1987年、伊ヴェローナに生まれた気鋭の指揮者
アンドレア・バッティストーニ(Andrea Battistoni)と、バッティストーニが首席指揮者を務める
東京フィルハーモニー交響楽団が、クラシックのスタンダード曲と邦人作曲家作品を組み合わせるセッション・レコーディング・プロジェクト“BEYOND THE STANDARD”を始動。その第1弾『BEYOND THE STANDARD vol.1〜ドヴォルザーク: 交響曲第9番「新世界より」 / 伊福部昭: シンフォニア・タプカーラ, ゴジラ』(COCQ-85414 3,000円 + 税)が4月18日(水)に発売されます。
時代と国を越え、新しいスタンダードの創出を目的とする“BEYOND THE STANDARD”プロジェクトは全5タイトルから成り、録音は東京オペラシティコンサートホールでのセッション。その第1弾は、定期演奏会でも評判を呼んだ
ドヴォルザークの「新世界より」に、
伊福部 昭の「シンフォニア・タプカーラ」および映画『ゴジラ』のテーマ曲を組み合わせたもの。バッティストーニ自身が作曲したオーケストラ曲「エラン・ヴィタル」の世界初録音も、配信限定でのリリースが予定されています。
なお第2弾以降は、
チャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」と
武満 徹の系図(Family Tree)、
ベルリオーズの「幻想交響曲」と
黛 敏郎のバレエ音楽「舞楽」、
ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」と
吉松 隆のサイバーバード協奏曲といった組み合わせが予定されています。
本シリーズについて音楽評論家 / 政治思想史研究者の
片山杜秀は「“BEYOND THE STANDARD”は、誇るべきオーケストラの文化がこの国にはできているにも拘わらず、良い会場で録音を重ね、財産として後世に遺す伝統があまりないアンバランスを、打破しようとする企画だ。しかも選曲にもはっきりした意図がある。スタンダードな名曲。その既成概念を壊そうというのだ。バッティストーニが本気で日本人作品を録音することにはとてつもない意義がある」とのコメントを寄せています。