スペイン音楽のスペシャリストとして国内外で高い評価を得ているピアニスト、比石妃佐子の“スペインの魅力コンサート / アリシア・デ・ラローチャへのオマージュ”がUstreamで配信されることになりました。11月17日（木）19時より、浜離宮朝日ホールからの生中継です。

　現在、バルセロナに在住する比石妃佐子は、ソロと室内楽の両方で、スペインをはじめヨーロッパ、日本、アメリカでコンサートを催し、オーケストラとの共演のほか、テレビ・ラジオの音楽番組にも多数出演。サグラダ・ファミリア大聖堂の主任彫刻家、外尾悦郎の夫人でもあります。

　比石妃佐子は5歳よりピアノをはじめ、全日本学生音楽コンクールに入賞、京都市立芸術大学音楽学部で園田高弘に師事し、卒業後は大学講師を経て渡欧。マリア・カナルス国際コンクール名誉賞受賞、スイス・ピアノ80コンクール第1位優勝。スペインでアリシア・デ・ラローチャ、カルメン・モンポウらに師事し、スペイン音楽の真髄を学びました。

　2006年には、アルベニスの生誕地におけるフェスティヴァルに招待ピアニストとして出演し、『イベリア組曲』全曲を演奏、州政府、アルベニス協会、アルベニス家より、イサク・アルベニス・メダルおよび賞状を贈られています。また、『イベリア組曲』の最新版楽譜を出版し、スペイン音楽の研究・継承にも務めています。

　今回のコンサート・プログラムには、グラナドス「スペイン民謡による6つの曲」、プーランク「4つのスペインの曲」、サティ「ひからびた胎児」「木製ふとっちょ人形のスケッチとからかい」、モンサルヴァチェ「ハバネラ」「イヴェッテの為のソナティナ 1、2、3」が予定されています。

　中継が映像、音声ともに最高のクオリティで配信される点にも注目です。Ustreamの専用チャンネルより超高画質（HD）、およびモバイル受信用低画質（SD）の2系統による配信が行なわれます。

　一眼レフ用大型レンズを搭載できる業務用高解像度カメラによるフルHD3台で撮影された映像は、熟練のテレビ・スタッフによる、Ustreamを用いたインターネット中継として考え得る最高画質とのこと。また、アコースティックな音声としてはもっとも難しいピアノ生演奏のインターネット中継においても、次元が違う音質を届けるべく準備が進められています。

　また、開演前には今回の音声、映像送り出しの舞台裏を簡単にご紹介するトーク番組も予定されています。開始時間は中継準備完了後のため未定ですが、18時頃の予定です。

　スペイン音楽の本質に迫るピアニズムを聴かせてくれる貴重なコンサートを、家に居ながらにして最高のクオリティでお楽しみください。