主演に北村匠海、共演に綾野剛、林裕太を迎え、愛を知らずに育った3人の若者たちの青春と、闇ビジネスから抜け出す3日間を描いた逃亡サスペンス『愚か者の身分』。この度、10月24日（金）公開に先駆けて、新たに山下美月、矢本悠馬、木南晴夏の追加キャストが発表。そして、ティザー・ヴィジュアルと特報映像が公開されました。

　自身の経験を基に書いた『マルチの子』が各種メディアで話題となった西尾潤のデビュー作にして、第二回大藪春彦新人賞受賞作『愚か者の身分』（徳間文庫）を、Netflixドラマ『今際の国のアリス』シリーズや『幽☆遊☆白書』（2023）などの話題作を手掛けるプロデューサー集団THE SEVENが初の劇場作品として映画化。監督に、岩井俊二の元で長年助監督として活躍した永田琴を迎え、北村匠海×林裕太×綾野剛の魂の共演を魅せる本作は、貧しさから闇ビジネスの世界に足を踏み入れてしまい、抜け出せなくなった3人の若者たちの運命と、友との絆を描きます。彼らの“3日間”の出来事を、3人それぞれの視点が交差するトリック感のある展開でエンターテインメントに仕上げながら、若者たちの貧困・世界に侵食される日本・闇ビジネスの深淵など、今多くの人が感じている共感できる社会的テーマも織り込まれた作品です。

　今回新たに、山下美月、矢本悠馬、木南晴夏の3名が発表。SNSで女性を装い、身寄りのない男たちを利用して“戸籍売買”で稼ぐ主人公・タクヤ（北村匠海）が、実際に男性と接触をする際、“オトシ”を担う仕事仲間・希沙良役に、NHK連続テレビ小説『舞いあがれ！』（22）や、『山田くんとLv999の恋をする』（25）ではダブル主演を務めるなど、乃木坂46を卒業後も、モデル、俳優など様々な方面での活躍も目覚ましい山下美月。希沙良は過去に経済的に苦しい過去からお金に執着する一方で、実は情に厚く面倒見の良い一面を持つ複雑な人物。本作の撮影は、想像以上に濃く熱く忘れられなかったと語り、「毒々しくも清々しい、真っすぐでひねくれている、3人の人間から“自分は何者か”考えさせられる作品」と本作のテーマに触れ、「程遠い世界を見ているようで、きっと誰しもが近しい境目を生きていると思います」とコメントを寄せました。

　タクヤに戸籍を売り、その後も腐れ縁で繋がってく江川春翔（谷口ゆうと）役に、作品によって様々なキャラクターを魅力的に演じ分け、数多くの人気作品への出演が続き、『ゴールデンカムイ』シリーズでも話題の矢本悠馬。家族とはなればなれになったことで自暴自棄になり、経済的に困窮。追い詰められた末に戸籍を売ってしまうという、まさに“後がない”役どころ。この難役について矢本は「僕には家庭があり、ここが何より幸せで絶対になくなってほしくないもの。それを失った男を演じる上で1番大切なものを僕はすでに持っていました」と振り返り「あとはそれを奪われることを想像するという苦行でした」と吐露。これまでの本当のイメージとは異なるキャラクターに挑んだことについて「ポップな矢本悠馬はいません。見たことないヤツやってます！」と力強く宣言しました。

　そして、裏社会の運び屋・梶谷（綾野剛）からの不器用ながらまっすぐな愛情を受ける恋人・由衣夏役に、『悪い夏』（25）、『映画　おいハンサム！』(24）などでも注目を浴び、シリアスからコメディまで幅広い演技をみせる木南晴夏。一見無邪気だが、実は全てを理解した上で梶谷に愛情を注ぎ、陰で支えます。そんな芯の強さと包容力も兼ね備えた女性を演じた本作について「あまりにも美しく、3人の男性が紡ぐ絆の物語が青春そのもので、見終わった後とても爽やかな気持ちになりました」「この作品に参加できたことを、心から嬉しく思います。そして多くの人にこの作品が届くことを願っています」とメッセージを寄せています。

　この度公開されたティザー・ヴィジュアルは、タクヤ、マモル、梶谷の3人が、ネオン輝く新宿・歌舞伎町の街をバックに肩を寄せ合う姿を捉えたもの。添えられたキャッチコピーは「生まれ変わるんだ。」。その言葉とシンクロするように、闇ビジネスで働く3人が共に前を見つめる姿は、強い存在感を放ち、同時に彼らの再出発への意思を感じさせるデザインです。

　また、特報映像は、闇で生きるしかない男たちが、そこから逃げだそうと必死にもがく姿を捉えたもの。「一緒に来るか？」と、闇ビジネスで金を貯めたタクヤは親に捨てられ、孤独なマモルを誘って新しい生活を提案。しかし、2人で過ごす気の置けない時間は束の間、突然タクヤが消息を絶ってしまいます。なんの前触れもなく姿を消したタクヤを心配するマモルでしたが、「余計なことは知らん方がええし、知りたがらん方がもっとええ」と一蹴。一方で、「タクヤ、お前何やった？」と梶谷が放つ一言が緊張を走らせます。金、暴力、裏切り、信頼、そして束の間の笑顔。さまざまな感情が交錯しながら進む映像は、思わず息を呑むような緊迫感に満ちた内容となっています。

［コメント］
撮影に参加させていただいたのは数日ですが、想像以上に濃く熱く忘れられない夏の記憶が刻まれました。
毒々しくも清々しい、真っ直ぐでひねくれている、3人の人間から“自分は何者か”考えさせられる作品です。
程遠い世界を見ているようで、きっと誰しもが近しい境目を生きていると思います。
この座組に参加できたことが、本当に嬉しいです。公開を私も楽しみにしております！
――山下美月（希沙良役）

俳優にとって役を纏っていない実生活の過ごし方というのは仕事以上に仕事だったりして、今作の役どころはそれが追い風となって背中を押してくれたなと思っております。
というのも僕には家庭があり、ここが何より幸せで絶対になくなってほしくないもの。
それを失った男を演じる上で1番大切なものを僕はすでに持っていました。
あとはそれを奪われることを想像するという苦行でした。
ポップな矢本悠馬はいません。見たことないヤツやってます！
――矢本悠馬（江川春翔<谷口ゆうと>役）

脚本を読んだ時と、本編を見た時とこれほどイメージが変わった映画は初めてでした。
あまりにも美しく、3人の男性が紡ぐ絆の物語が青春そのもので、見終わった後とても爽やかな気持ちになりました。
この作品に参加できたことを、心から嬉しく思います。そして多くの人にこの作品が届くことを願っています。
――木南晴夏(由衣夏役)


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