2022年に設立され、設立からわずか5年で、ロッテルダム国際映画祭やサンフランシスコ国際映画祭をはじめ、10以上の国際映画祭に選出される作品を次々と生み出してきた国内外で高い評価を受ける映画レーベル「NOTHING NEW」。先日は初製作した長編アニメーション映画『我々は宇宙人』が第79回カンヌ国際映画祭監督週間に正式出品されるなど今勢いのある映画レーベルとして注目されています。
そんな国内外からの評価も高いNOTHING NEWが実写長編第1作として手がけた岩崎裕介初監督長編『チルド』は、第76回ベルリン国際映画祭フォーラム部門へ正式出品され、日本作品として唯一、国際映画批評家連盟(FIPRESCI)賞を受賞、その後も台湾や韓国など続々と入選が決まっています。また、この度北米最大級のファンタスティック映画祭である、ファンタジア国際映画祭Cheval Noir Competition部門への正式出品が決定しています。
本作は、コンビニエンスストアという日常的な空間を舞台に、生と死、人間の内面に潜む矛盾を描き出す“コンビニエンス・ホラー”。主演に
染谷将太 、共演に
唐田えりか 、
西村まさ彦 、くるま(令和ロマン)らを迎え、7月17日(金)より東京・テアトル新宿、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国公開されます。
この度、コンビニという特異な場所で過ごす主人公の強烈なインパクトを残す本ヴィジュアルが完成。何かが抜け落ちた後のようにも見える制服を着た無表情の堺が、鮮烈なピンクの光に包まれています。本作に隠された“異常な日常への警告”にも感じられるインパクトのある本ヴィジュアルとなっています。
公開された本予告は、都内のコンビニ「エニーマート 倉冨町7丁目店」で働く副店長・堺(染谷将太)の、“何気ない日常”から始まります。整然と並ぶ棚、反復される作業、無機質な灯――、見慣れたはずのコンビニが、どこか冷たく、不穏な空気をまとっています。将来への不安が滲む堺は、孤独を埋めようとマッチングアプリで人と繋がろうとしますが、「命というものが、形を失っているように感じるんです。生きていることと、そうでなことが、もうそんなに変わりがないんじゃないかって」と話す女性の言葉に違和感が残ります。
新人アルバイトとして小河(唐田えりか)が加わることで、店に漂っていたわずかな違和感は、次第に輪郭を持ちはじめます。オーナーの過剰な秩序、管理され続ける空間、揺らぎ始める現実。“日常”の裏側に潜んでいたものが、静かに姿を現していきます。やがて映像は、逃げ場のないコンビニで崩れていく人間関係と、堺が向き合わざるを得なくなる「秩序」と「生」の問いを示唆します。最後に浮かび上がる“生きながら、死んでいる。”のコピーが、本作の核心を鋭く突きつける本予告となっています。
また、本作の主題歌は、
PAS TASTA の新曲「無限の国 feat. ermhoi」に決定。これまでTVアニメ『正反対な君と僕』のエンディング・テーマ「
ピュア feat. 橋本絵莉子 」などを手がけてきたPAS TASTA。実写映画では初の主題歌となります。主題歌として起用されることが決定しメンバーは「主人公へ向けたエールのような楽曲になるよう制作しました」と喜びを語っています。
タイトル「無限の国」は、作品の舞台となるコンビニの“終わりなく続く空間”を想起させる言葉で、エンドロールで流れることで、物語の余韻を静かに締めくくる楽曲となっています。
そして、北米最大規模のジャンル映画祭といわれるファンタジア国際映画祭。日本映画の北米展開の入口ともいわれ、過去数多くの日本作品が上映されてきました。この度、その長編コンペティション部門であるシュバル・ノワール・コンペティション(Cheval Noir Competition)に正式出品が決定し、『チルド』は開催期間の7月に北米プレミアを迎えることとなります。これを受け、映画祭のプログラミングディレクターと監督本人からも喜びの声が届いています。
[コメント] この度は、映画『チルド』の主題歌として「無限の国」という楽曲を書き下ろさせていただきました。 ネタバレになってしまうため、あまり踏み込んだことは書けず恐縮ですが、主人公へ向けたエールのような楽曲になるよう制作しました。 歌唱いただいたermhoiさんのお力添えもあり、これまでのPAS TASTAのどの楽曲とも違う、異質な魅力を持つ作品に仕上げることができました。 『チルド』が公開された暁には、ぜひ映画館へ足を運び、劇中でも聴いていただけたら嬉しいです(ホラーが苦手な方には少し覚悟のいる作品かもしれませんが!)。 そして、貴重な機会をくださった岩崎監督に改めて心より御礼申し上げます。 ――PAS TASTA コンセプチュアルで尖ってて大好きな映画祭! うれしい!『チルド』がどう受け入れられるか緊張もありつつ、めっちゃ楽しみです。 ――監督 岩崎裕介 I fell in love with ANYMART at first sight. It's so smart, outstandingly written and directed, unexpectedly surprising, darkly funny, and deeply anchored in today's reality. I had to invite it right away and include it in our Cheval Noir Competition. It's my favourite film of the year so far, and I can't wait to share it with our audience. You should definitely discover this gem of a film to brag about discovering Yusuke Iwasaki's infinite talent with his first feature film. (日本語訳) 『ANYMART(チルド)』に一目惚れした。 鋭く、卓越した脚本と演出、予想を裏切る展開、ブラックユーモア、そして現実に深く根ざした視点。そのすべてに圧倒され、鑑賞した後すぐにコンペティション部門へ招待をしなければならない、と思った。 この1年で、私が最も好きな作品であり、この感情を観客と分かち合える日が待ちきれない。 長編デビュー作でありながら、岩崎裕介監督というその底知れぬ才能の登場を、誰よりも早く目撃してほしい。 ――ファンタジア国際映画祭 プログラミングディレクター ニコラス・アーカムボルト VIDEO
©︎『チルド』製作委員会 (NOTHING NEW・東北新社)