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中山美穂、最後の主演映画『蝶の眠り』舞台挨拶レポート到着 ジェウク「中山さんは楽しくて、安心させてくれた方」

中山美穂   2025/04/23 12:26掲載
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中山美穂、最後の主演映画『蝶の眠り』舞台挨拶レポート到着 ジェウク「中山さんは楽しくて、安心させてくれた方」
 中山美穂の最後の主演映画となった日韓合作『蝶の眠り』(日本公開2018年)のリバイバル上映が、4月22日(火)に東京・アップリンク吉祥寺にて行なわれ、舞台挨拶にチョン・ジェウン(監督・脚本)、キム・ジェウク(俳優)、イ・ウンギョン(プロデューサー)が登壇。壇上にて、それぞれの想いが語られました。

 昨年12月の急逝のニュースに多くのファンが悲しみに暮れた中山美穂の主演映画『蝶の眠り』は、遺伝性アルツハイマー病を宣告され、自らの余命を知る女流作家が、最後に自分の尊厳を守りながら、残る人たちに美しい記憶を残そうと静かに行動した究極の人生最終章を描いた物語。第22回釜山国際映画祭に招待され、2018年に日韓両国で公開されています。

 この日は、東京国際フォーラムにて中山のお別れ会が執り行なわれ、キム・ジェウク、チョン・ジェウン監督らはお別れ会に出席したのち、舞台挨拶に出席。ジェウン監督は満員の客席を前に「公開から8年ほどが経ちましたが、まさかこういう形でまたこの映画を観ることになるとは想像できませんでした。みなさんと一緒に映画を観るということは、本来は楽しいことのはずなのですが…。昨年哀しい知らせを聞き、みなさんと同じ気持ちです」とファンの哀しみに寄りそい、「それでも、この映画をきっかけに、みなさんと中山美穂さんについてお話をし、考え、祈る機会をいただけたことの意義を感じ、ありがたく思っています」と語りました。

 ジェウクは「日本で映画のファンのみなさんの前でご挨拶するのはすごく久しぶりで楽しい気持ちでここに立ちたかったんですけど、そうじゃないのがとても残念です」と語り、さらに「先ほどの(お別れの)式で、中山さんの映像や、僕が知らないお若い頃の活動の映像を見ていたら、僕が知っているよりもすごい人で、美しくて才能ある歌手であり、女優だったと改めて思い、一緒に映画という形で作品を遺せて嬉しい反面、悲しい気持ちになりました」と沈痛な表情を浮かべました。

 韓国側の製作を務めたイ・ウンギョンプロデューサーは「この映画は、監督が最初に私に『この映画を撮りませんか?』と提案してくださってから、ほぼ10年目に実現させた映画でした」と述懐。中山美穂は、岩井俊二監督作『Love Letter』の大ヒットにより韓国でも抜群の人気と知名度を誇り「韓国で『知ってる日本の女優さんは誰?』と聞いたら『中山美穂!』というくらい有名で、昨年の(中山さんの急逝という)驚きのニュースを聞いて、韓国でもいろんな劇場から『再上映をしませんか?』という話はあったというが、監督も私も時間が必要ということで、「本日4月22日のお別れ会と再上映を以て、様子を見ながら、韓国でもこの映画で、中山さんについて思う時間をつくりたいと思っています」と今後の韓国での上映への意欲を口にしました。

 また、チョン・ジェウン監督は、本作の撮影当時の中山さんとのエピソードを尋ねられると「私にとって、この映画は初めての日本での映画であり、中山さんが主役に決まったことで、実現できた企画だったと思います」と語り、「今日のお別れ会では、この映画の映像が流れましたが、そこでの中山さんの姿を見ながら、本当はいまも認めたくないんですが、中山さんがもうこの世にいないこと、『もう中山さんはいないんだ』というのを実感しました」と目を赤くしながら語り、通訳を務めたイ・ウンギョンプロデューサーも言葉を詰まらせました。

 最後に、映画撮影時の思い出を尋ねられたジェウクは「何を言えばいいのか、難しいですね…」と思案しながらも、「中山さんは楽しくて、安心させてくれた方でした。一緒に楽屋でお弁当を食べたりしながら、作品以外のこともちょこちょこ話をして、一緒に時間を過ごしていた記憶が浮かびますね」と振り返り、静かに舞台挨拶は幕を閉じました。

 なお、『蝶の眠り』リヴァイバル上映は、5月より東京の他、大阪・京都・名古屋など全国各地での上映も予定されているとのこと。詳細は、『蝶の眠り』の公式サイトおよび公式Xをご確認ください。

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©2017 SIGLO, KING RECORDS, ZOA FILMS

『蝶の眠り』
公式サイト:cine.co.jp/detail/chouno-nemuri.html
公式X:@chono2025
配給:シグロ
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