2025年に高松宮殿下記念世界文化賞を受賞した
アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルと、モロッコ出身のラドワン・ムリジガ。2人の振付師が、ヴィヴァルディ「四季」を起点に創り出し、2024年の発表以来人気作となっている、ケースマイケル率いるローザスと、ムリジガ率いるアトラファイブの公演『和声と創意の試み』が、6月19日(金)から21日(日)までの3日間、埼玉・彩の国さいたま芸術劇場 大ホールで日本初演されます。
公演名となっている「和声と創意の試み」とは、
ヴィヴァルディが作曲した12曲からなるヴァイオリン協奏曲集のこと。その第1番から第4番は「四季」として知られています。公演ではアマンディーヌ・ベイエ(vn)率いるアンサンブル「リ・インコーニティ」の2015年の録音を使用。農民の営みや鳥たちのさえずり、草木や川のせせらぎなど自然の情景が描かれた穏やかな明るい楽章と、酷暑の夏や嵐、村人たちの狩りの様子や冬の凍てつく寒さを表現した楽章――全4楽曲、各楽曲3楽章の構成で季節を描いたヴィヴァルディの「四季」は、回転や渦巻くような音形、原曲名(「和声と創意の試み」)にもある通り、長調と短調を使い分けた和声の変化も特徴のひとつです。
緻密な音楽分析をもとに振付を構築するケースマイケルと、沈黙の中から動きを立ち上げるムリジガが、4人のダンサーとともに、ブレイクダンスの動きからも着想を得て、振付の語彙を発展させ創り上げた本作。ダンサーたちの跳躍、旋回、回転は、天体の軌道や生命の循環と呼応するように展開します。
作中の終盤に流れる詩「We, the salvage」は、マルチメディア・アーティスト / 作家 / 映像作家のアスマー・ジャマが本作のために書き下ろしたもので、気候変動の脅威的な側面を描いています。この地球に、まだ四季はあるのか――リ・インコーニティが奏でる名盤「四季」とともに、いま私たちが直面する気候変動により、四季が失われつつある現実を詩的に問いかけます。
また、この公演は6月24日(水)に愛知・名古屋 アマノ芸術創造センター名古屋、6月27日(土)・28日(日)に京都・ロームシアター京都 サウスホ-ルでも開催されます。