ジョニー・キャッシュが遺した未発表の詩に、様々なアーティストが新たな音楽をつけたアルバム『ジョニー・キャッシュ: フォーエヴァー・ワーズ』（SICP-5688 2,200円 + 税）が4月25日（水）に発売。ジョニー・キャッシュの誕生日2月26日に、同作からクリス・コーネル（Chris Cornell）が歌う「ユー・ネヴァー・ニュー・マイ・マインド」が公開されています。レコーディング時の模様や、コーネルがジョニー・キャッシュを語る映像も公開中。

　この映像のなかで、コーネルはジョニー・キャッシュについて「一生に一度巡りあえるかどうかの偉大なる人だ。とても心優しく、ミュージシャンとして大いに影響を受けている。僕が書いた曲をカヴァーしてくれて以来、自分の人生の中で大きな位置を占めている。もちろんアーティストとしてファンなんだ」とコメント。また、レコーディングについて「胸がしめつけられるような瞬間があったんだ……、まるで彼とコラボレーションしているような不思議な感覚で、彼がどこかで見てくれているような感じ。彼が気に入ってくれるように願うばかりだ」と語っています。

　アルバムのプロデューサーを務めたジョニー・キャッシュの息子・ジョン・カーター・キャッシュがコーネルに初めて出会ったのは、1990年代にジョニー・キャッシュがシアトルでライヴを行なった際のバック・ステージとのこと。「クリスは、ずっと父のファンだったと言っていた。彼の友だちは全員ハード・ロックを聴いていたというのに！何年か経って、このアルバムの構想を練っている時、彼に連絡したらとても喜んでプロジェクトに参加できることを光栄だと言ってくれた。クリスは父の紡ぎ出す言葉と深いところで共鳴していたのね。この曲が出来上がって彼と父の人生経験が偽りのない真のレベルでつながったんだね」

　ジョニー・キャッシュが1996年のアルバム『アンチェインド』でカヴァーしたサウンドガーデンの「ラスティ・ケージ」は、同バンドのフロントマンだったクリス・コーネルが書いた『バッドモーターフィンガー』（1991）収録曲。20年の時を経て再び実現したコラボレーションである「ユー・ネヴァー・ニュー・マイ・マインド」は、昨年5月に急逝したコーネルの最後の録音のひとつ。レコーディングはテネシー州のキャッシュ・キャビン・スタジオで行なわれています。


Photo bw David McClister