1988年の3冠も含め、通算10回のグラミー受賞歴があるアメリカの“声の魔術師”、
ボビー・マクファーリン(Bobby Mcferrin)。5月22日にリリースされた彼の新作
『スピリチュオール』(SICP-3821 税込2,520円)に、マルチ・インストゥルメンタリストの
エスペランサ・スポルディングが参加しています!
エスぺランサは2011年にグラミー賞でジャズ・アーティストして初めて最優秀新人賞を受賞するなど、28歳にして複数の受賞経験を持つ逸材。本作では4曲でヴォーカル、5曲でベースを担当しています。
共演を振り返り、ボビーは下記のようにコメントしています。
「本作の録音で良かったのは、何が起こっても不思議でない雰囲気がスタジオに流れていたことだね。僕は人の緊張をといてリラックスさせるのが好きなんだ。そういうことにとても魅力を感じる」 エスペランサは下記のようにコメント。
「この経験を説明するのに楽しいでは物足りなさ過ぎるわね。他の、もっといい言葉が必要だわ。例えば…『歓喜に満ちた』かしら。沸き立つような、嬉しい、驚くほどクリエイティヴで、自由で、解放感があって、ワクワクするようなエネルギーが刻々と続いているのよ」 『スピリチュオール』はオペラ歌手を父に持つボビーが、幼少の頃から親しんでいた黒人霊歌や、聖書からの一節をもとに作曲したオリジナル曲を中心に、
ボブ・ディランの「アイ・シャル・ビー・リリースト」のカヴァーなども収録した、タイトル通りスピリチュアルな作品。
音楽的にはブルース、ジャズ、ゴスペルの要素を取り入れ、エスペランサ以外にもプロデュース・編曲に
ギル・ゴールドスタイン、
ラリー・キャンベルがギター、ドラムスに
アリ・ジャクソンら名手が揃っています。
また、ヴォーカリストのイメージが強いボビーが、本作ではフェンダーローズ(エレクトリック・ピアノ)の腕前を披露しています。
ボビー・マクファーリンは音楽という坩堝の中に意外性のある新しい材料を投入し、かき回しながら普遍的なサウンドを追求し続けています。