いです」とのこと。デビュー曲「人待雲」をはじめ、映画『劇場版TRICK・霊能力者バトルロイヤル』主題歌「月恋歌」、そして、3月11日に起こった東日本大震災の後に、宮城県のラジオ局で大きな反響となっている「雲の遥か」など、アルバムに収録された曲を中心に17曲を披露しました。
気仙沼に暮らし音楽を作り続けていた彼女、震災のあった3月11日は地元のテレビ局のサンドウィッチマンの番組収録を気仙沼の港で行なっていました。「自分も含め、誰一人3月11日の14時46分まで、こんなことが起こるとは思っていなかった。今も信じられない。気仙沼の自然の素晴らしさも知っているけど、自然の驚異も改めて知らされた」と語る。
震災以降に出来た曲は唯一の1曲は、今回ライヴの最後に歌われた「僕らの声」。1stアルバム『その先の青へ』の最後を飾るこの曲、「震災後に、元気に明るく過ごす子供たちに、自分も勇気や希望をもらった。そんな子供たちを見ていて生まれた曲」と言葉を寄せ、その歌詞には子供たちの無垢な笑顔に隠された無言の願いが込められています。
最後に、「気仙沼はまだまだ大変な状況が続いています。落ち込んだり、悲しんだりすることもあります。でも、気仙沼の人たちは、あの日以来誰一人後退はしていません。前進あるのみで頑張っています」と語った熊谷。アルバム発売後も、地元・気仙沼をはじめ、全国様々な場所に歌を届ける活動を続けていくとのこと。また、「雲の遥か」を合唱で歌いたいという多くのコーラス団体からの問い合わせに応え、合唱譜を作成し自身のオフィシャル・サイト(
kumagai193.com)より、要望のあった団体に提供しています。