来日が決定し、日本中のファンが早くカレンダーをめくりたくて仕方がなくなっている中、またまたうれしいニュース。SUNN 0)))の過去作品が日本盤化されます。『White 1』(写真・03年・DYMC-026　\2,940(税込))、『White 2』(04年・DYMC-027　\3,360(税込))、『Black One』(05年・DYMC-028　\2,940(税込))の3作品がすべて紙ジャケット仕様となって4月13日に登場します。

　『White 1』はリヴァプールの変わり者、ジュリアン・コープがウィリアム・バロウズばりの朗読を聞かせる一大叙事詩「My Wall」が収録され話題となった作品。Runhild Gammelsaeter(Thorr's Hammer、Asva、khlyst)や、Sonic Boom(スペースメン3、Experimental Audio Research)との共演で知られるバンドJessamineのRex Ritter、おなじみJoe Preston(メルヴィンズ、Earth、Thrones、High On Fire)が参加し、かつて誰も耳にしたことのない音像を作り出しています。その続編『White 2』では、さらに実験的な風合いを強め、更に幅広くファン層を拡大しました。前出のRex、Joeに加え、Tormentor、メイヘム、アナール・ナスラックの伝説的ブラックメタル・ヴォーカリストAttila Csihar、JessamineのベーシストDawn Smithsonが参加。“Special Gratitude”にRussell Haswellやオウテカ、後にStephenと共にKTLのアルバムを制作することとなるPitaことPeter Rehbargなど、現代電子音楽の巨匠が名を連ねているのにも注目。前年のAll Tomorrow's Parties(オウテカ主催)出演によって各方面にインパクトを与えたであろうことが窺えます。

　目下の最新作である『Black One』ではXasthur、Leviathanというアメリカを代表する2大ブラックメタル・アーティストが参加し、特有の単音弾きなどブラックメタル趣味が滲み出す一方、キース・ロウやChristian Fennesz、Sachiko Mなどとの共演で知られる、オーストラリアのギター・ドローン名手Oren Ambarchiが加わることにより、エンタテインメントとエクスペリメンタルが同居するSUNN 0)))のサウンドを更に高次にまで高めた作品です。

　今回の日本盤化、もちろんただの日本盤化ではありません。限定リリースが多く、ファンの頭を抱えさせる彼らですが、中でも人気の高い作品をボーナス・ディスクとしてカップリング！『White 1』にはアメリカのWire Magazineとも言われるArthur Magazine運営のレーベル、Bastetから500枚限定で発売された『Lxndxn SubCamden Underworld Hallo'ween 2003』、『White 2』には灰野敬二やLSDマーチ、BORISなどの限定リリースでも知られるaRCHIVE recordingsより2枚組500セット限定で発売された『Live White』、『Black One』にはライブ会場のみで販売され、あっという間に売り切れた1000枚限定の『La Mort Noir dans Esch / Alzette』がそれぞれ付いての発売です。これは買えなくて嗚咽を漏らしていた諸氏には素敵な贈り物でしょう。『Live White』が2枚組であるため、『White 2』はなんと3枚組の大ボリューム！未聴の方も、この機会に一息に揃えてしまいましょう！ 今回は第1回目とのことですので、6月上旬に予定されている第2回にも期待！