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ジョヴァンニ・ソッリマの新作は、2人のザッパと彼らにインスパイアされた作品集

ジョヴァンニ・ソッリマ   2026/06/30 12:34掲載
ジョヴァンニ・ソッリマの新作は、2人のザッパと彼らにインスパイアされた作品集
 フランク・ザッパと、彼が1984年のアルバム『フランチェスコ・ザッパ』で取り上げて広く知られる存在となった18世紀に活躍した伊・ミラノの作曲家フランチェスコ・ザッパ。チェリストのジョヴァンニ・ソッリマの新作は、この2人のザッパと彼らにインスパイアされた作品を収録する『ワイルド・ラヴ ~フランク・ザッパ、フランチェスコ・ザッパ、ジョヴァンニ・ソッリマ、ヴァンニ・モレット作品集』です。8月28日(金)の発売。国内仕様盤は矢澤孝樹による解説付きです。

 1960年代から最晩年まで精力的に活動してロックはもちろん現代音楽まで幅広く足跡と影響を残し、社会問題にも鋭く切り込んだシチリア系アメリカ人アーティスト、フランク・ザッパ。彼は偶然見つけた18世紀ミラノ出身の作曲家フランチェスコ・ザッパに親近感を持ち、その作品をシンクラヴィア(電子楽器)で演奏して1984年にアルバム『フランチェスコ・ザッパ』を発表しましたが、当時はあまりに知られない作曲家であったため、人物自体がフランク・ザッパの創作と受け取られました。

 今日の研究では、フランチェスコ・ザッパは1717年頃ミラノ郊外の出身と推定され、出版楽譜の表紙でみずからを「ミラノ・アカデミーの作曲とチェロの教授」と自称していたとのこと。1764年にはイタリアを離れ、フランスとドイツを経てオランダのハーグに定住し、ウィレム5世の宮廷音楽家として30年間活動しました。ギャラント様式を体現する美しい旋律と華やかさを持つ作風ですが、フランク・ザッパのアルバムが発売されるまでは知られた存在ではありませんでした。

 このアルバムには、ソッリマと、コントラバスとヴィオローネの奏者であり作曲家、指揮者でもあるヴァンニ・モレットが手を組み、古楽器アンサンブル、イル・ポモ・ドーロとともに2人のザッパの作品と、関連性のある自作曲を収録しています。すでにライヴでは大きな反響を得てきたプログラムです。モレットによる「ザッパのリヴェンジ」は、フランク・ザッパがフランチェスコの作品を電子楽器で演奏した恩返し、あるいは報復として、フランクの作品を18世紀の編成に編曲したというもので、ガット弦の弦楽器にクラシカル・オーボエ、チェンバロに加え、調性的にも奇抜なその作品にナチュラルホルンを使用している無謀な挑戦などが聴きどころ。アルバムの聴き始めは現代と18世紀の響きの対比が不思議な印象ですが、徐々にそれが接近していく感覚が新しく、ソッリマらしい勢いのある音楽が楽しめる内容となっています。

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