ニュース

ダイナソーJr.のドキュメンタリー映画『ダイナソーJr./フリークシーン』、来春の日本公開が決定

ダイナソーJR.   2021/12/22 17:17掲載
はてなブックマークに追加
ダイナソーJr.のドキュメンタリー映画『ダイナソーJr./フリークシーン』、来春の日本公開が決定
 1984年の結成以来、アメリカン・オルタナティヴ・ロックの中核となるバンドとして現在も活動するダイナソーJr.。彼らの歴史を、オリジナル・メンバーであるJ・マスキス(g, vo)、ルー・バーロウ(b)、マーフ(ds)の3人の関係性にフォーカスしながら貴重な過去のフッテージを交えて描かれる、バンド自身が製作に関わった公式のドキュメンタリー映画『ダイナソーJr./フリークシーン』が、東京・シネマート新宿、大阪・シネマート心斎橋ほかにて2022年3月25日(金)に公開されます。

 J・マスキスのギター音があまりに巨大だったため、リズム隊の二人は自らの音が聴こえるべくボリュームを上げるしかなかったというダイナソーJr.の凄まじい轟音は、ニルヴァーナサウンドガーデンパール・ジャムなどのグランジ・ムーブメントが勃発するより前にソニック・ユースに見出されました。2ndアルバムはUSハードコア界の総統ともいうべきグレッグ・ギン(ブラック・フラッグ)運営のSSTレコードからリリース。巷に溢れたハードコア・サウンドとは一線を画す、暗く、ヘヴィでギターまみれな音の洪水でありながらもポップでキャッチーさを備え、そしてニール・ヤングニック・ケイヴ的とも云われる無気力極まりない唯一無二のヴォーカルが欧米の地下世界で絶大な支持を得ました。しかし、ツアー中のある出来事をきっかけに三人の関係性は崩壊。ルーとマーフは次々と脱退し、新メンバーを迎えて活動を継続したダイナソーJr.はJ・マスキスのソロ色を強めていきます。ダイナソーJr.の音楽は、売れようとするものでもなく、他人に聴いてもらおうとするものでもなく、ルー・バーロウ曰く「どのぐらい客が集まるか、どれだけの人が聴いてくれるのかと考えたことがない。俺たちは客を襲うためにライヴをやっていた」。人気を獲得するためにギラギラするロック・スター然としたバンドとは対極、音楽以外にはいっさい関心がない三人のコミュニケーションは唯一、音楽を通じて図られるのです。

 そんな音楽だけで結ばれていたオリジナル・メンバー3人それぞれの正直な証言を引き出し、2005年以降再集結した現在までを、華美な演出を許さない愛情溢れる視点でまとめたのは、J・マスキスとは義理の親族にあたるフィリップ・ロッケンハイム。これまで100本以上のミュージック・ビデオを手掛け、ジム・ジャームッシュ監督作『ギミー・デンジャー』(2016)にも撮影素材が使われるなど長年音楽映像の世界で活躍する独ベルリン在住の監督です。またバンドの歴史を補完する証言は、キム・ゴードン(ソニック・ユース)、ヘンリー・ロリンズ(ブラック・フラッグ)、ボブ・モールドハスカー・ドゥ)、フランク・ブラックピクシーズ)、サーストン・ムーア(ソニック・ユース)、ケヴィン・シールズマイ・ブラッディ・ヴァレンタイン)などダイナソーJr.に近しいミュージシャンたち。80年代末から90年代にかけてオルタナティヴ・ロックという巨大な渦の中心にいたダイナソーJr.の約30年にわたる心情、メンバーの関係性、そして音楽をタイトに、丁寧に、誠実に描いた本作は、同時に人間の成長と友情の在り方も映し出すものとなっています。

拡大表示


拡大表示

©2020 by Rapid Eye Movies/ Virus Films/ Dinosaur Jr. Inc.

『ダイナソーJr./フリークシーン』Twitter
twitter.com/dinosaurJrmovie
最新ニュース
※ 掲載情報に間違い、不足がございますか?
└ 間違い、不足等がございましたら、こちらからお知らせください。
※ 当サイトに掲載している記事や情報はご提供可能です。
└ ニュースやレビュー等の記事、あるいはCD・DVD等のカタログ情報、いずれもご提供可能です。
   詳しくはこちらをご覧ください。
[インタビュー] 大好きな街、小田原への愛を込めた「O・DA・WA・LOVE」配信リリース emily hashimoto[インタビュー] ギターミューズRei デビュー10周年 初のベスト・アルバム発売
[インタビュー] 突然、しゃっくりのように曲作りが止まらなくなった… 実力派歌手が初のアルバムを発表 高遠彩子[インタビュー] ふたたび脚光を浴びる作曲家の新作は、フル・オーケストラによるインスト・アルバム 日向敏文
[特集] 「柚木麻子と朝井リョウとでか美ちゃんの流れる雲に飛び乗ってハロプロを見てみたい」アフタートーク[インタビュー] アーバンで洗練されたグルーヴを鳴らす注目の6人組バンド BESPER
[インタビュー] 徹底的に音にこだわった ロックとオーケストラの完全なる“融合” GACKT[インタビュー] イベント〈The Night Unthreads 〜360° floor live〜〉にも出演 00年サウンド再来、CLW
[インタビュー] プロデューサー藤井隆が語る 麒麟・川島明のファースト・アルバム![インタビュー] スーパープレイヤーぞろいのブラス・アンサンブルが、満を持して発表するバロック名曲集 ARK BRASS
[インタビュー] 「私が歌う意味」 自らが選曲したディズニー・ソングで歌手デビュー 檀れい[インタビュー] 突如あらわれた驚異の才能! 10代の集大成となる1stフル・アルバム Meg Bonus
https://www.cdjournal.com/main/cdjpush/tamagawa-daifuku/2000000812
https://www.cdjournal.com/main/special/showa_shonen/798/f
e-onkyo musicではじめる ハイカラ ハイレゾ生活
Kaede 深夜のつぶやき
弊社サイトでは、CD、DVD、楽曲ダウンロード、グッズの販売は行っておりません。
JASRAC許諾番号:9009376005Y31015